『プリステ』エピソード4大千秋楽後の楽屋からお届けする、全キャストメッセージ!
架空のスポーツ・ストライドの大会“エンド・オブ・サマー”――その決勝戦が行われる2017年8月27日を目指し、昨年の12月から公演が始まった舞台『プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE』。4部作のラストとなるエピソード4(以下、Ep4)が、原作通りの日程となる8月27日、大阪・豊中市立文化芸術センター 大ホールで大千秋楽を迎えました。4作を走り抜けた率直な感想、そしてカーテンコールにて発表されたEp5についてなどを、興奮冷めやらぬキャスト陣に楽屋にてうかがいました。
方南学園高等学校
八神 陸役・伊崎龍次郎さん
いろいろ苦しいこともありましたけど、それを今乗り越えて、ようやくEp4まで辿り着くことができました。この作品の“繋ぐ”というテーマがあったからこそ、僕たちもより絆を深めることができたのだと思っています。
僕はこの作品を通して、1人じゃ何もできないんだということを学びました。最初は、初めての座長だし、いろいろ背負ってやっていこうと周りも見ずに突き進んでいたんです。でも、やっぱり壁にぶち当たったりして。そういうとき常に、岸卓さん(支倉ヒース役・岸本卓也さん)とか、陣(藤原尊役・蒼木 陣さん)がそばにいて支えてくれました。本当に1人じゃ何もできなかったと思います。
演出の史也さん(松崎史也さん)も、分岐分岐で必要なものを教えてくれました。やっぱりこの舞台が成功したのは、役者だけじゃなくてスタッフのみなさんの力がすごく大きくて。毎公演僕たちを支えてくれた、ただストイックに僕たちを支えてくださったスタッフのみなさんに、すごく感謝をしています。
そういう役者として大切なこと、人として大切なことを、僕はこの『プリステ』の1年半を通してすごく勉強させていただきました。このメンバーだから『プリステ』は成功したんだなと。あんまり自分たちで成功って言うのもカッコ悪いですけど(笑)、きちんとお客さまの心に届いたんじゃないかなと思っています。
このカンパニーで、このメンバーで本当によかったです。そして、役者としてはここからがスタートだと思っています。これからもいろいろな作品に出て、役者として生きていくわけですけど、陸に恥じない生き方をしていきたいです。
陸に出会わせてくれて、このカンパニーに出会わせてくれて本当に感謝しています。応援してくださったみなさまにも、心から本当にありがとうございます!! と伝えたいです。
藤原 尊役・蒼木 陣さん
燃え尽きたというか、本当にやりきったという感じですね。今日は8月27日、原作の決勝戦の日とまったく同じなわけですけど、本当にみんなこの日に向かって、ここで『プリステ』が終わるっていう気持ちで、これまでの想いを全部繋いできました。オーバーフローじゃないですけど、本当にいろんな想いが溢れすぎちゃって……今、どういう気持ちなのかぶっちゃけ言い表せないです(笑)。
このカンパニーに出会えてよかったし、藤原尊と出会えて本当によかったし、人との出会い、そして役との出会いにただただ感謝しかありません。そう思える作品でした。
Ep4も壁はあったんですけど、作品を通して蒼木陣が人間として少しずつ成長できたことと、藤原尊という役に今までよりリンクしやすくなったぶん、寝れなくなるような壁にはぶつからなかったです。尊として、家族のこと、約束のこと、本当に全部やり遂げたなという感じで、清々しいです。尊ありがとう! という気持ちですね。
桜井奈々役・桃瀬美咲さん
Ep1からEp4まで応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました。8月27日、無事に方南が優勝を果たし、お父さんとも分かり合うことができました。本当に素敵な物語に出演させていただけたなと、それが今すごくうれしいです。
Ep1からEp4を振り返ってみると、最初の入学式のシーンがやはり思い出深いですね。学校のシーンってなかなかないので、みんなが制服で、初々しさっていうのが残っていて。懐かしいなって思うのと同時に、始まりのシーンなのですごく思い出があります。
撮影期間から数えると1年ほど前から桜井奈々を演じさせていただいたわけですけれども、苦しいこともつらいこともたくさんありました。そのぶん、優勝っていう大きな目標をみんなで叶えられたことが、奈々としても目指していたゴールだったので、本当にうれしかったです。みなさま応援本当にありがとうございました!
小日向穂積役・熊谷魁人さん
今公演が終わって一番に感じるのは、お客さま、スタッフさん、キャストのみなさん、演出の松崎さん、原作の曽我部さんやののさん、そういったたくさんのみなさまに支えられてこの素敵な大千秋楽があるんだな、ということです。小日向穂積くんに出会えて、彼と一緒にEp1からEp4まで走ってこられて、ただただとても幸せでした。……本当になんて言ったらいいんだろう……いま胸がいっぱいで言葉にうまくまとめられないんですけど、ほんっとーーーに幸せでした!
あと言いたいことがもう1つ。僕の相棒である門脇歩役が康介で、すっげーよかったなって思ってます。前説もEp1からEp4まで一緒にやってきましたし、小芝居も康介と2人でいろいろ考えてやってきました。2人とも新人なものですから、壁にぶち当たることもたくさんあって、怒られたこともたくさんありましたが、でもあいつと一緒にやってこれて、あいつが一緒ですげーよかったなって今改めて思います。本当にありがとうございました!
支倉ヒース役・岸本卓也さん
達成感もそうですし、感謝もそうですし、もういろんな気持ちが……作品的にいうとオーバーフローというか(笑)。Ep1ではお客様が少ない日もあって悔しかったりもしましたが、今日までやってこれて、本当に観に来てくださったお客さま含めて全員で作った作品だなという印象です。稽古中もとにかくみんなで芝居で悩んだり、フィジカルなことで苦しんだり、怪我がなかったといえば嘘になるんですけど、そういうことで苦しんだり悩んだり、いろいろなことがありました。
観ていただいたお客さまには伝わったかと思いますが、簡単な舞台ではなかったです。それでもカンパニー全体でそれを乗り越えて、地を這ってでもみなさまに届けるんだという想いで、ここまでやってきました。それが今は本当によかったなと思います。
僕はこのカンパニーの誰よりも、このキャストのことが大好きです。みんなとやれたことも感謝ですし、蒼木陣とか伊崎龍次郎が生活のほとんどをこの作品に費やして、人生をかけてやってくれていたので、それを僕が全力で支える立場で関われたことを本当にうれしく思っています。
昨日、2人とお風呂に入りながら話もできたので、すごく自分のなかでは完結してるんですけど……続くんですよね?(笑) でもまだ考えないようにします! もちろん続くことは楽しみですし、いろんな期待もありますけど、Ep4はこれで終わりだと思ってやってきたので。とにかく今日までのことを、お客さまも含めて本当に感謝しております。本当にありがとうございました!!
門脇 歩役・白石康介さん
本日はご来場誠にありがとうございました! 僕たちは毎公演、これが最後だと思ってずっとやってきて、公演を楽しみにしてくれるお客さまのために常に全力でやってきました。今日無事Ep4を終えて、今までで一番よい公演だったんじゃないかっていうくらいお客さまの熱もすごかったと思います。本当に幸せな時間でした。
今年のEOSは終わってしまいましたが、「穂積が部長になってからの方南スト部はどうなるのかな?」みたいな、これからのストーリーをお客様に想像してもらえたら楽しいんじゃないかなと思います! Ep5で実際に描いてもらったりとかする可能性もあったらうれしいな。僕自身もそうですし、お客さまにもこれからもっと『プリスト』という作品に注目していただけたらうれしいです。本当に、幸せな時間をどうもありがとうございました!
久我恭介役・鮎川太陽さん
今日の大千秋楽って、Ep4の終わりでもあるし、作品全体としての終わりでもあるじゃないですか。でも僕たちって、終わりを目指して走ってきたわけじゃなくて。これからの僕ら自身の人生もそうですし、役としてもそうですけど、その先が絶対ある。その人生の中の大切な一部分、みんなで目指したその大切な時間を、体力的にもキツいなかみんなと全力で走ってこれて、本当に今うれしい。
でももしかしたら、今まで一緒にいた普通の時間が大切な時間だったって、あとになってもっともっと気付いていくのかもしれません。
ひとつひとつの公演、本当に大切に演じきったので悔いはありません。また、『プリステ』に関われて、キャストのみんなに出会えて、応援してくれたみなさんに出会えてよかったと、心から思っています。
壇 悠次郎役・新井裕介さん
ありきたりな言葉で言うと、あっという間の時間だったなと。本当に濃密過ぎましたね。やってる途中は「まだEp2、3、4がある」って思ってたんですけど、気がつくと「あれ!? もうEp4しかない!」って……。本当にあっという間のEp4までの期間でした。
そのあいだ、方南のみんながどんどんストライドがうまくなっていったんですよ。僕はその姿を間近で見られる立ち場だったので、それが本当にうれしくて。そうやって成長しあったメンバーと一緒に戦って、勝ち進んだ先の優勝の景色って方南でしか見られない。
でも優勝したときの気持ちって、ランナーとはまた別のものだったかもしれません。昔一緒に走っていた譲先輩、その憧れの先輩を倒して勝つ。そのために、教え子たちにどんなことができるのだろう、自分にはどんなことができるのだろう……? 僕はそういう気持ちを持って戦っていました。方南のメンバーはそんな僕の思いをも受け止めてくれたので、彼らと一緒だったからこその景色でしたね。
最後まで応援してくださったみなさん、キャストのみんな、スタッフさん、本当にありがとうございました。今はこの感謝の一言に尽きます。
河原崎莉子役・水越朝弓さん
無事にみんなでEp4まで乗り切ることができました。『プリステ』は本当に、お客様のペンライトや声援に支えてもらえたからこそ、ここまで来ることができた公演だったと思っています。私も『プリンス・オブ・ストライド』の、ストライドというスポーツのいちファンとして、みなさまと一緒に時間を共有できたこと、とても幸せでした。本当にありがとうございました。
奈々も言っていましたが、私も振り返ってみるとみんなとの出会いのシーンが一番思い出に残っていますね。奈々に初めて出会って、詳しくストライドを知らなかった莉子だったのに、いろいろ教えてもらって。そして、そこから方南スト部のメンバーに出会っていくっていう。出会いのシーンがなかったら今私はここにいないので、そこが一番思い出に残っています。
西星学園高等学校
諏訪怜治役・小早川俊輔さん
言葉にすると簡単に聞こえるかもしれないですけど、運動量の多いこのハードな舞台で、誰も欠けることなく千秋楽を乗り切れたというのは本当に奇跡だったと思います。それは本当にみんなが、リアルイヤーのこの日のために努力してきたからこそできたことです。みんなの今日までの努力と、お客さんの声援を噛みしめて、次に進んでいきたいと思います。
――今回、静馬とのシーンが印象的でしたが、ご自身のなかでも印象深いものになりましたか?
そうですね。あのシーンは細かい演出がなくて、自分たちの関係性だけが描かれていて、(黛 静馬役の小林)涼くんも言ってくれてたんですけど、毎公演毎公演違うシーンをやっているような感覚でした。毎回、新鮮な気持ちで演じられましたね。
怜治はストライドの選手であって、アイドルであって、いろいろな人から見られる立場にあるので、さまざまな顔を持って使い分けてると思うんですよ。でもやっぱり本当の素の部分を見せられるのは静馬くんだと思うし、そこが描かれていたのはうれしかったです。
黛 静馬役・小林 涼さん
Ep1からEp4にかけて黛静馬という役を演じさせてもらえて、本当に幸せだったし、楽しかったです。
僕自身は静馬という人間を『プリスト』を知らない方を含めたもっとたくさんの人に知ってもらいたいと思って公演を重ねてきました。みなさんの心のどこかに、静馬、西星学園、ギャラクシー・スタンダードを残すことができたら幸いです。
本日Ep5の発表がされましたが、これからも『プリステ』の応援をどうぞよろしくお願いいたします。
千代松万太郎役・松本ひなたさん
各公演劇場に足を運んでくださったみなさまに、まず心から感謝申し上げます。みなさまのおかげで僕たちは幸せな気持ちで公演を行うことができました。
僕はバンちゃんという役をやらせてもらうにあたり、ノベルやゲーム、アニメなど、いろいろなものを見て、バンちゃんにできるだけ近付けるようにといままでやってきました。一方で、そういったものを通してバンちゃんを知っていくうちに、「この子はきっと、何か大きなものを抱えているのでは?」という思いを抱いていきました。
その何かというものはEp1とEp2ではわからないままやっていたのですが、Ep3のときに原作の曽我部さんからバンちゃんの生い立ちについて教えてもらって、自分が感じていたことは正しかったんだな、と。それを知ってからは、「バンちゃんはみんなを笑顔にしたいとよく言っているけど、僕がバンちゃんを演じているあいだは、僕がバンちゃん自身を笑顔にしてあげたい、幸せにしてあげたい」。そんな気持ちが大きくなっていきました。
僕を通してみなさんが「バンちゃんにはこんなことがあったのかな?」と、少しでも彼のことを考えるきっかけになってくれたらうれしいです。
今はキャストのみんなにもスタッフさんにも感謝の気持ちしかありません。本当にありがとうございました!
妹尾 匡役・仲田博喜さん
舞台の西星メンバーは、原作のキャラクターとはもちろん性格がそれぞれ違うスタートでした。でも1年以上一緒にいて最終的にはみんなキャラクターに近づけたのではないでしょうか。怜治役は2人いたので触れ合った時間は半分半分でしたけれども、その半分の時間でもそれぞれが追い付くぐらい、それぞれが1年間を過ごしたぐらい、濃厚な時間を一緒に過ごしましたね。
今回舞台では、原作で描かれていない部分もたくさん描かれていて、たくさんのドラマがありました。それを僕たちが舞台で演じられたことを誇りに思いますし、きちんと西星メンバーとして舞台上にいられたのではないか、と思っています。このメンバーと一緒でよかったと改めて思います。
Ep1からEp4まで本当にたくさんの方々にご来場いただきました。みなさま、誠にありがとうございました。僕たちは4作通して携わる2校のうちの1つでしたが、全部ひっくるめて西星で本当によかったなと思っています。アンドロメダのみなさんはずっと僕たちのことを応援してくれて、最後までついてきてくれました。本当にありがとう。そしてこれからもついてきてね、アンドロメダのみんな! Thank you!!
黛 遊馬役・田中尚輝さん
Ep1からEp4まで、本当にたくさんのご声援ありがとうございました! 公演が終わってすぐなので、すごくこう……気持ちがぐちゃぐちゃなんですけど、「終わっちゃったんだ」っていう気持ちが今ほとんどを占めていて。俺舞台でこんなに終わって欲しくない、この夏だけにしたくないって思えたことってあまりなかったので、素敵な作品に出会えたこと、そして素敵なキャスト、スタッフさんに出会えたこと、ほんとによかったなって思っています。
そして何より、準決勝の方南戦で陸と走れて、ほんとに楽しかったです! 陸とのレースシーンは、心の底から楽しんでいたというか、勝負なんだけど、楽しむことが一番速さに繋がると思っていたので、それが体現できたって思ってて。とにかく、すごく、すごくすごく楽しかったです!! 本当に、最後の最後までご声援ありがとうございました。
それからEp5ですね(笑)。まだ全然何も知らないんでなんとも言えないんですけど、またお会いできたら、黛遊馬として、みなさまとひとつになれたらうれしいな!!
奥村 楓役・三原大樹さん
Ep1からEp4までずっと応援してきてくれたみなさんには本当に感謝しかありません。みなさんがいてくれたからこそ、僕らは走り抜けられたと思っています。
西星としてはEp2まで平牧仁くんが怜治さんを演じていて、Ep3からは俊くんが怜治さんとして舞台に立ちました。Ep3の千秋楽後インタビューでも言いましたが、今までの西星のなかに俊くんを入れるのではなくて、今までの西星と俊くんのいいところが混ざり合うことで起こる化学反応を大事に、その化学反応によって最高の西星になれるようにやってきたつもりです。なので、今日スタンディングオベーションしていただけた景色を見て、「ああ、僕たちのやってきたことは間違いじゃなかったんだ」と、とても感慨深かったです。
そんなふうに想いにふけっていたところ、最後Ep5の告知が来たわけですけれども(笑)。本当にびっくりしましたが、また大好きな仲間と共演できるチャンスがあることに本当に感謝です。
今日まで応援していただいたみなさん、本当にありがとうございました。そしてこれからも応援よろしくお願いします!
花京院高等学校
八神 巴役・北村健人さん
上京してからランニングを日課にしていたんですけど、八神巴としてステージに立つまでに合計1500km。1年間では550km走りました。それは、八神巴と出会うためにあったんだなと思っています。必ずしも毎回ポジティブな気持ちで走っていたわけではないですが、このために走っていたのかなと思うと何も間違ってなかったなと、そう思わせてくれる役に出会わせていただけたことを何より感謝しています。
――決勝戦を終えて、最後に陸と無言でハイタッチするシーンがありますが、北村さんとしては巴はどんな想いだったと思いますか?
いろいろな想いが詰まっているという上で1つあげるとするならば、「俺のほうこそごめん。何より一緒に走ってくれてありがとう」でしょうか。決別してからの何年間のつらさとか苦しさよりも、この一瞬一緒に走るということが何よりも望んでいたことだし、ここまで来てくれた陸にありがとうという気持ちが大きかったと思います。
――Ep3の終演後インタビューで、まだカンパニーとしてゆるいところがあるとおっしゃっていましたが、終えられた今はどうでしたでしょうか?
僕、決して上から言っているつもりじゃないんですよ(笑)。僕はプライベートな部分も、役でいる部分も、なるべくイコールでありたいと思う性格なので、どうしても八神巴としてのプライドや責任感、そういった観点からカンパニーを見てしまうと、ゆるいと思う部分があったわけで。
そういう意味で言ったら、まだまだやれるところはあると思います。Ep5が発表された今、さらに自分たちは成長できるチャンスをいただいたということで、「これで100点です。終わりよければすべてよし」とは、やっぱり僕は言えない。お客様に仮に100点をもらったとしても、僕ら自身で100点をつけるんじゃなくて、Ep5に持ち越して、次こそは100点を目指してがんばっていけたらなと思います。何より、上からじゃありません!(笑)
維田 天役・校條拳太朗さん
本当に熱かったです! いろいろな人の想いが、この1つの作品に繋がるというのをすごく実感しました。お客さんもそうですし、支えてくれたスタッフさんも、もちろん僕自身1役者としても、すべての人々がいて繋がったんだな、と。
藤原尊役の蒼木陣はライバル役でしたが、同じコースを走るのは尊だけなので、心強く思っていました。だからこそ「テメェ、なんで横にいるんだよ」という想いが強く僕の背中を押して、さらに羽ばたく力になっていたと思います。そういう意味でも陣にはすごく感謝しているし、本当に本気でぶつかれる相手だったから、僕も限界まで出しきることができました。
試合では対峙していた尊ですが、レース前とレース後のまなざしが違ったんですよね。その目だったり、負けたことがなかった試合で負けてしまったという事実であったり、さまざまなことで天としても何か気付くことがあったんじゃないかと思います。天がどう気付くか、それに気付けたことによって天がどう変わるのかっていうのは、今後に期待したいですね。
Ep5はきっと花京院が主役のお話じゃないかなと思っています(笑)。天が最速であることは僕も信じていますし、天自身もそこは絶対的な自信を持って走り続けていると思うので、また変わらず天を演じられたらないいなと思います。
夏凪瞳弥役・原野正章さん
ランナーのみなさん、本当にお疲れ様でした! プロデューサーさん、演出家さん、見守ってくれたみなさんも本当に今までありがとうございました。……今までと言ったんですけど、どうやら続編があるようで、チャンスがあるのならば、もう一度夏凪瞳弥として板の上に立ちたいと思っています。
最初、瞳弥のことは穏やかで優しくておっとりした役だと思っていたんですね。でも舞台で演じさせていただいたことで感じたのは、ただのおっとりではない、直感力のある人だということです。ランナーでさえ自覚していない“想いをくみ取れるリレーション”をする、すごく不思議な才能のあるキャラだなと思いました。
――エンディングでギミックを跳び越えていましたが、原野さんもパルクールの稽古に参加してらしたんですか?
いや、じつはエンディングの演出をつけているときに、「瞳弥はギミックはできるの?」って言われて、「いや、どうやって跳ぶんですか?」という感じのきっかけでした。パルクール指導のHAYATEさんがやっているのを、見よう見まねで練習して最後跳ぶことに。次のEp5ではもしかしたら瞳弥が跳ぶかもしれないですね(笑)。
青葉南平役・塩口量平さん
とにかく、最高の夏でした! すべての想いはここに来るために繋がっていたんだなと思います。自分たちにできることは一生懸命走り抜けることだけだったんですけど、そのシンプルな想いが、じつは本当にかっこいいんだなと思いました。
僕は、“本当にカッコいいのは、本気になったヤツだけ。”っていうフレーズが大好きなんですけど、それを自分が演じるなかで感じられたというのはすごい財産です。この作品がまた改めて好きになりましたし、あの最後のカーテンコールの景色を見るために走ってきたんだなということをまた強く実感することができました。
試合が終わった時に、DJストライド役の林修司さんが、「ここを目指したすべてのランナーに……」と言うんですけども、その言葉に青葉南平自身も救われたんじゃないかと思います。青葉としては、今までの仲間のことが胸にあるので。でもその言葉を聞けたこと、お客さまの拍手があったことによって、そいつらと一緒に走ってきたんだなってことを実感することができました。その想いがみんなに届いてればいいなと思います。その気持ちを常に胸に芝居をしていたので、伝わっていればうれしいです。
五十公野 哉役・丸山直之さん
1年半前から稽古が始まったのですが、最初の稽古のときはみんな吐くぐらい疲れて、ヘトヘトになりながらやってきました。でもEp1からEp4と舞台が続く中、いつの間にかみんな同じメニューでもこなせるようになってたりして、本当に感慨深いです。
僕もこの五十公野哉役という役を通して役者としても成長できたのではないかと、すごく感じています。とにかく燃え尽きました。本当に今疲れきっていて……。みんなレースシーンは全力疾走だったんで、袖裏で疲れきって、いろんなスタッフさんに手伝ってもらいながら、少しでも体力を回復させてまたステージに立つ、という形で毎公演こなしていました。
とにかく、最後まで1人も欠けることなくカーテンコールまで全員揃えたことがなによりもうれしいことで、ここまで応援してくださったお客さまの声援のおかげでこうして最後を迎えることができたことが本当にありがたいです。
大千秋楽のカーテンコールでも、1300人というお客様がスタンディングオベーションしてくださいました。わざわざ東京から来てくださった方もいたと聞きます。遠方から、そして何度も足を運んでご観劇いただいたみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです、本当にありがとうございました!
五十公野 了役・大橋典之さん
1年半かけてここまでやってきて、その集大成をみなさんにお見せすることができたのかなと思っています。Ep4に出ていないキャスト、そして方南と西星、ずっと繋いできた人たちのことも、お客さんに伝えられたのかなと。そういうことができる舞台だったので、そこは誇りだし感謝したいです。
カーテンコールでも言ったんですけど、僕は今、「感謝」っていう二文字しかありません。セリフが少ない役でしたが、でも、言葉は量じゃないなって思いました。了だけに(笑)。それは置いといて、本当に想いを繋ぐ物語だったので、僕自身もいただいたものがたくさんありますし、それを繋いでいけたのは本当にすごくうれしいです。終わったばかりで結構ぐるぐるしているんですけど、そういう気持ちで満たされています。
『プリステ』に、Ep4に出られて、みんな欠けることなくやりきれて本当によかったです。最高でした。最高の暑い夏でした。ありがとうございました。
桜井 譲役・増田裕生さん
走っているみんなの姿を見ていると僕も走ったような気になってとても疲れました(笑)。エンディングではちょっと走るんですけど、スーツと革靴で走っているので、カーテンコール中汗が止まらないんですよね。結構革靴でも走れるもんだなと思いました(笑)。もしまた桜井譲を演じる機会があったら、ちょっと参考にしたいと思います。
――今回、ついに桜井譲の素顔が明らかになりましたね。
そうですね。Ep3ではうしろ向きで一回はずしたんですよ。演出家と決めたことなんですけど、きっと目をみたいだろうということで今回ははずさせていただきました。でも譲のサングラスをはずした絵はないので、どんな目をしているのかなと思ったんですよ。やっぱり奈々に似せたほうがいいのかなと思って、ちょっとメイクで目元をクリンッとさせたら「かわいすぎる」って言われて断念しました(笑)。
本当に今回はみなさんの想いが強くて、役者として先輩のはずなんですけど若い人たちにいろいろなことを教えられたような感じで、胸がいっぱいです。もし花京院がEp5に出ることがあれば、また精進して最強の名に恥じぬようにがんばっていきたいと思います。またお会いしましょう、ありがとうございました。
OTHER
DJストライド役・林 修司さん
Ep1のときから、「みんなで一緒に伝説の舞台を作ろう」という話をしていました。その伝説の舞台ってものが何なのかっていうのは1人ずつ違うと思います。けれど僕自身は、このランナーたちと一緒に走れた数カ月間、本当に伝説の舞台を作れたと思ってるし、彼らと一緒にまたEp5で走ることができるかもしれない、ということに感動です。
お客さまが、僕たちを次のステージに連れて行ってくれた最高のリレーショナーだと思っていますので、Ep5をやった時に「次はEp6が見たい」って、そう思っていただけるよう、一生懸命がんばりたいと思います。これからも『プリステ』をよろしくお願いします! ありがとうございました!!
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