羽多野 渉さん劇場版『ダンデビ』公開直前インタビュー! 見どころや収録の感想を語る
TVアニメやゲーム、2.5次元ミュージカルなど、さまざまなメディアミックス展開を行ってきた『Dance with Devils』(以下、ダンデビ)が劇場版『Dance with Devils-Fortuna-』として、いよいよ11月4日に公開! 今回は、劇場版公開間近ということで、立華リンド役の羽多野 渉さんに収録後の感想や、劇場版にて新たに登場する楽曲についてお話をうかがいました。
立華リンド役 羽多野 渉さん
――TVシリーズから2年の時を経て、今回劇場版が上映されることになっての感想を教えてください。
まずは『ダンデビ』を愛してくださっているみなさん、いつも応援本当にありがとうございます。この作品にふたたび関わることができて、とてもうれしく思っています! アニメだけではなくゲームやドラマCD、舞台などいろいろなメディア展開がされている『ダンデビ』は、それぞれに違った“世界”を楽しんでいただける作品です。今回の劇場版で『ダンデビ』の新たな一面や魅力がさらにみなさんに伝わればいいなと思います。
――劇場版には新曲が6曲もあるそうですが、羽多野さんご自身のレコーディングの様子を教えてください。
立華リンドのソロ曲も、ほかのキャラクターと歌うデュエット曲もとても楽しく歌わせていただきました。また、今回は楽曲のジャンルの幅が、TVシリーズのときと比べてぐっと広がっていましたね。役者陣と同じように、いろいろなメディアミックス展開を経るなかでの「これを劇場版でやってみたらおもしろいんじゃないか」というような新しいアイデアが生まれているのではないかなと思いました。
――今回は劇場版用にセリフを再収録されたということですが、アフレコの現場の雰囲気について教えてください。
TVシリーズの時と同じくらい、にぎやかすぎるくらいにぎやかでしたよ(笑)。本番中はもちろんみんな真剣なんですけどね。テストの時に、立華リンドのセリフがきて僕がひとこと叫ぶと「お兄ちゃんきた~!」「やっぱり、お兄ちゃんおもしろいな!」と、役者だけではなくディレクターさんからも笑いが起きるんです(笑)。
セリフ自体はとてもかっこいいし、笑いを取ろうとしているわけではないのですが、真剣に、まじめにやっている演技が、客観的に見ると半周しておもしろくなってしまうみたいなんですよね。そういうところも『ダンデビ』の魅力のひとつかなと思います。
さらに今回は収録前に楽曲のレコーディングは終わっていたので、収録中に使った映像にはすでに歌が入っていました。なので、みんなで劇中歌を楽しみながら、レコーディングした役者陣は少し気恥ずかしい思いもしながらの楽しい収録でした。
――観客参加型上映会“アクマと詠う上映会”の実施が決定していますが、“アンサンブル(劇場版をご覧いただくあなた)”のみなさんに、どんなふうに楽しんでいただきたいですか? おススメのシーンやコール&レスポンスなどあれば教えてください。
僕自身は参加型上映というものに参加したことがないのですが、ミュージカルシーンは歌詞がテロップとして表示されるということなので、はじめて見るという方にも親しみやすい作品になっていると思います。6枚綴りの前売り券も販売されていますので、何度も劇場に通って歌を覚えて、ぜひともたくさん楽しんでいただきたいですね。
とくにリンドの新曲「全部お前の為だ!」は、パワーワードしかない楽曲でした(笑)。また、この楽曲はセリフのような歌詞が追いかける形で続いていくので、みんなで盛り上がりやすい仕様になっていると思います。「アクマ!」「エクソシスト!」とキャッチーなセリフもあるので、ぜひ一緒に参加してほしいです! 僕も、みなさんが盛り上がっている様子を客席から見てみたいですね。
――TVアニメの放送から2年経っていますが、今回劇場版ということでリンドを演じるうえでなにか意識したことなどありましたら教えてください。
2年たった今だからこそ、もう1段階深いところでリンドと向き合いたいなと思いながら臨んだ収録でした。少なくとも過去の自分に負けるわけにはいかないですからね(笑)。TVシリーズの時点では原作がないオリジナル作品だったので、物語がどういう結末を迎えるのか、立華リンドというキャラクターが何者なのか分からない状態で収録していますが、今回は以前の内容を踏まえて収録することができました。
また今回の収録に関して、役者としてとてもありがたかったのは、演出などがすべて入って完全にできあがった映像でアフレコさせてもらったところですね。洋画の吹き替えをしているような感覚に近かったです。
――リンドの新曲「全部お前の為だ!」には羽多野さんの飼っていらっしゃる猫のむぎちゃんが登場するそうですが、どういった経緯で映画に登場することになったのでしょうか?
ある時、マネージャーからむぎの写真を送ってくださいと言われて、なぜなんだろうと思っていたんです。すると『ダンデビ』の収録時に、この新曲が流れるシーンに「あれ? これうちの猫に似ているな」と思うカットがあって……。僕本人も知らないところで、監督がむぎをサプライズで出演させてくれていたみたいなんですよ。
とってもうれしかったですね。僕自身も、じつはどの猫がむぎなのかは答え合わせをしていません。だから、ぜひ劇場でみなさんにむぎがどこで登場するのか見つけていただきたいですね。ヒントは、わりと大きめで、茶色と白のふさふさな猫ですよ!
――妹のリツカに献身的な愛を注いでいるリンドですが、羽多野さんご自身がもしリツカの立場ならリンドをどう受け止めますか?
これは難しいですね! リツカの立場になって考えると、なんだか申し訳ないような気持ちになってきました(笑)。僕がリツカなら、バールのようなものを使って、家の扉をこじ開けて逃げ出しちゃうかもしれません。ただ、リンドみたいな人は「どんなことがあっても、何があっても、あの人なら絶対守ってくれる!」みたいな安心感はありますよね。………ご近所さんのご迷惑になるので、玄関先では歌わないでほしいですが(笑)。
リンドがリツカのために犠牲にしている部分に想いを馳せると少し罪悪感もありますが、リンドが好きでやっていることですからね。だから、リンドに対して申し訳ないなと思うことはないと思います。愛は重いけれども頼れる存在ですよ、お兄ちゃんは。……ただ、やっぱり愛が重すぎるかもしれませんけど(笑)。
――これから作品をご覧になるみなさまへメッセージをお願いします。
みなさま、お待たせしました。2年ぶりに劇場版となって『ダンデビ』が帰ってまいります! 今回はTVシリーズをご覧になっている方も、ご覧になっていない方にも楽しんでいただけるような内容になっていると思います。セリフもすべて再収録させてもらったので、1本の作品として成立しているのでぜひ楽しみにしていてください。また、ストーリーを音楽でつづるような形の作品になっているので、一緒に楽しめる要素も満載ですよ!
また僕の8枚目のシングルとなる、劇場版の主題歌「KING & QUEEN」は、TVシリーズからおなじみのElements Gardenの藤田淳平さんとRejetの岩崎大介さんがつくりあげる独特の世界観が、いままでになかった『ダンデビ』の音楽で表現されています。キャッチーで1日経っても耳に残っているような楽曲ですので、劇場版と合わせてよろしくお願いいたします!
作品概要
劇場版『Dance with Devils-Fortuna-』11月4日シネ・リーブル池袋他ロードショー
■スタッフ
原案:岩崎大介(Rejet)
原作:グリモワール編纂室
監督:吉村 愛
脚本:金春智子
キャラクター原案:前田浩孝(Rejet)
キャラクターデザイン:高品有桂
音楽プロデューサー:藤田淳平
音楽:Elements Garden
音楽制作:DIVEIIentertainment
アニメーション制作:ブレインズ・ベース
■キャスト
立華リツカ:茜屋日海夏
鉤貫レム:斉藤壮馬
立華リンド:羽多野 渉
楚神ウリエ:近藤 隆
南那城メィジ:木村 昴
棗坂シキ:平川大輔
ローエン:鈴木達央
マリウス:豊永利行
葛葉アズナ:松田利冴
ジェキ:鈴木裕斗
ネスタ:小山力也
■公開劇場(※8月23日現在)
シネ・リーブル池袋/TOHOシネマズ仙台/TOHO シネマズ川崎//伏見ミリオン座/シネ・リーブル梅田/シネ・リーブル神戸/福岡中洲大洋
■INTRODUCTION
『Dance with Devils』は女性向けコンテンツメーカー・Rejetと音楽制作ブランド・Elements Gardenが初タッグを組み、ドラマティックな愛を描いた物語で、2015年10~12月、“ミュージカルアニメ”と銘打ったTVアニメが放送された。本作はキャラクターたちが作中で想いを伝えるために“歌を歌う”という斬新な演出方法が取り入れられ注目を浴びた。
その後ゲーム、2.5次元ミュージカル、コミックなど、様々なメディアミックス展開を行うなかで、すべての作品が異なるエンディングを迎えた本シリーズ。
2017年秋には、舞台を銀幕に移し、これまでのどの『Dance with Devils』とも異なる道をたどる新たな物語が描かれる。TVシリーズからのカットに新作カットを加え、台詞はすべて新規に収録。さらには新曲6曲を加え、全12曲もの歌で紡ぐ新たな“ミュージカルアニメ”。
劇場にその歌声が響く――。
■STORY
立華リツカは、四皇學園に通う高校2年生の少女。見知らぬ誰かとの恋にあこがれながらも、日々変わらぬ穏やかな生活を送っていた。
それは、イギリスに留学中の兄、立華リンドが帰国する日。彼女は學園の生徒の憧れである、生徒会長・鉤貫レムからの呼び出しを受け、生徒会の面々と不思議な出会いを果たす。それは少し変わった1日。それだけのはずだった。しかし、帰宅した彼女が目にしたのは倒れた母親の姿。そして、フードを被った怪しげな男たち。彼らは、ヒトではなかった――。
アクマ、ヴァンパイア、エクソシスト。彼らが求める『禁断のグリモワール』とは何なのか? 突如崩れ去った日常の中、窮地を救ってくれる生徒会長に徐々に心惹かれていくリツカ。その一方、秘密を抱える兄に戸惑いは深まっていく。はたして、彼女はどんな道を選ぶのか?
ひとりの少女を巡る愛の物語は、今、新たな結末を迎える――。
(C)グリモワール編纂室/Dance with Devils F 製作委員会