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2017年11月8日(水)

最新機種で描かれる『ソニックフォース』をレビュー。4つのスタイルでハイスピードアクションを味わおう

文:たく坊

 11月9日にセガゲームスから発売されるPS4/Nintendo Swich/Xbox One/PC用ソフト『ソニックフォース』のレビューを、『ソニック』シリーズ好きのたく坊がお届けします。

『ソニックフォース』

 本作は、爽快なハイスピードアクションを楽しめる『ソニック』シリーズの最新作です。美しいグラフィックで描かれた3Dのフィールドを、超音速のハリネズミ“ソニック”がハイスピードで駆け抜けます。

 また、ソニックチームが本作のために開発した“Hedgehog Engine 2(ヘッジホッグエンジン2)”が採用されています。

 なお、今回はPS4版をプレイしています。

最新機種で描かれる壮大なソニックワールド

 『ソニックフォース』はPS4/Nintendo Swich/Xbox One/PC版が発売され、その性能を存分に生かしたアクションやグラフィックが楽しめます。また、ソニックやテイルス、シャドウなどのメインキャラクターに加えて、過去作に登場したエスピオ、メタルソニック、シルバーなども参戦します。

 メタルソニックはいくつかの作品で登場していますが、エスピオとシルバーたちはなかなか見られないメンツとなっているので、『ソニック』ファンはもちろん、初めて見た! という人も最新機種で描かれるキャラクター陣をチェックしてみてください。

『ソニックフォース』

 本作の物語は過去最高に危機的状況からスタートすると言っても過言ではないでしょう。なにせソニックが倒され、世界の99%がエッグマン軍に侵略されているのですから。

 残された1%には“レジスタンス”という組織が存在しており、エッグマン軍に対抗するためナックルズなどのキャラクターが指揮を執っています。

 しかし、ナックルズたちのセリフから察するに絶望的な展開になっていることは間違いないようです。

『ソニックフォース』

 ゲームを開始し最初のステージをクリアすると、“アバター”がレジスタンスに参加することとなります。そして本作の物語が進行し、ソニックの生存が確認されます。

 残された希望であるレジスタンスやソニックたちが、エッグマン軍の侵略から世界を救う熱いストーリーが展開していきます。

“アバター”となってソニックワールドに飛び込もう

 “アバター”のキャラメイキングでは、世界観に合った種族やいくつもある顔のパーツなどを選択できます。種族によって特性が異なり、筆者が選んだ“トリ”ではジャンプした後にもう一度ジャンプできる特性がありました。

 体の色や目の形などいくつかパーツを選択して、キャラメイキングが完成。ゲームを進めていけば、それに加えて“アバター”が身にまとうスーツやグローブ、シューズなどのコスチュームを多数選択できるようになります。

『ソニックフォース』
▲これが私。なんとも頼りなさげな顔が似ています……。

 レジスタンスに入ると、エッグマン軍へ対抗する手段のとして“ウィスポン”という武器をナックルズから渡されます。

 ウィスポンは種類が複数あり、すべてのウィスポンで攻撃方法が異なります。攻撃の他にもう1つアクションが設定されており、連続ジャンプや足場の生成などのアクションが行えます。

 初期装備となるウィスポン“バースト”には、ダイナミックな火炎放射で攻撃したり、爆発を起こして連続ジャンプしたり、使いやすいアクションが揃っていました。攻撃を続けて敵を倒しながら減速することなくゴールを目指せるので、横スクロールが多めのステージで活躍することでしょう。

『ソニックフォース』

 ウィスポン“ライトニング”では、電撃のムチを振っての攻撃とリングの列をなぞるように駆け抜ける“ライトダッシュ”を使えるようになります。『ソニック』シリーズではおなじみの“ライトダッシュ”は、数あるアクションの中でもトップクラスに気持ちいいものなので、アバターを使用する際は一度使ってみることをおすすめします。

『ソニックフォース』

 他にも、周囲の敵をまとめて四角い箱に閉じ込めてしまう“キューブ”や、動作を溜めることで一気に距離を詰めながら突進できる“ドリル”など、使い方によってステージのクリアタイムにも影響してくるような能力の数々がウィスポンに設定されていました。

4つのスタイルで楽しめる過去最高峰のハイスピードアクション

 本作で操作できるのは、3キャラクターからなる4つのスタイルです。今もなお進化し続ける“モダンソニック”と2Dの『ソニック』シリーズに似た操作を楽しめる“クラシックソニック”、そしてウィスポンを駆使する“アバター”でハイスピードアクションを堪能できます。

『ソニックフォース』

モダンソニック

 “モダンソニック”はジャンプやスライディング、ホーミングアタックなどを生かしてステージを駆け巡ります。

 “モダンソニック”を操作するステージは、荒れた街を背景に横スクロールで進行すると思いきや、ステージが一転し奥行きが変わり、3Dのステージに変化することもあります。

『ソニックフォース』

 “モダンソニック”で特に重要となるのが、一瞬で最高速度まで加速できる“ブースト”です。

 ブーストは好きなタイミングで発動できますが、そのためにはゲージを消費し、ゲージが0になると使えません。ゲージは敵を倒したりアイテムを拾ったりすることで回復します。

『ソニックフォース』

 また、ブースト中は敵に接触してもそのまま撃破しつつ突き進めるので、これぞハイスピード! という気持ちよさを存分に味わえます。ホーミングアタックなどでは微妙にタイムロスもしてしまう場面も、ブーストを使ってしまえば気にすることはありません。

 ブーストなどのアクションを駆使してステージギミックを避けていき、つねにフルスピードのままゴールした時の爽快感を味わえるのは、“モダンソニック”の他ありません。

『ソニックフォース』

クラシックソニック

 “クラシックソニック”は、2Dアクションだったころの『ソニック』シリーズの操作でステージを攻略していくスタイルです。

 “モダンソニック”と比べると、ホーミングアタックはできませんしステージは3Dには変化しませんが、ステージギミックが多く、単純かつはまり込んでしまう面白さがありました。

『ソニックフォース』

 ボール状態になって“スピンダッシュ”することで高速移動できますが、ステージにはトゲなどの障害物が設置されているので、ずっとこのまま進むわけにはいきません。スピンダッシュからのジャンプで障害物を軽快に躱していくことが、ハイスピードを体感できるコツとなるでしょう。

 “クラシック”ということで、やはり懐かしの要素も多数含まれています。先述したスピンダッシュもそうですが、“カジノフォレスト”というステージでは、シリーズによくみられるカジノ的なギミックも見られました。

『ソニックフォース』

 ハイスピードアクションの楽しさは当然含まれていましたが、難しいステージをクリアした時の達成感は“クラシックソニック”だからこそ味わえるものですね。

『ソニックフォース』
▲ゴール地点には見覚えのあるパネルが設置されていました。

アバター

 “アバター”は基本的な操作が“モダンソニック”と似ていて、ホーミングアタックやスライディングなどのアクションを行えます。

『ソニックフォース』

 やはり“アバター”といえどもソニックほどの速度は出せないのか、“モダンソニック”で堪能できたブーストは使えませんでした。

 ブーストが使えない代わりに“アバター”はウィスポンを所持しており、敵の殲滅速度や動きの自由度は“モダンソニック”に比べて高い印象がありました。

『ソニックフォース』
▲筆者が幼いころに運動会で練習した、手を後ろに構えて疾走する“ソニック走り”を活用する時がきました。

 ステージ攻略のポイントは、先ほど紹介したウィスポンを活用して、ステージに配置されたアイテムなどをいかにうまく利用できるかというところでしょう。

 なお、ウィスポンによる攻撃以外のアクションは、ステージ中のアイテムを取得することで使えるようになります。ウィスポンの能力をうまく使えば、ものによっては意外な方法でゴールできるかもしれません。

 道具を駆使してエッグマン軍と対抗する“アバター”では、従来の『ソニック』とはまた違った操作感が味わえました。

『ソニックフォース』

タッグ(モダン&アバター)

 そして、筆者がもっとも気に入っているタッグでのスタイル。数あるステージの中には、“モダンソニック”と“アバター”が手を組んで、お互いのアクションを同時に扱える“タッグ(モダン&アバター)”というスタイルを操作できるものもあります。

『ソニックフォース』

 “モダン”のブーストで駆け抜けて、敵に囲まれた時には“アバター”のウィスポンでせん滅する。4つのスタイルの中でもっとも使えるアクションが多く、自由度も爽快感も段違いのスタイルとなっています。

 中でも最高に気持ちいいのが、テーマソングとともに本作中最大のスピードと疾走感を味わえる“ダブルブースト”です。

『ソニックフォース』

 “ダブルブースト”は、ステージの要所にポイントが設定されており、その地点に到達することで自動的に発動します。ソニックと力を合わせて、一気にステージを駆け抜けましょう。

『ソニックフォース』
▲「オレ達の力を合わせるんだ!!」と“アバター”に向けて喋ってくれるソニックさん。かっこよすぎます。

ボス戦

 忘れてはいけないのは、シリーズでおなじみとなるボス戦です。“アバター”や“クラシックソニック”たちがそれぞれ展開するストーリーの行く末には、メタルソニックやエッグマンなどのボスが待ち受けています。

 ボス戦は決められたエリア内での戦闘となります。ボスの攻撃を避け、隙あらばすぐにこちらが攻撃するという『ソニック』のキモであるスピード感は失われていません。

『ソニックフォース』

 “クラシックソニック”のVSエッグマンでは、『ソニック』経験者なら一度は見たことがあるだろう、懐かしのエリアで宙を浮くメカに乗ったエッグマンと対決するボス戦が再現されています。いろんな意味で熱くなること間違いなしです。

『ソニックフォース』はシリーズのいいところをまんべんなく楽しめる作品

 最新機種で初の登場となる3Dアクションの『ソニック』でしたが、ただ早い、綺麗というだけではなく、一気に敵を倒して高速で突き進んでも、ロード時間などは一切感じませんでした。

 また、すべてのキャラクターにおいて残機の設定はされておらず、ミスしてもペナルティはありませんでした。タイムアタックをする際、残機を充分に確保しておく必要もありません。

『ソニックフォース』

 過去作のよさと最新機器で描かれる『ソニック』のよさ、要所要所がうまく噛み合って『ソニックフォース』とう作品が成り立っているのではないかと筆者は考えます。

 これまでの『ソニック』を経験しているならば間違いなく楽しめるアクションになっていますし、本作が初めての『ソニック』であっても、ハイスピードアクションを体験でき、その気持ちよさを味わえる作品だと感じました。

『ソニックフォース』
『ソニックフォース』
▲本作のボス“インフィニット”は、どのような攻撃を繰り出してくるのでしょうか。

 本作の物語に繋がる無料のwebコミックが特設サイトで公開されているので、プレイする予定がある人はもちろんのこと、そうでない人も一見してみてはいかがでしょうか。

(C)SEGA

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