『ダンデビ』斉藤壮馬さんと『デビミュ』神永圭佑さん“2人の鉤貫レム”による夢の対談が到着!
“ミュージカルアニメ”と銘打ち注目を集めた、TVアニメ『Dance with Devils』。舞台版としても2016年3月に第1弾ミュージカル『Dance with Devils』、2016年12月に第2弾ミュージカル『Dance with Devils~D.C.(ダ・カーポ)~』が上演され、第2弾公演では“Ending A―Dear My Devil Rem(レムエンド)”、“Ending B-Dear My Exorcist Lindo(リンドエンド)”の2種類のエンディングが用意されるなど、さまざまな演出で話題となりました。
そして今年3月に待望の第3弾、ミュージカル『Dance with Devils~Fermata(フェルマータ)~』が上演されるということで、TVアニメにて鉤貫レム役を演じられた斉藤壮馬さんと、ミュージカルにて鉤貫レム役を演じる神永圭佑さんのお2人に、対談形式で作品の魅力やご自身の演じる役柄についてたっぷりと語っていただきました!
――お2人が出会ったきっかけは本作だとうかがっておりますが、それぞれの第一印象はどのようなイメージでしたか? また、現在までにそのイメージは変わりましたか?
斉藤壮馬さん(以下、斉藤):僕はもともと神永くんのことを知っていて、一度ゆっくり話してみたいなと思っていたのですが、舞台を見させていただいたときにごあいさつをしてわりとすぐに飲みに行きました(笑)。僕の第一印象は「顔きれい~」でしたね、レムって感じでした(笑)。
――元々ご存知だったのは『ダンデビ』がきっかけなんですか?
斉藤:別のコンテンツで彼がたまたま同じ“そうま”という名前の役を担当していたので気になっていたんです。そのキャラのユニットのキャストが僕と仲がいい人が多かったのでうまくセッティングしてくれないかなと思っていたら、ちょうど『デビミュ』でレムを演じられると聞きまして。舞台自体もとてもよかったですし、ごあいさつしたらすごく気さくな人で「あ、これは飲めるな」と思ってすぐ誘いました(笑)。
神永圭佑さん(以下、神永):僕のほうが年下なんですが、かわいらしい方だなという印象でした。自分からはあまりお話をされない方なのかなと思っていたのですが、飲んだときにとても気さくに話してくださったんですよ、けっこう変なことも言うし。
斉藤:最初に飲んだときに確か諸事情で遅れてきて、その理由は言えないのですがあまりにもおもしろすぎて! こんなに顔がきれいでスタイルもいい人なのに、あっこの人けっこうおもしろい人だぞみたいな。
なんかお高くとまってる感がまるでなく、ただ普通にごはん食べてくだらない話をして、すごく楽しかったですね。最近はしばらく会えていなかったのですが、媒体は違えども同じ役を演じさせてもらうということはあまりないので、すごく尊敬している仲間でもあるし、普通にただの友達でもあるという感じですね。
――最初に飲みに行かれた時、とくに印象に残っているお話はありますか?
斉藤:なんかずっと俺の手がちっちゃいみたいなこと言ってたよね(笑)。
神永:本当に手が小さいんですよ!
斉藤:それをツイートして「手ちっちゃ! かわいい!」みたいに(笑)。
神永:初対面なのに(笑)。
斉藤:熱くレム論や演劇論・芝居論を交わすというよりは、同世代の友達がまた1人増えたなみたいな感じでしたね。その仲介役をしてくれた人がわりと年上の方だったのですが……。
神永:司会者みたいにやってくださって(笑)。
斉藤:「それについては神永さんいかがですか?」みたいにね(笑)。だから何の話をしたかとか覚えてる?
神永:覚えてないです正直(笑)。でもすごく楽しい会になったなっていう。
斉藤:すごい仲よくなって「じゃ、また!」みたいな感じだったので、わりと男子的なノリだったよね。
神永:そうですね、最初から最後まで。
斉藤:本当に楽しかったですね。
――それぞれがアニメ・ミュージカルで主演を務められる『Dance with Devils』ですが、斉藤さんのミュージカル作品への印象を、神永さんのアニメ作品への印象を教えてください。
斉藤:アニメ作品のミュージカル化ということでしたが、そもそもアニメでミュージカルやってるぞみたいな(笑)。
神永:普段アニメはあまり見ないので、初めて見たときは「ミュージカルアニメってなんぞや? なんか急に歌いだした!」という感じで、わぁすごいこんな作品があるんだと思いました。でもアニメにハマらない僕がハマったので、本当に毎週楽しみだったという印象です。
斉藤:自分が出演させていただいた作品のミュージカル、しかもレムというのは主演と言っても差し支えない立ち位置で、どういうふうに舞台で表現されるんだろうって思っていたんですが、神永くんが鉤貫レムという人をすごく研究してくれていて、「あっ、今の“間”、アニメのまんまだ!」みたいなシーンが何度もあったので、媒体は違えど『ダンデビ』という作品に対する愛やリスペクトをとても感じました。
確か、羽多野さんと一緒に観劇していたのですが、終わったあと2人で「よかったねえ! よかったねえ!」みたいな感じで(笑)。レムのCVを担当させてもらっている身としてはすごくうれしかったですし、同時にひとつの舞台作品としてすごくおもしろかったなという印象ですね。
神永:いや、うれしいです! さっき言いそこねましたけど、第一印象はかわいかったのですが、現在のイメージはすごく男前なんですよね、壮馬くんって。
斉藤:よせやい!
神永:何回か飲ませてもらっているんですけど、お金を受け取ってくれないんですよ。
斉藤:言い方があるでしょ(笑)。
神永:壮馬くん「本当にいらない」って、1回も。すっごい男前。
斉藤:芸歴的には難しいところもあるけどね、圭佑とだったら。何年デビューだっけ?
神永:2011年かな?
斉藤:じゃあ絶対お金出させない! 自分がまだ駆け出しのころにたくさん先輩方にご飯食べさせてもらっていて、ある程度仕事ができるようになって「お返しします」って言ったら、「いや、それはいい。その代わり、自分の後輩にその気持ちをバトンタッチしてあげなさい」みたいなことを言ってくれたので。頑として受け取らないみたいな(笑)。
神永:そう、「ハッ!」って拒む(笑)。
斉藤:レムのような「ハッ!」みたいな(笑)。
――お2人はそれぞれレムを演じられていますが、プライベートでお互いに“こういうところがレムっぽいな”“真逆だな”と思うところはありますか?
斉藤:演じるときって、自分がこのキャラにどこが似てるかみたいなものって考えたりする?
神永:う~ん……キャラに入り込んで10対0でいきますみたいな人が多いんですけど、僕はわりと自分8、キャラ2くらいの割合な方が多くて。自分が演じる意味もあるし、でもはみ出さずにその“2”はしっかり研究して、という感じですね。
斉藤:俺は逆に自分とは切り離して考えたいというか、レムが何をしていてレムがどういう感情で動いているかということを大事にしたいと考えていますね。レム様ってちょっと天然じゃないですか、神永くんもこのフェイスなのにちょっとボケる瞬間みたいなのがあって、そこがかわいいなって思いますね。逆に自分には、あまりレムみはそんなにないんじゃないかなあ。
神永:確かに……あまりレムみは感じない。だからこそ逆に、演じているときと普段のスイッチがすごいんだろうなあと思います。
斉藤:レムの役どころとしては、2015年の段階だとあまり自分がやったことがないタイプの、みんなの上に立って冷酷なリーダーというような設定だったんですけど最初は。一応、2話までは。
神永:2話までは(笑)。
斉藤:なので、自分と切り離すというやり方のほうが、必要以上に「いや、でもレムはこうだけど僕はこうなので」みたいなことは考えずにやれたのはよかったのかもしれないかな。
――第3弾のミュージカルには新キャストが加わりますが、神永さんは第3弾への意気込みを、斉藤さんは第3弾に期待することを教えてください。
神永:第3弾の意味みたいなものをしっかり持たなければいけないですし、今回新しいキャラも出てきて内容も変わるので、『ダンデビ』ファンの方の期待以上のところまでもっていきたいです。僕は過去の作品と比べるのはあまり好きではないのですが、今回に関しては比べるということにこだわって、座長として稽古場でも締めるところはしっかり締めて、背中で引っ張っていきたいなと思っています。
斉藤:めっちゃいいこと言ったね、今(笑)。すごくぐっときました! よくキャストのみんなが言っていることなんですが、媒体が変わると多様な顔を見せてくれるような作品だと思うんです。『デビミュ』は3公演目ですし、チームのみなさんが“ダンデビ愛”を持って取り組んでくださっているなと感じるので。
アニメのレムの演者が僕であるということを抜きにしても、ひとつの舞台として「次はどんなデビミュを見せてくれるんだろう」とわくわくします。アニメのほうには出てきていない新キャラも登場するので、それが物語にどう絡んでくるのか見てみたいなと思います。それと僕はレム過激派なので……
神永:過激派(笑)。
斉藤:レムが一番のメインルートだと思っているんですけど、2でね、ちょっとイラッとしたよね、俺もあれがよかったみたいな(笑)。
神永:(笑)。
斉藤:だから今回レムがまたどういうふうにエンディングを迎えるのかというのは、いち観客としても非常に楽しみにしています。そしてさっき神永くんがおっしゃっていたように、さらにパワーアップした『デビミュ』というものを、本当に楽しみに今からワクワク待ちたいなと思っております。
神永:今回2つあるんですよ、エンディングが。
斉藤:また!? おお~。
神永:まだどういう感じかは言えないんですが、お楽しみにということで。そこの演じ分けもしっかりしていけたらいいなと思います。
――斉藤さんはアニメ中心、神永さんはミュージカルを中心に、お2人が思う『Dance with Devils』の魅力を教えてください。
斉藤:『ダンデビ』はイケメンたちが出てきてヒロインの女の子をあの手この手で籠絡していくというフォーマットではあるのですが、そのなかに歌ありバトルありお笑いあり、そして感動ありと、非常にいろいろな要素を含んでいるコンテンツだなと思います。
なので、こういうふうな見方をしてくださいとこちらが提示しなくても、見てくださる方が各々の楽しみ方をしてくれる、各々のおもしろさを引き出してくれるというのが『ダンデビ』の一番魅力的なところじゃないかなと思います。
神永:ミュージカルだからこそ、バトル中にでも歌ってその時の感情を発散するという生の魅力があって。『ダンデビ』は役者がどんどん曲に乗せられて、ひとりひとりの生き様などが勝手に引き出されていく感じです。表現役として踊っているリツカちゃんも多分そうだと思うんですけれど。
斉藤:すごいよね本当に。
神永:今回も(リツカ役に)大分若い子が来たんですけども。
斉藤:楽しみですねえ……(笑)。
神永:ひとりひとりが役に入り込んで愛を持って役を大事にして、でもその愛を持ったキャラに逆に愛されているように感じてしまう部分があるので、そこにしっかり乗っかっていい化学反応を倍増させていくことができるのが魅力かなと思います。
――同じキャラクター“レム”を演じるお2人ですが、お互いの演技や歌で影響を受けた部分や、声と舞台での表現の違いで興味深いと思ったところはありますか?
斉藤:アニメは舞台よりリアルな距離感で演じているので、それを舞台でしかも雰囲気を似せるって難しいよね。
神永:難しいですね~。
斉藤:でもめっちゃやってくれてたよね。
神永:僕がたくさん壮馬くんから参考にした部分のなかで一個ピックアップしたのは、吐息だったんですよ。
斉藤:めっちゃ思ったよ!
神永:さっき「研究して寄せてくれた」って言われたシーンがあったのですが、この吐息って大事だなと思って、ただ吐いて出すだけじゃなくて、意味がちゃんとあって吐いてるんだろうなってなんとなく感じたので、そこは結構マネしましたね。けっこう風呂場とかで響き方とかいろいろ研究しながら。
斉藤:逆に舞台だと息芝居はそんなに使わないもんね。
神永:舞台ではリツカがしゃべれないので、その“間”的なものは少し難しかったのですが、吐息は壮馬くんの他のキャラの声なども聞いて、こういう癖じゃないんだな、あえてやっているんだなというのを色々研究しました。
斉藤:レムはとくに吐息出しがちだったもんね(笑)。
神永:確かに(笑)。
斉藤:また顔すぐそむけてるみたいな(笑)。
神永:あの吐息って演出なんですか?
斉藤:やってくれとはあまり言われなかったけれど、台本には「……」はめっちゃ多かったので、入れているところも入れてないところもありますね。
僕は舞台を見たのが本編や歌を録り終わったあとだったので、舞台で見るミュージカルのダイナミズムみたいなものを感じて、あ、もっと大きくやってしまってもいいんだなと思って、劇場版のオープニングとかはかなりオペラポジションで、キャラの声というよりは歌うときはこう大きく歌うんだみたいなふうにしてみました。それはすごく『デビミュ』を見た経験が大きかったかなと思いますね。
――レムにとってリンドが一番のライバルだと思うのですが、お2人のリンドへの対抗心や、リンドルートでリツカを手放さなければいけなかった時の気持ちを教えてください。
斉藤:僕はレム過激派なんですが、どうやら彼もその口らしくて……。
神永:うん。やっぱり悔しいですね。
斉藤:でも引き際がすごくかっこよかった。愛しているからこそ引くことができるというとことにすごく男気を感じるというか紳士的でもあるし、内心はいろいろ思うことはあってもそこはライバルだし、普段は競い合っているが認めあってもいるというかね。きっとリンドはレムが背中を預けられる存在なんだろうな、っていう。いざというときは一緒に戦えるというか。
神永:すごく不思議なのが、フラれたようには見えないし、強がって渡したよっていう感じには見えないから、そこがすごく素敵な演出をされるなって思いましたね。
――プライベートでもよく一緒にお食事などをされているとのことですが、レムについて熱く語り合ったりすることはありましたか?
斉藤:『デビミュ』の神永くんを見たときに、それこそさっき言ったリンドじゃないですけど彼になら100%任せられると思ったし、それについてこっちがああしろこうしろって言うのも変ですし、彼も彼で自分のなかでしっかり作っているから、あえてそこは言葉にしなくても伝わるものがあるというか。……いつも何の話をしてるんだろうね俺たち(笑)。
神永:毎回覚えてないんだよなあ(笑)。
斉藤:本当になんにも。解散した瞬間に忘れてるよね、全然覚えてない。何の話してるのか(笑)。ただすごく楽しいのは間違いないけどね。
神永:ほんっとに覚えてない、1個も覚えてない。場所は覚えてる(笑)。
斉藤:場所しか覚えてない(笑)。1回、アニメではメィジ役として、ミュージカル第1弾ではホランド役で出演していた木村昴さんと3人で飲みに行ったんですが、あれも結構なかなかなカオスな、アクマ的飲み会で(笑)。そういうふうにしていろんな輪が広がってくのがこの『ダンデビ』なので、とりあえずまた近々行きましょう。
神永:うん、行きたいです。
第3弾公演でも”Calma(カルマ)““Elegante(エレガンテ)“という2つのエンディング展開が決定。第1弾公演ではリツカとレムが結ばれるエンディング、第2弾公演ではリツカとレムが結ばれるエンディングに加えリツカとリンドが結ばれるエンディングがそれぞれ描かれましたが、今回のエンディングもそれぞれどのような内容で描かれるのかぜひご注目下さい!
ミュージカル『Dance with Devils~Fermata(フェルマータ)~』概要
■日程:3月15日~25日
■場所:AiiA 2.5 Theater Tokyo
■チケット価格:一般席 8,800円(税込/全席指定)※特典付き
■スタッフ:
原案:岩崎大介(Rejet)
原作:グリモワール編纂室
脚本・演出:三浦 香
脚本協力:金春智子、中瀬理香、横手美智子、内海照子
音楽:Elements Garden
音楽プロデューサー:藤田淳平
オリジナル曲作詞:うえのけいこ
振付:當間里美
主催:エイベックス・ピクチャーズ/ネルケプランニング
■キャスト:
神永圭佑(鉤貫レム役)
高野洸(立華リンド役)
山﨑晶吾(楚神ウリエ役)
吉岡佑(南那城メィジ役)
安川純平(棗坂シキ役)
内藤大希(ローエン役)
鷲尾昇(ヴィフ役)
木全寛幸(グラン役)
福井大輔(エル役)
小林竜之(シダ役)
福島海太(カズラ役)
まうい(ワラビ役)
北川雄也
辻大樹
木村充希
逢坂空
尾関晃輔
北川尚弥(マリウス役)
肝付瑠生(立華リツカ表現役)
田中涼星(ジェキ役)
(C)グリモワール編纂室/デビミュ製作委員会
(C)グリモワール編纂室/Dance with Devils F 製作委員会