津田健次郎さんが手作りメガネの極意を学ぶ。お気に入りのメガネのデザインは?
声優・津田健次郎さんが教授となり、毎号気になるカルチャーを研究する本コラム。電撃Girl’sStyle5月号(4月10日発売)では、手作りメガネについて学びました。ここでは手作りメガネ体験ができる東京メガネ日本橋人形町店・店長小島さんと広報の山口さんにうかがった魅力やこだわりを完全版でお届けします。
手作りメガネの行程
――このお店ではどのような工程でメガネ作りを体験することができるのですか?
小島さん(以下、小島):セルロイドやアセテートというプラスチック素材の板を使うのですが、まずはどの素材で作るかを決めます。
山口さん(以下、山口):実際にオーダーメイドなどでも使われる素材で、70以上のデザインがあるんですよ。
津田教授(以下、津田):おもしろいな~。これは迷っちゃいますね。
山口:そのあとにフレームの型を選ぶので、これだけでもかなり時間がかかる場合もありますね。
小島:透明なシートにフレームが描かれているので、顔に当て好きなデザインを選んでいただけます。
津田:めちゃめちゃ楽しい! こんなに種類があるんですね。
小島:デザインを選んだら、そのデザインの紙を板に貼り付けて、糸のこで削っていきます。
津田:糸のこで削るんですか?
山口:これは特別なものではなく普通の糸のこです。職人さんも同じ作業をやっているんですよ。形を抜き出したら、やすりで形を整えます。
津田:けっこう時間がかかりそうですね。どのくらいかかるんですか?
小島:切り抜く作業だけでしたら2時間ちょっとでしょうか。大変な作業かもしれませんが、大変と言いながらみなさん熱中してされています。
津田:たしかに、おもしろいですよね。
山口:ここまでできたら、あとはテンプル(つる)(※)を選んでいただき、最後は鯖江の職人さんに仕上げてもらいます。(※蝶番の開閉部分から耳にかける部分。)
小島:気になる部分は職人さんが直してくれますが、癖は残しておきます。それが手作りの醍醐味ですね。
メガネの手作り体験のきっかけ
――メガネの手作り教室はいつから初められたのですか?
山口: 2016年の夏に始めました。現在は2店舗なので、これから広めていきたいですね。
津田:なるほど。僕も作り方を聞いただけでも興味がわきました。実際に作ったらより楽しめるのでしょうね。
山口:津田さんは気に入ったものをずっと使い続けるタイプですか?
津田:そうですね。ただ、僕すぐなくしちゃうんですよ。この前も気に入っていたものを落としてしまって……。今は金属丸ぶちメガネを探しているのですが、どれがいいのか迷って、はや2年です(笑)。
手づくりの魅力
――メガネを手作りすることの魅力を教えてください。
山口:手間はかかりますが、根気よく作っていくことで、世界に1本しかない味わい深いメガネができます。素材はとてもよいものなので、ずっと使い続けることができますね。
小島:デザインや素材を選ぶだけでも夢がいっぱいありますね。それに、実際に自分で作るとなると、今までのメガネはどうやってできていたのだろうというところに気づき、興味が膨らむきっかけになっておもしろいのではないかと思います。
津田:そうですよね。がんばったぶん愛着がわきますよね。
メガネを選ぶうえで大事なこと
――メガネを選ぶうえで、大事なことはありますか?
山口:手作りされる方は意外とシンプルなのを選びがちですが、手作りだからこそ挑戦できる組み合わせもおすすめしたいです。そうすると、よりオリジナリティが出るので。
津田:僕は黒いものを持っているので、この上が濃い紫で、下が透明の2トーンのものがいいですかね。昔のオールドな感じがして好きです。
小島:いいですね。津田さんはメガネがなじんでいる感じがします。フレームをこだわるなら、レンズもこだわりたくなってしまうかもしれませんね。メガネはフレームに限らずレンズ選びも重要です。度数はメガネを作るたびにきちんと測ったほうがいいですよ。
山口:今のメガネはカジュアルだったり簡単に手に入ったりして幅が広がりましたね。ただ、使い心地がよく安全に使い続けるメガネをお求めなら、フレーム、レンズとも多彩な品揃えで、自分に合うメガネを仕立ててくれるお店がおすすめです。また認定眼鏡士がいる店舗で購入するとより細かい視力測定をして目の状態をみてくれるのでおすすめですよ。
津田:聞いているだけでもとても楽しかったです。貴重なお話を、ありがとうございました。