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2018年7月26日(木)

未体験ホラーアドベンチャー『CLOSED NIGHTMARE』ネタバレ・舞台裏を解禁。バッドエンドも見どころ

文:電撃PlayStation

 主観視点が独特の、実写による恐怖映像が話題となっている『CLOSED NIGHTMARE(クローズド・ナイトメア)』。本作は、“謎の実験”に巻き込まれ見知らぬ部屋に閉じ込められたヒロイン、上代真莉亜の立場となり、閉じ込められた部屋からの脱出を目指していく。しかしその道程は一筋縄では行かず、多くの恐怖体験がユーザーを待ち受ける。

『クローズド・ナイトメア』

 前回、本作の実写映像におけるキーマン、株式会社闇の代表取締役であり本作の映像監督を務めた頓花聖太郎(とんかせいたろう)氏、本作の主人公、上代真莉亜(かみしろまりあ)役の太田英里さん、上代真莉亜と行動をともにしていく銀城瑛翔(ぎんじょうえいと)役のMASAYAさんにお話を伺いましたが、ネタバレの都合上伏せられてしまったところも多数ありました。

第1回のインタビューはこちらから

 しかし発売後1週間を迎えた今、本作の結末を見届けた方も多いはず。そこで今回はネタバレ箇所について掘り下げた、ネタバレありインタビューを掲載します。前回の記事とあわせて、この夏話題のホラーアドベンチャーの秘密に迫ります。

『クローズド・ナイトメア』
本作の映像監督を務めた頓花聖太郎氏。
『クローズド・ナイトメア』
▲太田さん演じる本作の主人公、上代真莉亜。目を覚ますと見知らぬ部屋に閉じ込められていた。“千鶴”と名乗る人物により、強制的に謎の実験に参加させられる。どういうわけか過去の記憶を失っており、左腕全体が麻痺している。
『クローズド・ナイトメア』
▲MASAYAさん演じる銀城瑛翔。この建物に閉じ込められ廊下をさまよっていたところ真莉亜に会い、共に行動することになった。真莉亜と同様に過去の記憶がない。

登場人物も、彼らが紡ぐ物語も二転三転を描いた

――本作の“ホラー的なテーマ”は何だったのでしょうか。

頓花:プロット段階から、“二転三転”というのは1つのテーマでしたね。やはりホラーと言えば、状況が二転三転するドキドキが面白さを構成する1つの要素ですから。

――では改めて、お2人のキャスティングについて、前回お聞きした以外の理由をお聞かせください。

頓花:上代役には、恐怖感をプレイヤーの皆さんに伝えていただく以外にも、母性みたいな優しさを表現していただく必要がありました。先にお伝えした「叫び声がよかった」という以外に、太田さんの演技からはそれもよく感じることができました。

 銀城役は二面性を出していただく必要があったのですが、その切り替えを憑依するかのごとく切り替えられる人だったのがすごく良かったんです。

――演じられたお2人は、それぞれのキャラクターを最後まで演じ切ってみての感想はどうでしたか?

MASAYA:今回演じた銀城は二面性があるんですが、普通に役者やってても、これだけぶっ飛んだ役をいただく機会はそんなにないと思うので、とてもスキルアップにもなりましたし、すごく勉強にもなりました。

太田:銀城もそうですが、私も一応、上代真莉亜と八木仁美という、2人の人物を演じているんですよ。これが同じにならないように気をつけました。それと私は普段右利きなので、左手に乗り移った人格が字を書くシーンのため、左手で書く練習をしてました。メモ帳がカメラで見えてないから、字のバランスも難しくて。

頓花:左手とのやりとりって、基本的には八木との掛け合いの最中に行われるので、長い立ち回りの途中であることが多いんですよ。なので全員が「左手で文字を書く部分でミスらないでくれー」って祈りながらみてました。

太田:撮影も夜が更けてくると、「もう次で終わらせよう」みたいな雰囲気になってきて。その圧はすごかったです(笑)。

『クローズド・ナイトメア』
▲確かに、太田さんは何も見えずに左手で書いています!

――そんな大変な撮影が続いたようですが、そんななかでもアドリブ演技とかはあったのですか?

MASAYA:アドリブは結構やっちゃいましたね。

頓花:もう1つの人格に切り替わってからがすごかったです(笑)。

MASAYA:普通は落ち着いた大人のキャラクターなのでそんなにアドリブはしなかったんですけど、正体を現してからはもう、結構色々と。台本にはないけど歌いだしたり(笑)。

――前回語っていただいた“仮面の男が真莉亜を襲うシークエンス”以外に、注目して欲しいシーンはどこになりますか?

頓花:基本は全部苦労したので、語りたいシーンはいっぱいあるんですけど(笑)、銀城の人格がガラッと入れ替わるところはいいシーンになったと思います。

MASAYA:真莉亜が倒れている僕の側に花束を置いたとき、突然彼女の手をつかむというシーンがあって、いいタイミングで手を掴むようにいわれていたんです。自分のなかで「シュ、トン、パッ」みたいにリズムを取りながら、ずっと練習をしてました(笑)。そこは注目して欲しいですね。それと、僕は最後に首を切られるんですが、そこで叫ぶシーンにはとくに体力を使いました。そこもしっかりみて欲しいです。

『クローズド・ナイトメア』
▲首を来られる少し前のシーンより。豹変ぶりに注目です。

頓花:あれも効果を出すのは大変でした。今回、血のりを使える箇所の制限が厳しかったんですよ。CERO的な意味もあるんですが、撮影に使わせていただいた施設から、「絶対に汚さないでください」って厳命を受けていて(笑)。「ホラーで血のりなしってどうしよう……」と最初思いましたが、MASAYAさんの迫真の演技もあって、なんとか乗り切った感じですね。

MASAYA:僕は首を切られてもめっちゃ叫んでましたからね。もし続編があるなら再登場も全然期待できるなと(笑)。

――ホラーゲームの1つの華として、バッドエンドがあると思うのですが、このゲームにもたくさんのバッドエンドがあります。そのなかでも何かお気に入りのものはありますか?

頓花:バッドエンドと言えば、今回は実写映像を使ったバッドエンドも、けっこう用意されています。撮影はどれも力を入れていますので、ぜひすべてご覧になっていただきたいですね。個人的なお気に入りと言われると……最初のほうの、真莉亜の左手が勝手に動き出したときに、その左手をナイフで切って死ぬっていうのですかね。あと、引き籠ってたら衰弱して死んでしまったとか……。「えーっ、そんな馬鹿な!?」って感じで。変わったバッドエンドがすごい好きなんですよ。

『クローズド・ナイトメア』
▲確かにそんなバカな……

今だから話せる撮影のウラ話

――撮影現場の雰囲気はとてもよかったとお聞きしていますが、なにか印象に残っているエピソードはありますでしょうか。

MASAYA:やはりホラー作品なので夜に撮影が多く、撮影中にお手洗いに行く時は「誰か一緒にお手洗い行きませんかー?」と言って、スタッフさんと仲良く一緒に行くのが基本でした(笑)。

太田:撮影最後の日に、台本の表紙に出演者、監督、スタッフの皆さんから寄せ書きをいただいたときは、みんな温かいなあと感じました。今でもその台本は宝物です。

――撮影を終えて、自分の役柄に対する思いに何か変化はありましたか?

太田:撮影が始まったときは“真莉亜さん”として演じていましたが、撮影が進んでいくうちに“真莉亜”を“わたし”と考えるようになり、他人ではなく私の中にいる人格と思えるようになっていきました。

MASAYA:変化はありませんでした。撮影が始まる前から既に銀城瑛翔という人間は自分だと思っていたので、直に演じて改めて感じた心情などは多々ありましたが、根本的に変化はありませんでした。

――前回は、撮影中に起ったホラーなエピソードを聞きましたが、ホラーではない、ちょっと笑える撮影中のエピソードがあればぜひ教えてください。

MASAYA:山中の撮影では、なぜか分からないのですが自分だけ60ヶ所くらい虫に刺されて、なんで僕だけって思いましたね(笑)。運がいいことに首から上は刺されなかったので、撮影に影響はなかったのですが……。

頓花:あと、これはあまり笑える話ではないのですが、山中で死体を引きずって、カメラが倒れたときに相手役の死体と目が合うというシーンでは、全然タイミングがあわなくて、カメラマンは何度もくり返し転んでました。このときは雨も降り出して本当に大変でしたね。

『クローズド・ナイトメア』

太田:私の場合、基本自分の顔が映らないじゃないですか。なので、なんとかメイキングのカメラに映ろうと頑張ってました。メイキングを撮影しているカメラなら映れるって(笑)。

――そのメイキングシーンの条件について、条件もお教えいただけませんでしょうか?

頓花:ノーマルとトゥルーエンディング、両方を見れば解禁されます。太田さんもたくさん映っているので頑張ってみてください。……私は今、最後のパズルに苦戦しているところなのですが(笑)。

――30枚のカードを組み合わせるパズルですね。確かに、あれを初見でクリアするのは難しいかもしれません。

頓花:台本的に答えは知ってるんですけど、時間が足りないんですよ、結構ギリギリで。しかも八木が煽ってくるんで腹が立つんですよね。「じゃ、お前がしろよ!」ってつっこんじゃいました(笑)。

『クローズド・ナイトメア』
▲問題のパズル。いやこれ、ホント難しいんですよ……

――お2人は普段ゲームはプレイしますか? また、演じてみたいゲームキャラクターなどはありますか?

MASAYA:普段は携帯アプリばかりですが、この機会にPS4かニンテンドースイッチを買ってプレイしたいなと思っています。演じてみたいゲームキャラクターは、大まかになるんですけど、めちゃめちゃハートの熱いキャラクターを演じてみたいです!

太田:ゲームは中学生の頃まではよくしていましたが、最近あまりしていなかったので、これを機にまたいろいろなゲームをしたいと思っています!おすすめのゲームがあれば皆さん教えてください!(笑) 演じてみたいキャラクターは、戦闘系、お姫様系、不思議な力を持っている子など、とにかく様々なキャラクターを演じてみたいです!

――では最後に、『クローズド・ナイトメア』の制作を経て、株式会社闇が向かう今後の展望について教えてください。

頓花:今回の挑戦で新しいノウハウが溜まりましたので、もし次回の実写映像を使ったプロジェクトがあるのなら、次はもっと激しい挑戦ができると思っています。ただ、役者さんはもっと苦労するかもしれませんが……(笑)。株式会社闇の次回作にご期待いただければと思います。

――役者のお2人からは、こだわりや大切にしていること、そして、今後目指したいことや、目標とすることを教えてください。

MASAYA:いただいた役柄に、外見も中身もなりきれるようにするのはもちろんですが、一緒にお仕事させて頂く人達に、感謝の気持ちを忘れないように心掛けています。また、一生役者として生きていけるよう、全国映画、ドラマに主要キャストでどんどん出演出来るようになる為、成長し続けます。

太田:どんな役でも柔軟に対応できるように、常に目に映る人、もの、全て注意深く観察し、キャラクターの引き出しを増やすようにしています。目標は、ドラマや映画に主役として出演すること。そして日本全国誰もが知っている女優になることです。

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