葛西は渋い感じのいい脇役になりましたね。そもそも茜を出した理由の1つに、“両親不在のキャラはもうお腹いっぱいだった”というのがあるんです。それに対して葛西は“父親の代わり”ですね。いわゆるふつうのギャルゲーだと、いかに理由をつけて両親を不在にさせるか、というところからまず始まりますけど、『ひぐらし』はやっぱり両親がいてこそのお話だったので。そのわりには、圭一以外は両親のいないヒロインが多いんですけど(苦笑)。
ますますチンピラくささが強くなって……いや~、ハイビスカス柄がいかにもな感じになりましたね。鉄平は最初にデザインを起こしてくださったのが、「Gファンタジー」でコミック版『祟殺し編』を連載してもらった鈴木次郎先生だったんです。当時はまだ原作『罪滅し編』の開始前だったんですが、鉄平がコミックのほうで先に登場するということになり、「それじゃデザイン起こしは鈴木先生にお願いできないでしょうか。原作はそれに準拠しますので」とお願いしたんです。でも、デザインをいただいてこちらでも描いてみたら、鈴木先生の鉄平は頬がこけててスマートなのに、私が描いたら横幅がすごく広がってしまって(笑)。それを見ておもしろがった鈴木先生が、横幅をさらにアップさせて今に至ると。だから鉄平がやたら恰幅がいいのは私のせいなんです。
赤坂は「コンプエース」の鬼頭先生の漫画が初出です。鉄平同様、あとで原作(『皆殺し編』)に出すことは決まってたんだけど、コミックで先に出るということになり、鬼頭先生のほうでデザインを考えていただきました。ところが鬼頭先生は描き込みの細かい方なので、私の筆が全然追従できない……。がんばって鬼頭先生の絵に似せようとして、結局今の形に落ち着きました。