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電撃的年末オススメハード論!─ギャルゲー ごえモン

ハードにどれがオススメなどない!!すべてのハードがオススメなのだ!

 「年末オススメハード論」もついに最終回。これまでスタッフたちの不毛な議論が繰り広げられてきたわけですが、もう我慢の限界ですよ。ごえモンがギャルゲーのすばらしさを語るために登場します! べ、別に原稿が間に合わなかったから乱入キャラ扱いとかじゃないんだからね!!


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■ 「DOL年末オススメハード論」……なにそれ、美味しいの?

 なんか年末企画だかなんだかで「PS3が1番だ!」、「いやいやDSでしょう!!」、「Xbox 360を忘れないでください」などなど、不毛な議論が4回に渡って繰り広げられてきたわけなんですが、僕に言わせてもらえば、どのハードが1番とか、どのハードを買うのがオススメなのか、なんてのはちゃんちゃらおかしい話なんですよ。だって、ハードなんてすべて買っていて当たり前でしょう? ナゼならば、ギャルゲーを楽しむためには、すべてのハードを持っていることが必要不可欠だから!! ……って、何を言っているのかわからないと思いますが、僕も正直何を言っているのかわかりません。なので、僕のギャルゲーに対する想いをありのまま語っていこうと思います。

■ ギャルゲー……それは「文学」

 美少女ゲーム、いわゆるギャルゲー(恋愛AVG)は主に「シナリオ」、「グラフィック(背景、イベントCG、立ち絵)」、「音(音楽、ボイス)」の3つで構成されていると僕は考えています。システムもありますが、昨今のギャルゲーではよほど突飛なシステムを導入しなければ、だいたい完成されていると思うのでここでは省きます。

 上記のとおり、重要なのは他のジャンルに比べて、圧倒的に構成要素が少ないということ。街の中を移動したり、ダンジョンにもぐったり、敵と戦ったりという要素がありません……まあ、あるギャルゲーもありますけどね。それは置いておいて、そのぶん、上で挙げた3つの要素が、中でも特に「シナリオ」が他のジャンルよりも勝っていると言っても過言ではない! 第24回のアンケート結果でも、10位以内に4本ものギャルゲーが「感動して泣けるゲーム」としてランクインしているのがその証拠。それだけギャルゲーのシナリオが練り込まれている、というわけですね。個人的には、10本すべてがギャルゲーでもいいと思っています……むしろそうでないとオカシイ!

 そんなギャルゲーのキモと言える「シナリオ」を紡ぎ出すのが、有名シナリオライターの皆さんです。僕の尊敬する方を一部紹介しますと、『CARNIVAL』や『SWAN SONG』の瀬戸口廉也氏、『CROSS†CHANNEL ~To all people~』、『最果てのイマ』の田中ロミオ氏、『ファントム-PHANTOM OF INFERNO-』、『沙耶の唄』の虚淵玄氏、『この青空に約束を~melody of the sun and sea~』、『世界でいちばんNGな恋』などの丸戸史明氏、『車輪の国、向日葵の少女』や『G線上の魔王』のるーすぼーい氏、他にも健速氏や奈須きのこ氏、東出祐一郎氏などが挙げられますが、キリがないので割愛します。

 何が言いたいのかというと、この方々が紡ぎ出すストーリーはすでに「芸術」の域にまで達しており、もはや「文学」と言っても過言ではない、ということ。ギャルゲーのいいところって、シナリオライターでゲームを選ぶことができるという点だと思います(モチロン原画家でもOK)。たとえ、有名ではなく、世間の評価がイマイチであっても、自分が気に入ったライターの方を追っていけばいいわけです。

 とまあ、ここまで語っておいて、そもそもこの企画が電撃オンラインの副編集長である「YK3の甥っ子にオススメする」、というのが発端だったのを思い出しました。これを読んでいる方の中には「ギャルゲーを甥っ子にオススメするなんてどうかと思う」と言う方もいらっしゃるかと思います。が、そんなことはないのです!! 僕はギャルゲーをプレイすることによって、漢字を多数覚えました。さらに、読解力も向上し、以来国語のテストで90点以下を取ったことがありません! 速読も多少できるようになりました。そして、ギャルゲーによって、「努力」を、「友情」を、さらには「愛」の素晴らしさ、大切さを学ぶことができました。もう、これは立派な「教材」であると断言できます。

 子供に「勉強しろ」だの「ちゃんとしろ」だの言ってしまわずに、ただ一言「これをやってみな……」ってな感じで、PS2『キラ☆キラ ~Rock’n’Roll Show~(以下、キラ☆キラ)』なんかをポンッと手渡してやるのが人生の先達としての義務というものですよ! そんなわけで、実はここまでが前置き。ただ、今回紹介する『キラ☆キラ』の名前を出したかっただけなんです、ごめんなさい。

■ PS2『キラ☆キラ』、キラリ輝くストーリー&キャラクター紹介

 本作は、2007年11月に発売されたPC用青春恋愛ロックンロールノベル『キラ☆キラ』のPS2移植作品です。PCゲームブランド・OVERDRIVEが開発、キャラクターデザインに『グリーングリーン』シリーズで有名な人気原画家・片倉真二氏、音楽には数々のゲームや、そのスジでは有名な歌姫UR@Nさん、YURIAさんなどに楽曲を提供しているmilktub、という死角がまったく見当たらない布陣となっています。


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 物語は、ミッション系の学園「欧美学園」に通う主人公“前島鹿之助(まえじましかのすけ)”が、彼女にふられてしまうところからスタートします。同時期に、とある理由で部活を退部し失意の日々をすごしていた“鹿之助”は、アルバイト先で天真爛漫な女の子“椎野きらり(しいのきらり)”と出会います。
 “きらり”は、“鹿之助”と同じく「欧美学園」に通っていて、「第二文芸部」という部活に所属しています。実は、“鹿之助”も幽霊部員として「第二文芸部」に入部していて、“きらり”と出会ったことをきっかけに、久しぶりに「第二文芸部」に顔を出すことに。そこで、「第二文芸部」は人数が少なく、来年には廃部が決定しているということを聞かされます。部員たちは「存在感もほとんどないまま、第二文芸部を廃部にしたくない」と、最後の晴れ舞台である文化祭で目立つため、「第二文芸部バンド」というパンクバンドを結成し……というのが本作のあらすじです。以下で、本作のメインキャラクターたちを紹介していきます。


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“前島鹿之助”(女装時“鹿子”)
ベース担当

「さあ、練習はじめようぜ。俺、今だったら、すごくパンキッシュな演奏が出来る気がする」

バンドにはまったく興味がなかったが、状況に絡め取られ参加することに。もともとはテニス部員だったが、ある理由で退部。同時期に彼女にもふられ、失意の日々をすごす。ステージでは、「そのほうがおもしろいから」(“きらり”談)という理由で女装することになる。

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“椎野きらり”
ボーカル/ギター担当

「文化祭、バンドやるのってどうだと思う?」

バイト先で偶然鹿之助と出会う。家がひどく貧乏なので、朝と夜のバイトで家にお金を入れている勤労少女。普段はその苦労をかけらも感じさせない天真爛漫な女の子。いっつもはねている髪と曇りのない笑顔がトレードマーク。

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“樫原紗理奈(かしわらさりな)”
ギター担当

「こうして、放課後だとか、休みの日にみんなで集まって、何か一つのことをするなんて、楽しいです」

実家は資産家で、学園にも多大な寄付を行っている。体が弱い上に祖父が厳格なため、学内での交友関係は狭い。お嬢様らしく、おしとやかな物言いと穏やかな性格だが芯の強い一面も持っている。“きらり”とはとても仲がよく、“きらり”のことになると譲らないことも。

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“石動千絵(いするぎちえ)”
ドラム担当

「本当。でもさ、私たち、みんな受験生なのに、なにやってんのかしら。時々、変な気持ちになるよ」

“鹿之助”の幼馴染。家庭の事情で留年しているので1つ年上。“きらり”、“紗理奈”、“鹿之助”たちが所属する「第二文芸部」の部長。苦労してきたせいか、わりと大人な考え方をするバンドのまとめ役。そのぶん自分を抑えている部分もあるが、本当はのんびり屋で臆病。

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“殿谷健太(とのやけんた)”

「キミらには、絶対に凄いバンドになってもらうから。厳しくやるよ。覚悟してね」

“鹿之助”の同級生で、実は人気のインディーズバンド「STAR GENERATION」のギターを担当。ふとしたきっかけで「第二文芸部バンド」の指導をすることに。クールな外見だが、実は音楽(だけ)には情熱を傾ける熱い人。

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“村上”

「お前、もう一度言うが、このままで本当に悔いはないのか? こんなかたちで学園生活を終えて、むなしくないか?」

“鹿之助”の友人で、テニス部時代のダブルスのパートナー。“鹿之助”と一緒に退部している。「強面で巨漢」という外見のせいで周囲に恐れられているが、実際は温厚で人見知りな性格。パンクロックについての間違った知識を「第二文芸部」の面々に教え込む。

 以上6名が本作のメインキャラクターです。他にも魅力あふれるキャラクターたちが多数存在するので、気になる方は、『キラ☆キラ』公式サイトを見てみるか、実際に購入してみてくださいね。そしてここからは、ゲーム内容について書いていこうと思います。

■ クソッタレな主人公たちが織り成す最高にロックンロールな物語

 本作のストーリーは、大きく分けて3つの章で構成されています。第1章では、「第二文芸部バンド」を結成し、師匠である“殿谷”のエキセントリックな「特訓」を受け、技術と度胸、パンクロッカーの精神を学びつつ、文化祭で演奏するまでが描かれていきます。


画面写真
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▲ロックの知識、技術、楽器さえもない状態からスタート。ドラムの“千絵”なんてバケツや本などをドラム代わりにしています。練習場所もないので、しかたなく学園の屋上にあつまる4人。

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▲これが通常のゲーム画面。瀬戸口氏の魅力あふれるテキストを生かすため、ト書きの多いノベル形式となっています。画像は“殿谷”が「第二文芸部バンド」に「パンクロッカーとはなんぞや」みたいなことを教える場面。

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▲こちらは“殿谷”から指示されるエキセントリックな「特訓」の1つ。度胸をつけるため、スーパー前でプロレスの覆面をつけ、大音量(フルテン)でゲリラライブをするというもの。他にも、過激な言葉を会話や文章に最低1つは織り交ぜる、なんて特訓もあります。

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▲本作のライブシーンは「圧巻」の一言。めまぐるしく切り替わるイベントCGとカットインを使用し臨場感を演出しています。楽曲もすばらしいので、大音量でプレイすることをオススメしますよ! それこそフルテンで!!

 本作のあらすじを読んだ方は「はいはい、学園祭でライブやるだけなんでしょ?」と思うかもしれませんが、全然そんなことはありません。むしろ学園祭終了後の第2章からが本番なのです! 文化祭終了後、最後にライブハウスで演奏することになった「第二文芸部バンド」。その模様がインターネットで配信されると、彼らの元に地方のライブハウスから出演の依頼が舞い込んでしまうのです。4人は、受験も家族の反対も無視して、オンボロワゴンに楽器と夢と、それぞれの期待を積み込んで長い長い旅に出発します。旅先での出会い、挫折、深まる絆、そしてLOVE! そんな「ロードムービー」的な展開が第2章では描かれていきます。


画面写真
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▲オンボロワゴンに乗り込み、各地方のライブハウスめぐりをする4人。旅先では、メンバーの写真やライブの模様をインターネットにアップし、ファンをどんどん獲得していきます。ネット上では“鹿之助”(“鹿子”)は本物の女の子という設定で、並み居る美少女メンバーたちを押しのけ一番人気に!?

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▲ライブ中、突然うつむいてしまう“きらり”。彼女の身に一体なにが?

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▲すっかり自信をなくした“きらり”。果たして自信を回復することができるのか?

 第3章では、地元に戻ったメンバーたちが、それぞれの問題と向き合い“鹿之助”とともに乗り越えていく、重くシリアスな展開が描かれます。一部ルートによっては、数年後が舞台の第4章が描かれることも。


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■ 年末年始はギャルゲーで決まり!

 いかがだったでしょうか? 非常に長くなりましたが、皆さんちゃんとついてきてますか? 今回紹介した『キラ☆キラ』は本当におもしろい作品なので、ギャルゲーマーはぜひプレイしてみてください! 僕と志を同じくする方たちなら、きっと楽しめると思います。これをプレイしなきゃ、ギャルゲーマーとしてはモグリですよ? ……いや、ほんとの話。

 そして、話は強引に「全ハード集めましょう」という冒頭に戻るわけです。PS3では今後『WHITE ALBUM』が発売されます。PS2には『キラ☆キラ』だけでなく『車輪の国、向日葵の少女(仮)』が、PSPは『智代アフター ~It's a wonderful Life~ CS Edition』、『この青空に約束を― てのひらのらくえん』、『あやかしびと -幻妖異聞録- PORTABLE』などの名作が携帯機で楽しめますし、Xbox 360にはルートが追加された『CHAOS;HEAD NOAH』、Wiiにはギャルゲーではないですけど『涼宮ハルヒの並列』が、DSは……美少女にタッチできる『キモかわE!』がありますよ! とムリヤリ締めてみる。そんなこんなで、ごえモンのプレゼンはこのあたりで終了とさせていただきます。今回の企画でギャルゲーが健闘したあかつきには、電撃オンラインに「ギャルゲーコーナー」を新設させてみせましょう! なので、皆さんぜひぜひ投票お願いいたします!!

パッケージ
『キラ☆キラ~Rock’n’Roll Show~』
■メーカー:プリンセスソフト
■対応機種:PS2
■ジャンル:AVG
■発売日:2009年2月26日
■価格:通常版 7,140円(税込)/6960本数量限定初回限定版 8,190円(税込)
■関連サイト:公式サイトメーカーサイト
Amazonで購入

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電撃的年末オススメハード論!─DS りえぽん

言いたいことはわかるけど……えっと、「ハード論」ですよ?

 なんか、もう……どこから突っ込んでいいのかわからないのですが。「全ハード集めましょう」って、この企画、全否定じゃん(泣)これで、ごえモンが最終結果で1位だったら、ショックで立ち直れないかも。いえ、そうはさせません! 最後に1位を取るのはDSですから!

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