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2010年1月19日(火)

【ハンビット・コラム第3回】中尾プロデューサーが語るオンラインゲーム運営のお仕事

 今回から、PC用MMORPG『グラナド・エスパダ プラス(以下、GE)』運営プロデューサーの中尾さんに、『GE』をベースにオンラインゲーム運営会社のお仕事を数回にわたって聞いてみたいと思います。インタビュアーは、電撃Online Games担当の火縄銃こと、きっしーがお届けします。

『GENAKAO』 『GENAKAO』 『GENAKAO』
▲『GE』は、新大陸グラナド・エスパダの踏破を目指す開拓者の長となり、冒険を繰り広げていくMMORPG。最大3人のチームを操作して戦うバトルシステムや美しいグラフィック、美男美女のキャラクターなどが特徴だ。1人でも気楽にプレイできる点も人気の秘密。

──今日は、貴重なお時間をありがとうございます。今回は、ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下、ハンビット)さんにおける運営のお仕事について聞いていこうと思います。さっそくですが、大まかなお仕事の種類をお聞かせください。

『オンラインゲーム運営のお仕事』
▲株式会社ハンビットユビキタスエンターテインメントがサービスを行っているオンラインゲーム『グラナド・エスパダ プラス』のプロデューサーを務める中尾圭吾氏。

中尾圭吾(以下、中尾):プログラミングなど専門の技術が必要な作業以外は、ほぼ全部行いますね。タイトル単位にそれぞれ運営部門があって、『GE+』の運営部門は企画チーム、品質管理チーム、顧客サポートチーム、規約違反者対応チームです。そして、私の役割はこの4つのチームの管理となります。……管理とか気取ったことを言いました、すいません。私は実務が好きですので、実は管理よりもそれぞれのチームの専任者と一緒に仕事しています。自分の席にいる時間は、就業時間の1割ぐらいです(笑)。現場から離れるのは絶対にイヤですね。

──現場へのこだわりがスゴイですね。ところで、各部門の役割はどんな感じなんですか?

中尾:企画は課金全般から宣伝活動のプラニングも行いますし、ユーザーの方を楽しませるイベントの立案やゲームコンテンツの企画も行います。冒頭で運営は直接ゲーム自体を作ることはできないと述べましたが、運営視点とユーザーの方の視点の両方を合わせて、開発会社にコンテンツの開発提案も行います。ゲーム開発会社は韓国にありますが、定期的にお互いに行ったり来たりですね。

──開発会社が韓国ということは、コミュニケーションを取るのも大変ですね。毎月ゲーム内イベントなどを実施されていますけど、正直苦労も多いのでは?

中尾:いや~本当に大変です(汗)。毎月同じイベントをやっていても飽きますので、使える材料を組み合わせて、何ができるかいつも頭を痛めています(笑)。特に新しいことにチャレンジする時はミスがないかどうか、胃が痛いですよ。でも、ごくまれに脳に神が降りる時があって……幸せの瞬間ですね。

──クリエイティブなお仕事をしていると、神様の降臨はうれしいですよね(笑)。ところで、ミスというとどんなものがありますか?

中尾:単純に人的なミスもありますし、システム的なことが原因のイレギュラーもありますね。イベントのルールに穴があったり、報酬アイテムのバランスが悪かったり……プログラムにバグがあったりと、いろいろです。ただ、新しいことにチャレンジし続ければ、どんどん使えるレパートリーが増えていきますので楽しいですよね。

──自分自身の引き出しを広げるためにも、挑戦は必要ということですね。

中尾:そうですね。新しいイベントをやった後の反省会は、自分たちの至らなかった点が多々見えて、切なくなったりもしますが(笑)。

──ユーザーさんに突っ込まれたり??

中尾:いやぁ、情けないお話しですがツッコまれて気づくことも結構あるんですよ……。ただ、そうやって言っていただけることは、本当にありがたいなと。そういったユーザーさんのためにも、とにかく同じミスは絶対にしないように頑張ろうと思います。

──なるほど! そういう意味では、お客さん全員がゲーム自体を一緒に作っていく感じですね。逆に、イベントの評判がよい時は、継続することも?

中尾:そうですね。評判がよいイベントは、定例化していきますね。やっぱりお問い合わせ窓口にも「またやってほしい!」って意見が多いんですよ。

──それは、うれしいですね!

中尾:本当にありがたいことです。例えば、5ワールドのユーザーの方を1カ所に集めて行うワールドトーナメントは、非常に熱心な意見が多いです。実施している最中に次の大会の提案をいただくことが多いんです。主に「次はこんなイベントのルールにしてほしい!」という内容ですね。

──ちなみに、どういった要望がありましたか?

中尾:内容は、ワールド代表となる選手を集める選出基準や、試合の実施形式に対してですかね。ワールドトーナメントに限っての話じゃないですが、やっぱり大きなイベントほど、再度開催してほしいとの声も大きいです。大きなイベントには、人も開発費もたくさん絡んでるわけですから、再度やってほしいって意見が多いと運営的にも、僕個人的にもうれしかったりします。そういうご意見が少なかったら、関係各所からフルボッッコになるかもですからね(汗)。
 ちなみに、最近はモンスターが街を襲うという、ミッション形式のイベントも好評です。

──ところで、イベントには比較的ユーザーの意見を取り入れやすいですか?

中尾:もちろん、非常に取り入れやすいです。前回行った大型イベントのワールドトーナメントオールスターズだったり、先ほど言ったモンスターが街を襲ってきてユーザーの方が協力プレイで防衛するというコンセプトのミッションイベントも、ユーザーの方の提案からスタートしています。提案をまるまる実施することもありますし、一部を取り入れてアレンジして実施することもあります。

──そういえば、最近は、動画で生放送もやってますよね。

中尾:ユーザー様の意見や提案で、どんどんよくなっていきますね。生放送も元を辿るとユーザー様の意見ですし。

──ユーザーの意見を柔軟に実施できるのは、オンラインゲームのよい点ですよね。

中尾:そうですね。ワードトーナメントでの開催当初は、対戦が終わった後に結果を掲載していましたが、イベントが終わった後に結果だけを見せられてもおもしろくないという意見を多数いただきました。それならと、イベント後にムービーをアップしてみたのですが、これもイマイチの反応で……。じゃあ生放送だ!ってことで、現在の形になりましたね。

──生放送の方がライブ感があって、リアルタイムで一緒に盛り上がれますもんね!

中尾:ええ。ごもっともな意見でしたね。そして今度は「映像を流してるだけじゃ試合の状況が良く分からない」との意見がありましたので、私が実況をすることになりました……。

──なんと! 実況まで担当されているとは(笑)。でも、ユーザーさんにとっては、運営プロデューサーさんに解説してもらえるのはウレシイですね。

中尾:でも、話すのが得意じゃありませんので、本当にヘタですよ(苦笑)。イベントって本当に難しいんですよね。ユーザーの方の意見を反映するのはモチロンのことですが、提案をそのまま実施するのは非常に難しいです。当然ですが、やはりその提案をしっかりとブラッシュアップしないと、サービスとして安心して提供できるレベルに達しませんし。ユーザー様が求めている内容の本質を理解し、さまざまな問題を解決し、それをどう表現するのかが企画者に求められる力です。
 ややこしい事をいろいろとお話ししましたが、何が1番重要ですかと聞かれたら、根性です。生放送もスタートして間もないのでまだまだ強化が必要ですが、回数を重ねればきっとどんどんよくなると思います。

──ユーザーさんの意見も取り入れて、もっともっとよくなっていくわけですね。おっと、ここで時間です。続きは、また来月ということで(笑)。次回は、今後やってみたいイベントなども是非ぜひ教えてください。

中尾:はい、またよろしくお願いします。

『GENAKAO』

 1月27日発売の電撃マ王3月号(アスキー・メディアワークス発行、630円)では、『GE』のコミックが3号にわたって集中連載の予定だ。戦闘あり、笑あり、お色気あり!?の冒険活劇なので、ゲームを遊んでいるユーザーはもちろん、マンガ好きな人はぜひチェックしてほしい。

(C)株式会社 ハンビットユビキタスエンターテインメント

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