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2010年2月10日(水)

【オンラインゲーマー主婦企画 第4回】主婦が開発会社を直撃インタビュー・後編

文:電撃オンライン

■ユーザー間で重大視されているダンジョンの報酬について

ミクさん(以下、敬称略):電撃オンラインでユーザーさんから、運営にお聞きしたい質問を募集してもらいました。ユーザーさんを代表して質問させていただきます。まずは、今回ダンジョンのイチガヤ駐屯地の報酬が、けっこう低めに修正されましたが、元に戻していただけないでしょうか? また、セルタワーをはじめとするダンジョンの報酬の上方修正はございますか?

『イマジン主婦』
▲株式会社ケイブ オンラインサービス部『真・女神転生IMAGINE』プロジェクトマネージャーの新川はるか氏。

新川はるかさん(以下、新川):大前提として、アップデートや修正に関しては、“結果として、コミュニケーションの幅を広げる”という方向性でいます。その上で、現在のところでは単純に報酬を元に戻すという予定はありません。
 当初、イチガヤ駐屯地は、経験値的にも、報酬的にも吐き出し量が多かった関係で、高レベル帯の人間が「どこか行こう!」と言った場合、ほぼイチガヤ駐屯地一択になっている傾向がありました。しかも、ダンジョンのレベル制限がなかったので、低レベルのキャラクターが高レベルのキャラクターとパーティーを組むことで、一気にレベルを上げることができてしまう……。この状況だと、適度に親しいプレイヤー同士でパーティーを組む機会は増えます。それはそれでいいのですが、オンラインゲームである以上、見知らぬ誰かともコミュニケーションの輪を広げてほしいのです。パーティーメンバーを募って一緒に冒険することで、新しい出会いや友達との輪が広がったり。クランに入るきっかけをもっともっと増やしたいんですよね。

 しかし、何らかの要素が複数偏ったコンテンツというのは、この要素を壊しかねません。当然のごとく、そこにしか行きませんから。そこにいる人だけとのコミュニティで終わってしまうと、オンラインゲームである意味がなくなってしまう。そこで目的別にダンジョンの要素を切り分けました。レベル制限を追加したり、経験値とマッカ獲得の両方が満たされてしまう一部のダンジョンに関しては報酬を調整しましたが、その分、他のダンジョンの報酬を上げることで、目的別にいろいろな場所で冒険を楽しめるようにしているつもりです。実際、セルタワーの報酬は、相当なものにしてあります。もっと手軽にマッカが欲しい!経験値も!という意見も多くいただいていますが、そのあたりはゲームバランスとの相談ということで。

 また、フィールドの悪魔からの戦利品全般を見直します。これらは、単品でもショップに売ればそれなりの値段になりますし、それぞれのアイテムを調合して、運が良ければもっと高値で売れるでしょう。CPアイテムにも売価をつけましたので、もし余ってしまってバザーやトレードでも捌けなければ、いっそショップに売ってしまうという手もあります。
 今まで以上に獲得経路は増やしますので、それぞれのプレイスタイルに合った稼ぎ方を見つけてほしいと思っています。

ミク:私はスギ金が好きなんですけど、報酬のリペアキットを復活してほしいです!耐久値をいつも最大にしておきたいので……(笑)。

新川:えーっと…担当者に伝えておきます(笑)。単純にリアペアキットを復活させるよりも、刀匠やガンスミスなどで修理した際、ランダムで耐久度が最大まで回復する要素を追加したほうが、楽しいかもしれませんね。

ミク主婦:それもいいですね!ぜひお願いします。続きまして、メインエピソードの更新が止まって久しいですが、いつごろから再開予定でしょうか?

『イマジン主婦』 『イマジン主婦』 『イマジン主婦』
『イマジン主婦』 『イマジン主婦』 『イマジン主婦』
▲約1年ほど更新が止まっているメインエピソード。『メガテン』シリーズを彷彿とさせるストーリーを楽しめるだけに、ユーザーから早い更新が望まれているが……。

新川:予定では、鈴木大司教の『Chain of Curse』の実装を優先しています。これが遅くとも3月頭に続編を実装する予定なので、その後メインエピソードを実装します。4月に3周年を迎えるので、そのタイミングで実装するのが良いのかな。
 実はAct17からAct20までの流れは既に完成していて、その中では「金剛神界」の存在も示唆しています。金剛神界は、普通の人間が入れる場所ではないので、プレイヤーキャラクターが入ると、すべての能力が無効化されてしまいます。そこで、活躍するのが悪魔たちです。さらに、悪魔とプレイヤーキャラクターが合体したり、特殊合体で作成した造魔を使役することで、金剛神界の謎を解いていくんです。
 ……といった具合に「こういう事が出来たら楽しくないか?」と、多々無茶振りしておりますので、現場のスタッフが苦労しているみたいです(笑)。エピソードの中身については、今後のお楽しみということで。
 ただ、エピソードに関しては、普通のクエストの延長で終わらせたくないんですよね。例えば、人と悪魔が合体する「人魔合体」など、システムにも関わってくるものをどんどんと追加したい。レベルが最高値に達した人でも、さらに楽しめるようなゲームにしたいんです。
 また「人魔合体をすると造魔は造れない」とか、プレイヤーが任意に自分の進む道を選べるようになれば、またそこでドラマが生まれるんじゃないでしょうか。エピソードのエンディングが、それを基にガラッと変わるようにすれば、より『真・女神転生』らしいですしね。

ミク:個人的には、エピソードに七賢者を出して欲しいです!

新川:七賢者の1人“マダム”や“叡智の久坂”などは出てきます。そうなると残っているのは、あの3人です…。 the Ten Commandments編の最終章では、次のエピソードへの導入もかねて登場させたいです。

ミク:はい、楽しみにしています。続きまして戦闘システムについてです。現在、ジャンケン形式になっていますが、レベル次第では力押しできることもあり単調になりがちです。戦闘システムになにか新しい要素は追加されないのでしょうか?

新川:じつは戦闘システムの改良は以前から議題にあがっています。ただ、見方を変えると初心者の方や、リアルタイムバトル、アクション要素が苦手な方もけっこういらっしゃるみたいなんです。そんな方々にフォーカスを当てた場合、一概にアクション性を取り入れるのも考えものだな、と。

ミク:ミク:ですよね。個人的にはあまりアクション要素の強いバト ルは苦手なのですが…。

新川:戦闘が単調というよりも、各職の特色をもっと出すべきですよね。スピンや魔崩拳でゴリ押しできる部分もありますので。各職の役割を明確にしたうえで、連携を使えるようになれば、エキスパートなどを上げるモチベーションにもつながると思います。
 そこで、あまり複雑にならない形でプレイヤー同士の連携を入れようかと考えています。例えば、プレイヤー同士のスキルや、プレイヤーが連れている仲魔同士のスキルを合体させることで強力なスキルが発動するなどの要素です。ネオ・フュージョンとでも呼びましょうか(笑)。

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(C) ATLUS(C) CAVE

データ

▼『真・女神転生IMAGINE』
■メーカー:ケイブ
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista)
■ジャンル:MMORPG
■発売日:2007年4月4日
■価格:基本プレイ無料(アイテム課金)

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