2011年8月5日(金)
――公式サイトの開発陣からのメッセージに「PC版『RO』のよさを生かしつつ、オリジナリティを出した作品」とありました。“『RO』のよさ”というのは具体的に、どういった部分でしょうか?
畠山:PC版『RO』は多彩な職業とスキル、豊富なアイテムといった膨大なデータが存在しています。『ラグヒカ』はその中から厳選したものを、ピックアップして実装しました。『RO』ユーザー様には自分が普段遊んでいるキャラクターの、スキルや装備がどういった形でPSP版に落とし込まれたのか、開発陣の努力や工夫を読み取れると思います。
横山:PC版とPSP版の違いを見て、ニヤリとしてもらえればうれしいです。
畠山:たとえばクラウンのスキル“寒いジョーク”だと、『ラグヒカ』では30種類のジョークが入っていて、すべてオリジナルのジョークを私が考えました。
横山:本当に寒いジョークです(笑)。ダジャレ寄りの内容なので、アクセント1つでおもしろさが変わってしまうこともあり、ボイス収録が一番大変でしたよ。録り直しも多かったですね。
――では、ダンサーのスクリームもオリジナルがあるんですか?
横山:すみません、スクリームについてはスキル発動時のボイスはもちろんありますが、「わ~」とか「うー!」といった感じで、PC版のように「コンタクト落としちゃった!」みたいなセリフはないんです。ごめんなさい。その分のパワーを、すべてクラウンに傾けてしまいました(笑)。
――『RO』ではマップ上のキャラクターが2Dドット絵で描かれていますが、『ラグヒカ』で3Dグラフィックスにしたのはなぜでしょうか?
横山:実のところ、開発当初は2Dだったんです。2Dで開発を進める中、『RO』の魅力の1つである多彩なスキルの派手な演出方法に悩み、そこで2Dの限界を感じてしまったんですね。カメラワークが大きく振れないといった具体的な問題点に加え、ここ最近発売された他のタイトルと比較すると華やかさには欠けるところがあります。私自身は2Dドット絵の方が好きなんですが、さまざまな議論を続けて悩みに悩んだ結果、3Dグラフィックで演出をきちんと作りこみ、新しいユーザー様にも見ていただけるようにと考えました。
畠山:その当時は本気で2Dで行く気でしたから、2Dの阿修羅覇凰拳のカットインもあるんですよ。残念ながらお見せすることはできませんけれど。(笑)
横山:職業数を減らして品質を上げていくというやり方もあったのですが、豊富なスキルや職業はなるべく実装したいと思い、3Dグラフィックスを選択しました。スキル発動時のカットインなどは、PC版のスキルを動画に撮影したものをもとにコンテ絵を起こしているんですよ。
――ちなみに、すべてのスキルがPSP版に実装されているわけではないですよね?
畠山:スキルは一部、効果が変わっているのもありまして、だいたい1クラスにつき10種前後のスキルを入れています。主に上位2次職のスキルをチョイスしました。
――スキルの演出はON/OFF可能ですか?
畠山:慣れてきたら戦闘をさくさく進めたいですよね。特殊演出画面はスキップ可能です。
――最後に、『ラグナロク~光と闇の皇女』の一番注目してほしい部分のアピールと、電撃オンラインの読者に向けたメッセージをお願いします。
畠山:チャンピオンの阿修羅覇凰拳に注目してください。ただ、スキルとしていきなり阿修羅覇凰拳を出すのではなく、PC版と同様に前提スキルを発動させてコンボを出させたい。でもシミュレーションRPGなのにコンボをどう出すのか? という話から“オーバードライブ”システムが生まれました。PC版とは違う、阿修羅覇凰拳をぜひ見てほしいです。
横山:シナリオ、キャラクター、世界観は完全オリジナルになっていますので、そこはプレイヤーさんにしっかり届けていきたいです。特にシナリオは1つの大きな戦争を中心に、その中にいくつかのルートがあり、国が違えば戦争に対する見方は180度変わりますし、そこに100%の正義はありません。メインキャラクターごとにも思惑があり、国家のために戦うキャラもいれば、名を成すために戦う者もいる。何を正義とし、誰の側に付くかはプレイヤー次第という、シナリオの妙を感じ取っていただければ幸いです。
あとは、この後ろにおいてある看板の女の子“フィオナ”。トレーネ義勇団に出てくるキャラクターなんですが、けなげでとってもいい子なので、ぜひフィーチャーしていただければ。ま、私が個人的にハイプリースト大好きだからですけどね(笑)。
――最後までハイプリースト推しですね!
畠山:1つ大切なお知らせを忘れていました。『ラグヒカ』の発売に合わせて、PC版『RO』に『ラグヒカ』との連動クエストを実装します。クエストをクリアすると、報酬アイテムとして“ティアドロップ[0]”が入手できます。さらに、この“ティアドロップ[0]”を8月25日までの限定予約販売の、『ラグヒカ プレミアムボックス』に同梱されている“ダークエイジ[1]”とセットで装備すると、タナトスタワー1Fから6Fまで瞬時に移動できるという、特別な効果を発揮します。この機会にぜひチェックしてください。
――本日は長時間、ありがとうございました。
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