開発者の本音がチラチラり!? 『ぎゃる☆がん』のサントラCD補完盤も発表されたインティ・クリエイツのファンイベントレポ

文：電撃オンライン

●ゲームクリエイターズ・パネルディスカッション

　4人のゲーム開発者が登場し、お題に対してトークを繰り広げるコーナー。インティ・クリエイツの代表取締役・會津卓也氏、伊藤良太ディレクター、池上欣志ディレクター、西沢智ディレクターが姿を見せ、ゲームの開発についてや今後の意気込みなどについてさまざまな視点から語った。

▲左から會津社長、伊藤さん、西沢さん、池上さん。

　會津社長からの最初のお題は“最近遊んでいるゲーム”。まずは小手調べに、開発者がプレイしているゲームを聞き出そうという魂胆らしい。池上さんは、遊んだ人の評価が高いPS Vita『GRAVITY DAZE/重力的眩暈：上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』を挙げた。昨年11月にリリースされたPS3/Xbox 360『バットマン：アーカム・シティ』と答えたのは西沢さん。「1対多数のバトルがよくできていた」とのこと。

　伊藤さんは「古いんですが……」と断った後で、セガサターンの『心霊呪殺師 太郎丸』を回答。2万円前後というプレミアがついている作品について、「メガドライブの『アリシアドラグーン』に近い横スクロールACTです」とコメントしたが、會津社長から「高くて買えないし、例もわからないがな！」と突っ込まれていた。

　続いての質問は“過去に作った作品で思い入れがあるタイトル”。池上さんは、新人だった時に火山ステージやボスのプロメテ＆パンドラなど担当した『ロックマンゼクス』をチョイス。「『ロックマンゼロ』に思い入れがある」と語っていたのは、伊藤さん。『ゼクス』シリーズも好きだが『ロックマンゼロ』――その中でも『2』がお気に入りだと加えた。

　西沢さんが挙げたタイトルは、DS『ド根性小学生 ボン・ビー太 裸の頂上ケツ戦!! ビー太VSドクロでい！』。「初めてディレクターを担当した作品で、いい意味でのバカゲーをしっかり作れた」というのが理由だ。會津社長はデバッグが印象深かったそうで、鳥がフンをする場面である時出さなくなり、皆が「ウン●してくれ！」と祈るという異様な雰囲気だったと、笑いながら当時を振り返った。

　続いて、“横スクロールアクションのこだわりは？”という同社らしい質問が飛び出した。池上さんは、机上の論理にならないよう、思いついたものをしっかり脳内でシミュレーションしてから作っているという。西沢さんは「挑戦的なことを入れる……思っているだけで終わることもありますが」と返答。最後の伊藤さんがこだわっているのは、”アクションに対して気持ちのいいリアクションが戻ってくること”。操作することが楽しいことを念頭に置いて、ゲームを開発しているとのことだ。

　これからの展望について、池上さんはPS Vitaをやってみたいと回答。「スティックが追加され、背面タッチパッドという新デバイスもある。位置情報も取れるし、期待値は高い」と続けた。西沢さんは、まだ手掛けていない3DSを開発してみたいと述べ、「機能を無駄に使いまわしたい！」と笑いながら答えていた。「過去のハードでもいいなら……ネオジオポケットがやりたいですね」と話したのは伊藤さん。會津社長からの「生産してないと思うけどなぜ？」という突っ込みに対して、「アナログスティックのカチカチという感触が気持ちいいので、それを生かしたものを作りたい！」と独特な考えを披露して会場を笑わせた。

　最後に會津社長は、“インティに入りたい人にアドバイスを”という命題を出す。トップバッターの池上さんは「まずは、本当にいいのか、よく考えましょう」と断った上で、「どこの会社に入るにしても、そこで何を成したいかを思い描くのが大事」と付け加えた。西沢さんも、一度考え直すのには同意だという。「たくさん遊び、いろいろなものを見る。楽しいものが、なぜ楽しいかを考えられるといいですね」と未来のクリエイターにアドバイスを送った。

　伊藤さんも「入りたいならやめたほうがいいです」とコメント。それでも入りたいなら、多少つらいことがあっても、ゲームを好きでいれる人がいいと述べた。これに対して、會津社長も「自分の思いを実現できないことも多い。打たれ強い人を募集します！」と会社案内のようなまとめでコーナーを締めた。

次のページでサウンドクリエイターズ・トークライブの模様をお届け！

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