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2012年10月22日(月)

【電撃PlayStation】ダウンロードタイトルの星『俺に働けって言われても 乙』のロングインタビュー!!

文:電撃PlayStation

 こんにちは。電撃PlayStation編集部のぺろです。さっそくですが、現在発売中の電撃PlayStation Vol.528に掲載しているPSP用ダウンロードタイトル『俺には働けって言われても 乙』の記事をみなさまご覧になっていただけたでしょうか。

俺に働けって言われても 乙

 この『俺に働けって言われても』は、引きこもりの主人公が冒険者を雇ってダンジョンに派遣し、持ち帰ったアイテムを売ってお金を稼ぐというシステム。前作が今年4月に配信され、¥1,000(税込)とは思えないほど作り込まれた内容で話題となりました。そんなユーザーからの熱い支持を受けて、そのフルリメイク『乙』の制作がこのたび発表されました。

 そのインタビューでは、誌面の都合上掲載できなかったぶっちゃけトークがいろいろありました。このままお蔵入りさせるのはもったいないので、以下ではインタビューのディレクターズカット版をお届けしましょう!! 

俺に働けって言われても 乙
▲左がディレクターの吉田氏、右がPRマネージャーの橋本氏。「他社さんにご迷惑をかけなければウチのことは何をしゃべっても大丈夫」(吉田氏)と、インタビューではぶっちゃけトークが全開だった。

――いきなりですが、現在のDL数をうかがってもよろしいでしょうか?
橋本昌博氏(以下、敬称略):9月23日までのデータで、本編は27,696本です。現在でも1週間で100本くらいずつはダウンロードされていますね。有料のダウンロードコンテンツ(DLC)は全種類合計で137,899本でした。平均すると本編1本に対して、DLCが5本程度ダウンロードされています。このまま3万本を超えてもらえるとうれしいですね。
――発売から約5カ月が経過した現在でも、着実にダウンロード数が伸びていることがわかるのはDL作品のいいところですね。
吉田尚幹氏(以下、敬称略):別の会社の方にもうかがったのですが、1、2年くらいは毎日少しずつ売れ続けるらしいです。そしてある日突然、パタッと売れなくなるとか。今のところ『俺働』は毎日着実に落とされ続けています。このタイミングでダウンロードしていただいた人がどのようなキッカケで『俺働』に出会ったのかは、少し知りたいですね。
――7月10日から1週間の割引セールを行われましたが、ぶっちゃけどの程度の効果がありましたか?
橋本:そのときには本編単体と、DLC付きのセットを2種類割引販売したのですが、全部まとめて4,453本ダウンロードされました。発売日から2カ月以上経過したタイミングでこれだけの本数が出たので、びっくりするくらい効果的なセールでしたね。
吉田:セールの前に出した広告や電撃PSさんの記事、そしてユーザーさんの口コミで『俺働』の名前だけでも覚えてくれた方々が、このセールで買ってくれたのかなと思っています。
橋本:PS Storeのメールマガジンや、PSNのWhat's Newなどにキャンペーン情報が掲載されたのも、好調なDL数につながったのかなと。キャンペーンはDL数2万本突破記念で行ったので、7月10日から現在までに7,000本以上売れたことになります。
吉田:ユーザーのみなさんには感謝しきりです。本当にありがたいことです。これだけ売れたことに対して、いまだに自分のなかでうまく消化できてないんですよ。信じられないというか、まだ実感が湧かないというか……。もちろん「おもしろいゲームにしたい」とは思っていましたが、半年前はこんなに売れるなんて思ってませんでしたから。
橋本:私の立場としては数字を重視しなければならないのですが、いい数字に近づけたかなとホッとしております。
――吉田さんは以前「じつは『俺働』は赤字でも文句言われないようにスタートした」とツイートされていましたよね。
吉田:あら、読んじゃいました(笑)。イースマイルの本業はゲーム開発系の人材派遣会社なんです。派遣先から戻ってきたばかりで次の仕事が始まらない人員を活用したり、新人を研修させたりする受け皿という意味合いも『俺働』にはあったんです。というか僕がそういう方向に進めてしまったのですが(笑)。「このチームは売り上げ以外にもさまざまなメリットがあるんです。だから最悪のときは赤字が出るかもしれませんが見逃してください!!」と上司を口説いたのです。上司は「お金のことにはあまりナイーブにならなくてもいいよ」と言ってくれて、そうしたら結果的に数字もついてきたので「次のときにはそういう理屈は通じませんよ。しっかり利益を上げてください」となったわけです。「新人を育てて、余剰な人員を有効活用し、さらに100%利益も出します」と最初に断言できていたらかっこよかったのですが、さすがにそこまでは言えなかったですね(笑)。
橋本:イースマイルは業界内では一定の認知度があるのですが、ユーザーの方々にはあまり知られていなかったので、広告的な意味合いでもゲームを1本発売したかったんです。でも上の人間は私に対しては「とはいえ、お金も気にしてね」と言うので、そのあたりは吉田との温度差を感じますね(笑)。
――現時点ではもう黒字になりましたよね?
吉田:僕が聞いている数字では黒字です。
橋本:う~ん(苦笑)。どこから経費に含めるのかは難しいですよね。
吉田:余っている人たちを使うことが経費になるのかなど、経費計算が難しい部分は多いですね。
橋本:そこもそうですし、『俺働』って今から考えれば構想3年みたいなところもあるんですよ。ですからお金の話は難しいですね。ただ、「じゃあ実際に動き出そう」と決めたときから計算するならば黒字だと思います。

→次ページでは、『乙』制作の経緯や前作からの改良部分を紹介!!(2ページ目へ)

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メインキャラクターデザイナー:なぐも。
キャラクターデザイナー:岡美里 ゲームデザイナー:山田真之

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データ

▼『電撃PlayStation Vol.528』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2012年10月11日
■特別定価:650円(税込)
 
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