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2012年12月20日(木)

『ソウル・サクリファイス』は本当におもしろいのか? 本日配信の体験版をプレイレポートでチェック! 【電撃PSプレゼンツ この冬はこれで遊べ!】

文:電撃PlayStation

■ファンタジー好きをキュンキュンさせる魔法使いたちの物語

 ここからは、『SOUL SACRIFICE』の世界にすっかり魅了された袋こ~じが、世界観や物語の魅力、本作ならではのマルチプレイのおもしろさに焦点を絞って書いていこうと思います。でも、やっぱり魔法についても多少は語りたいので……、語らせていただければと!

 プレイヤーは、悪の魔法使いに囚われて牢に繋がれたまま、生贄となる順番を待つ身です。そんなプレイヤーが、牢の中で本の魔物“リブロム”と出会い、リブロムの中に記された“魔法使いの日記”を追体験していく……といったプロローグから始まります。

 世界観はとにかくハード。そもそも魔法使いたちは忌み嫌われる存在なのです。その理由は“人殺し”だから。「暗殺とか裏稼業の人なの?」って、思った人はちょっと違います。裏稼業といえば裏稼業なのですが、純粋な悪役側を描いたダークファンタジーってわけでもない。この世界での敵役である魔物は、“欲望に負けた人間”の成れの果てであり、欲望のもとに行動した人間の末路でもあります。つまり、魔物を狩る魔法使いは、人殺しであると。そして、当然力を使い続けていれば、いずれは自分もそうなってしまうよね、ってお話です。魔法を行使する右手は、使えば使うほど異形化していくんです。

『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』

 この世界で魔法は“奇跡の力”ではあるのですが、呪文を唱えて、ちょびっとMPを消費するだけで発動する……なんて痛みの伴わないものではありません。魔法にはいくつか種類がありまして、その1つが供物魔法と言われるもの。これは草木や骨などを供物に捧げて、魔法効果を発動します。おどかした割には、消費するのは供物ですので、魔法使い的には、それほど痛くはありません。ただ、当然ながら使うたびに供物(使用回数)を消費することになるので、ムダ使いをしたり魔物に効果的に当てられずにいたりすると、すべてを消費してしまい当然ながら魔法使いは無力になります。供物回復ができなければ、ただ、死を待つのみとなります。

 さて、ここからはプレイヤーについて語りたいと思います。プレイヤーとしての自分が死んだらどうなるのかとか、そもそも魔法使いに捕まっているはずの自分が何で魔法使いとして戦っているのかとか、本作に対して疑問だらけの人も多いでしょう。そのあたりは、体験版をプレイすると解決するのですが、簡単に説明を。

【1】牢に囚われているのがプレイヤー。本の中でプレイヤーは、日記の書き手の体験を追体験していく
【2】そのため、追体験中に死んでしまったり生贄になっても、それはあくまで日記の中の出来事。他の日記を読めば、他の追体験ができる
【3】追体験中の経験はプレイヤーにフィードバックされ、いずれ魔法使いとしての力に目覚めていく?

 ……ということのようです。リブロムがなぜ自分に協力的なのか、実際に魔法の力に目覚めた自分がどうなるのか……など、まだまだ疑問は残りますが、メインとなる追体験中での行動がストーリーの大筋を変えない、ゲームとしても破綻しない仕組みで非常にうまい作りになっています。

 ちなみに本のリブロムですが、個人的にはこのゲームのヒロイン的存在に認定したい。なんとリブロムは“ツンデレ”タイプの萌えキャラなんです。体験版でも十分にその魅力を感じられるので、思う存分彼をツンツンしてその反応を楽しんでみてください。

『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』
▲本の魔物・リブロム。いかにも魔物然とした醜悪な見た目を持つ彼ですが、言動はかなり可愛いヤツ。何を考えているのかわからないので、簡単には信頼できませんが……。

 少々話がそれましたが、体験版ではそんな“魔法使いの物語”の序章部分のストーリー6編+αが遊べます。多少、表現が過激な面もありますが、ファンタジー好きにはたまらないキーワードや設定が数多く登場しますので、そっちの方面で興味を持たれた方もぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。

■マルチプレイにこそ、『SOUL SACRIFICE』の真髄があり!

 体験版では(本編でもかもしれませんが)、ストーリーを1編クリアするたびに新たな要素が開放され、ストーリーの最後の章をクリアすると通信によるマルチプレイがプレイ可能になります。最大で4人パーティが組めるのですが、これが実にイイッ!

 魔法使いのパーティというと、MMORPGやMORPGの経験がある人であれば、“ドカーンと大きな魔法の一撃を全員で唱える、かなりピーキーな編制”を想像するんじゃないでしょうか? でも、『SOUL SACRIFICE』の場合は、前述した通り、使用する供物によってさまざまな魔法を行使できます。それこそ魔法で生み出した武器で物理攻撃を行ったり、遠隔攻撃が可能な魔法を生み出したり、体力を回復する魔法でサポートしたり……。

 つまり、全員が魔法使いなんですが、やり方しだいでバランスのいいパーティ編制が可能です。特に、強力なボスと戦うにはパーティメンバーでの役割分担が重要であり、その助け合いが非常に楽しい。アクション性の強い戦闘を行いつつ、盾役、アタッカー役、回復役などの役割をこなしてうまく連携できた時の一体感や達成感といったら、もうタマりません。

『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』
▲ボス戦では、挙動を覚えて対処していくなど、この手のゲーム独特の攻略が必要。ただし、ガッチガチのアクション重視ではなく、シビアすぎる操作は多く要求されません。基本操作さえ覚えればハデで爽快感あるバトルが楽しめるのも大きなポイントでしょう。
『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』
▲一般的なマルチアクションのように、全員がアタッカーというわけではありません。アクションゲームという形態ですが、これこそ真のロールプレイと言えるかもしれませんね。

 さらには、単純な役割分担による攻防だけではなく、パーティメンバーが瀕死(戦闘不能)になった時の“選択”もまた、本作の特色の1つです。この時選べるのが、下の3つとなります。

【1】救済する→自らの体力を分け与えて復活させる
【2】生贄にする→瀕死のキャラを生贄にした強力な禁術を発動させた後に死亡→【3】へ
【3】死を選ぶ→人魂となってパーティメンバーをサポート

 【1】がベストに思えますが、蘇生させたプレイヤーの体力が半減してしまうので、やり過ぎればジリ貧になります。【2】は、ボスに対してもかなりのダメージを与えられるのですが、当然、その後はパーティメンバーが1人減ってしまうというリスクがあります。【3】は死んだ人間が魂となって味方の攻撃力を上げたり、魔物の攻撃力を下げたりといったサポートが可能です。その反面、直接的なダメージを与えられるわけではなく、やはりパーティメンバーが1人減る状況には変わりありません。

 どれも一長一短で、状況に応じた“選択”が必要になってくるわけです。もちろん、生贄にされてしまったら、いくら戦闘に勝っても釈然としない人もいるでしょう(笑)。そのあたりの(個人的な感情も含めた)駆け引きも、本作ならではの魅力ではないでしょうか。

『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』
▲“共闘感”と“究極の選択”! 魔物をどうするかの選択は、今後の自分の未来にも関係してきます。そして、パーティメンバーに対する選択は、攻略的な意味合いでも現実のプレイヤー同士の関係性という意味でも、重要なカギを握るものとなるでしょう。

 アドホック通信はもちろん、インターネットを通じてのマルチプレイもできますので、近くに一緒に遊ぶ人がいない人も安心。ただ、連携がかなり重要なゲームにも思えますので、オススメはやっぱり、リアルで顔を突き合わせての共闘プレイですね(ちなみに、Party機能を使ったボイスチャットも可能!)。この冬は体験版の入ったPS Vitaを持ち寄って、友だちと集うのもアリかもしれません。

→次は魔法のシステムを詳しく解説!(3ページ目へ)

(C)Sony Computer Entertainment Inc.

データ

▼『SOUL SACRIFICE“共闘”ダブルパック』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年3月7日
■価格:7,980円(税込)
 
■『SOUL SACRIFICE“共闘”ダブルパック』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『PlayStation Vita SOUL SACRIFICE PREMIUM EDITION』
■メーカー:SCE
■発売日:2013年3月7日
■価格:29,980円(税込)
 
■『PlayStation Vita SOUL SACRIFICE PREMIUM EDITION』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』ダウンロード版
■メーカー:SCE
■対応機種:PS Vita
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年3月7日
■価格:4,900円(税込)

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