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2013年8月1日(木)

【まり探】中村光一氏が提案する新たな“サウンドノベル”の形とは? 名作ミステリー『かまいたちの夜』の開発秘話も!

文:まり蔵

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●『9時間9人9の扉 Smart Sound Novel』はデジタルコミック

――シリーズ第2弾『9時間9人9の扉 Smart Sound Novel』は、どのようなコンセプトで作られたのでしょうか?

中村氏:こちらはスマートサウンドノベルと言っていますが、コンセプトとしては“デジタルコミック”です。スパイク・チュンソフトが作るデジタルなコミックは、こういう感じになりますよという1つの形ですね。本作では、DS版ではあったアイテム探し――脱出パートを割愛しています。こちらも、片手にスマートフォンを持って手軽に電車の中などで楽しんでもらうというコンセプトで作りました。DS版は、脱出パートをパスできなかったんですよね。そこが結構面倒くさいという声がありましたので。

――個人的には高速スキップだったので、あまり気にはならなかったんですが(笑)。脱出パートがなくなったということは、純粋に打越鋼太郎さんのシナリオを楽しむという形なんですね。

中村氏:はい。なので、DS版にはなかったフローチャート機能を実装しまして、シナリオをより楽しめるような工夫をしています。あとは、画面の上下に登場人物のフェイスウィンドウを設置したり、端末を縦置き横置きどちらにも対応させたりしています。

『かまいたちの夜』 『かまいたちの夜』
▲中村氏は、『かまいたちの夜』がデジタルノベルならば『9時間9人9の扉』はデジタルコミックと話す。フェイスウインドウが上下に配置されたり、フローチャートが搭載されたりと、新要素が多数用意されている。

――描き下ろしイラストなどもあるのでしょうか?

中村氏:目立ったものはありませんが、キャラクターのフェイスの種類などは増えていますね。『かまいたちの夜』もそうなんですが、我々がかつて作ったストーリーを、デジタルな小説やコミックという形で気軽に楽しんでいただければと思っています。

――スマートサウンドノベルはサウンドノベルの進化系ということなのでしょうか?

中村氏:進化系と言いますか、今の時代に合ったスタイルだとは思います。

――スマートサウンドノベルという形式を使った完全新作のご予定はありますか?

中村氏:やりたいとは思っていますが、現状はまだ動いてはいません。やりたいんですけどね。

――期待しています! では最後にファンに向けてメッセージをお願いできますか?

中村氏:ゲームをそのまま移植したのではなく、電子書籍という観点で『かまいたちの夜』と『極限脱出 9時間9人9の扉』を新しく作り直しました。特に『かまいたちの夜』のほうはオールドファンもいろいろな違いを楽しめますので、ぜひそういったところを体験していただければと思います。また、今までタイトル名は聞いたことがあったけどゲームはちょっと……という方でスマートフォンを持っている方には、この機会にぜひトライしていただきたいですね。よろしくお願いいたします。

『かまいたちの夜』

(C)Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.

データ

▼『かまいたちの夜 Smart Sound Novel』
■メーカー:スパイク・チュンソフト
■対応機種:iOS/Android
■ジャンル:ADV
■配信日:iOS 2013年4月25日/Android 2013年7月10日
■価格:iOS 1,000円/Android 800円(各税込)
 
『かまいたちの夜 Smart Sound Novel』のダウンロードはこちら(iTunesが必要)
▼『9時間9人9の扉 Smart Sound Novel』
■メーカー:スパイク・チュンソフト
■対応機種:iPhone
■ジャンル:スマートサウンドノベル
■配信日:2013年5月29日
■価格:1,000円(税込)
 
『9時間9人9の扉 Smart Sound Novel』のダウンロードはこちら(iTunesが必要)
▼『9時間9人9の扉 HD Smart Sound Novel』
■メーカー:スパイク・チュンソフト
■対応機種:iPad
■ジャンル:スマートサウンドノベル
■配信日:2013年5月29日
■価格:1,000円(税込)
 
『9時間9人9の扉 HD Smart Sound Novel』のダウンロードはこちら(iTunesが必要)

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