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2013年12月27日(金)

『World of Tanks』に登場した日本戦車の背景を解説します! 『ガルパン』グッズのプレゼントも!!【めざせ! 戦車道免許皆伝 第13回】

文:田中尚道

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■自衛隊の戦車も登場!

●STA-1(Tier VIII)

『World of Tanks』

 第二次大戦後、軍需産業の廃絶を余儀なくされた日本は、アメリカからの供与で戦車を賄っていました。ところが冷戦が本格化すると、ヨーロッパにおける陸上戦闘の可能性が高まり、また、旧来の戦車の更新もあって、アメリカが日本に対して新たな戦車を供与する余力がなくなります。こうして1955年、戦後初の国産中戦車の開発がスタートしました。

 自衛隊の要求は、90mm砲を装備した中戦車。重量は30t程度で、敵からの発見を避けるためにできるだけ低車高で、かつ車両輸送に鉄道を使うことから在来線の車両限界を超えない全幅3m以下というものでした。こうした条件で試作されたのが、【STA-1】とSTA-2です。この2つの試作車の違いは、車高。STA-1は2.2mという低車高を追求した結果、砲塔の旋回時に機関室が干渉するせいで車体長を伸ばさねばならず、さらに旋回時に抵抗が増すため運動性に悪影響が出るということで、制式採用が見送られました。

『World of Tanks』

●Type 61(Tier IX)

『World of Tanks』

 【STA-1】が不採用となった後、1956年から1年を費やして技術試験と実用試験を行った結果、第2次試作型としてSTA-3とSTA-4が完成。そのSTA-4を基に装甲を増強し、レイアウトの変更を経て制式採用されたのが【Type 61】(61式中戦車)です。1973年まで生産され、総生産数は560両。2000年に配備が始まった90式戦車に道を譲って全車退役しました。

 日本の戦車は【Type1 Chi-He】以降、この61式に至るまで実戦を経験していません。大戦期の戦車は外地に輸送する能力もなく、本土上陸の前に全面降伏してしまったため、戦闘を行うことがありませんでしたが、【Type 61】は防衛のために配備されたのみで、PKOなどの平和維持活動にも参加していません。何はともあれ、平和なのは結構なことです。ちなみに、次世代の74式戦車が採用している105mm砲の採用案もあったようなので、105mm砲まで強化することが可能になっています。装甲は砲塔114mm、車体55mmですが、大戦期の戦車に比べて材質的に防御力が向上しているかは不明です。

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●STB-1(Tier X)

『World of Tanks』

 【Type61】が採用されたころには、世界においては戦後の第2世代主力戦車の開発が完了し、すでに配備が始まっておりました。これらの車両は105mm砲を搭載しており、61式の90mm砲では火力不足は否めませんでした。そこで、1964年からそれらの戦車に追いつこうと開発されたのが74式戦車です。その制式採用まで10年ほど掛かっているのですが、この間に作られたのが試作戦車【STB-1】。世界水準に追いつくことが目的だったため、予算の制約があまりなかったようで、リモコン式の対空機銃や、半自動装填装置、2段変速バックギアなど、意欲的な機能が盛り込まれました。ただし、74式戦車の量産に当たっては、そういった機能はコストの問題からオミットされています。

 『WoT』でのSTB-1は、山がちな日本の国土に合わせて採用された油気圧式サスペンションを再現するため、俯角を大きく取ることが可能になっています。この油気圧式サスペンションはハイドロニューマチックと呼ばれる機構で、エアスプリングと油圧シリンダーを併用したもの。左右両方のサスペンションを使った車高の調整から、左右のサスペンションを別々に動かすことで移動せずに角度を変える、特殊な姿勢制御を可能としています。

 そのため、【STB-1】は稜線射撃においてその性能を最大限に発揮します。主砲の105mm砲は軍需産業の名門であるロイヤル・オードナンスのライセンス品。装甲も前面80mmと、【Type61】より向上しています。次回は、これらの日本戦車がゲームの中でどのように活躍するかを紹介します。

『World of Tanks』

■秋葉原上陸作戦を記念してスペシャルグッズをプレゼント!

 12月18日からスタートした一大キャンペーン“World of Tanks meets ガールズ&パンツァー 秋葉原上陸作戦です!”を記念して、スペシャルICカードシール(5種類セット)とガルパングッズセット(カレンダー2種、ウェットティッシュ、使い捨てカイロ、缶パン2種)を抽選で10名にプレゼントします!

『World of Tanks』

 このスペシャルICカードシールは、ウォーゲーミングジャパンの社内で先日行われた日本戦車の説明会の際、他メディアとシューティングトイ“NERF(ナーフ)”で対決してゲットした限定グッズ。この機会を逃すと手に入らない逸品となっています。

 応募の締め切りは1月10日(23:59)。下記のページにアクセスして、必要事項をご記入のうえ、ぜひご応募ください!

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『World of Tanks』 『World of Tanks』

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データ

▼『World of Tanks(ワールド オブ タンクス)』
■メーカー:ウォーゲーミングジャパン
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■配信日:2013年9月5日
■価格:無料(アイテム課金)

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