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2014年1月10日(金)

日本の軽戦車は『World of Tanks』でどのように戦うのか!? その傾向と対策を指南します!!【めざせ! 戦車道免許皆伝 第14回】

文:田中尚道

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■地味ながら、あるとないとで大違いの拡張パーツ!

 皆さんは、開発した戦車にしっかりとカスタマイズを施しているでしょうか。戦車のカスタマイズには3つのパターンがあり、1つは研究による装備の開発、もう1つは消耗品や拡張パーツの搭載、そして最後の1つが迷彩などカラーリングの変更となっています。

 このうち、装備の研究・開発を行わない人はいないと思います。もちろん、すべての装備を開発してエリートステータスを獲得する必要はありませんが、上位のTierの戦車を開発するためにも、研究・開発を進めていかなければなりません。

 では、すべての装備を開発すれば、もうそれ以上は強くならないのかと言えば、それは否。案外忘れがちですが、拡張パーツを追加で装備することで、その戦車の使い勝手が大きく向上するのです。攻撃力が上がるとか、装甲が厚くなるとか、そういった劇的な効果は期待できなものの、隠蔽率のアップや装填時間の短縮、レティクルの収束速度の向上など、戦車の性能のネガティブな面を緩和するさまざまな効果が期待できるので、大いに活用していきましょう。

 なお、拡張パーツの中には“複雑装備”と呼ばれるものがあり、これは1つの車両に固定して使うことになります。車体から取り外す際には10ゴールドが必要となりますので、注意してください。

『World of Tanks』

●改良型射撃装置(攻撃補助)※複雑装備

 レティクルの照準速度を10%向上させます。大口径砲になればなるほど、レティクルの収束速度は遅くなります。移動→停止→照準→射撃というシークエンスで攻撃を行うわけですが、停車時の照準中が、一番攻撃を受けやすいタイミングとも言えます。この時間を短縮できれば、撃破率のみならず生存率も上がります。

●工具箱(その他)

 損傷したモジュール(部位)の修理時間を25%短縮できます。これに似た消費アイテムに修理キット(大)がありますが、修理キットと違って完動状態まで修理することはできません。修理キット(大)は搭載していると恒常的に修理時間を10%短縮できますが、さらに工具箱があれば、10%+25%で、合計35%の時間短縮になります。また、乗員が修理のスキルを持っていると、その数値も累算されます。

●双眼鏡(視認範囲拡大)

 静止中の視認範囲を25%向上させます(最大500m)。これは、各車両の砲塔に設定されている視認範囲のことです。例えば、もともと340mの視認範囲があれば、双眼鏡によってこれが425mにまで広がります。このパーツの効果も、状況判断力のスキルと累算されます。効果を発揮するのは、停車してから3秒後。砲塔を動かしても効果が途切れることはありませんが、車体が少しでも動けば無効になります。そのため、駆逐戦車だと少々使いづらいのですが、先に敵を見つけることで生存性が向上する軽戦車の場合はなるべく積んでおきたいパーツです。

●レンズ被膜(視認範囲拡大)※複雑装備

 視認範囲を向上させるアイテム、その2です。こちらは視認範囲を10%向上させます(最大500m)。「10%しか向上しないなら双眼鏡のほうがいいのでは?」と考える方もいらっしゃると思いますが、この装備はなんと、移動中も視認範囲が向上するのです。双眼鏡との視認範囲の累算は行われませんが、スキルとは累算になります。なお数値の大きいパーツが優先されるので、併用した場合は、双眼鏡の効果発揮時にレンズ被膜は効果を失います。

●湿式弾薬庫(防御補助)※複雑装備

 弾薬庫の耐久性を50%アップします。弾薬庫はどの戦車でも弱点となっており、これを破壊されると一撃で大破となってしまいます。また弾薬庫を損傷すると装填時間が遅くなるため、攻撃力が落ちてしまいます。これを防ぐのが湿式弾薬庫。ソビエト戦車など、弾薬庫が狙われやすい戦車に装備すると効果を体感しやすいハズです。それ以外でも、弾薬庫を破壊されやすいと感じる戦車なら、試してみる価値アリです。

●内張り装甲(防御補助)※複雑装備)

 軽戦車用の小(20%)、中戦車用の中(25%)、重戦車用の大(30%)、一部の重戦車専用の特大(50%)があり、衝突および爆発に対する装甲の保護効果を各%分だけ向上させます(搭乗員の保護効果も同様にアップ)。具体的には、榴弾や衝突など、非貫通のダメージに対してその被害を軽減できます。ただし、榴弾の場合でも貫通してしまうと、内張り装甲の保護効果は発揮されないので注意。他の拡張パーツに比べて重めなので、車両の速度低下を招きやすく、使いどころを選ぶのが難しいです。

●装填棒(攻撃補助)※複雑装備

 装填時間を10%短縮できます。大口径砲はおおよそ装填時間が長く、一撃の攻撃力は高くても、時間当たりで見た時にはさほど攻撃力が高くないことがあります。それを解消するのが、この装填棒。【KV-2】や自走砲には必須の装備と言えるでしょう。なお、弾倉式砲の場合は装備できないことも多いのですが、装備できる場合は弾倉交換時にその効果を発揮します。

●改良型換気装置(能力向上)※複雑装備

 搭乗員が持つスキルの効果を5%向上させます。搭乗員に由来する諸々の能力、すなわり通信、装填、照準、走行、視認範囲などがアップ。共通スキルのカモフラージュや、修理、消火能力といったものもブーストされます。なお、露天式砲塔(一部の駆逐戦車など)には装備できません。

●迷彩ネット(隠蔽率向上)

 静止時に敵から発見される確率を減少させます。双眼鏡と同様に、静止してから3秒後に効果を発揮。駆逐戦車や軽戦車では有用なパーツですが、中戦車や重戦車ではあまり装備する意味がありません。

●改良型スプリング(その他)※複雑装備

 積載量制限を10%、履帯の耐久値を30%向上させ、サスペンション損傷時の車体ダメージを50%減少させます。上位Tierになると、サスペンションを開発するのにも多大な経験値が必要となるため、積載量オーバーの際に急場しのぎに使われることも多い装備です。

●サイクロンフィルター(防御補助)※複雑装備

 ソビエトおよび中国の戦車限定パーツで、エンジンの耐久性を50%向上させます。同じくソビエトと中国戦車限定の速度制限解除装置(エンジンにダメージを与えながら最高速度を10%向上させる)との併用で、効果を長続きさせることができます。

●追加グローサー(その他)※複雑装置

 ドイツ戦車の一部が装備可能な拡張履帯。以前にも紹介したヴィンターケッテも、これの一種です。軟弱地での接地圧を上げることで速度低下を防ぐパーツですが、これ自体がかなり重いので、戦車によっては逆効果になることもあります。

●砲垂直安定装置(攻撃補助)※複雑装置)

 移動と車体・砲塔旋回による照準拡散を20%軽減します。移動によるレティクルの拡散は、レティクル収束の遅い砲を持つ戦車にとっては致命的。また、建物の陰に隠れながらの飛び出し撃ちなどの際に、レティクルの拡散を防いでくれるので、非常に便利なパーツです。ただし、各国ともかなり高位のTierの戦車でないと装備できません。

●CO2充填式燃料タンク(防御補助)※複雑装備

 燃料タンクの耐久性を50%向上させます。燃料タンクに被弾した際の火災発生の防止に役立ちます。ただし、火災はエンジンを損傷した場合でも起きるので、このパーツを装備しているからといって、火災に対する備えが万全になったかと言えば、そんなことはないというのがつらいところ。

 パーツのチョイスに関しては個々のプレイヤーの好みもありますが、おおむね以下のポイントを優先させるのがセオリーです。

●軽戦車の場合
 視認範囲拡大、隠蔽率向上

●中戦車の場合
 攻撃補助、場合により視認範囲拡大

●重戦車の場合
 攻撃補助、防御補助

●駆逐戦車
 隠蔽率向上、攻撃補助、視認範囲拡大

●自走砲
 攻撃補助、隠蔽率向上

 各パーツともそれなりに高価なので、購入に二の足を踏むこともあるかと思いますが、エンジンが燃えやすいとか、至近弾で搭乗員が怪我しやすい、弾薬庫が損傷しやすいなどという状況が頻発するようなら、自分のプレイスタイルや車両の特性が弱点になっている可能性があります。そういったネガティブな面をカバーするためにも装備を検討してみてください。また、特に不自由を感じないようなら、取り合えず換気装置を付けておくのがオススメです。

(C) Wargaming.net

データ

▼『World of Tanks(ワールド オブ タンクス)』
■メーカー:ウォーゲーミングジャパン
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■配信日:2013年9月5日
■価格:無料(アイテム課金)

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