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2014年9月3日(水)

『Newニンテンドー3DS』Cスティックの操作性や3D体験はどうなのか? 予約前に確認しておきたい操作感を『スマブラ』と『MH4G』で体験

文:kbjゴロー

 10月11日に任天堂より発売される新型の3DS本体『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』。2種類のモデルを触ってのレポートを掲載する。

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』
▲『Newニンテンドー3DS』▲『Newニンテンドー3DS LL』

 『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』は、8月29日に配信された“Nintendo 3DS Direct 2014.8.29”で発表されたもの。大きな特長として、繊細なアナログ操作が可能な“Cスティック”が付いていることや、3Dブレ防止機能が用意されている。カラーバリエーションは、『Newニンテンドー3DS』はホワイトとブラック、 『Newニンテンドー3DS LL』はメタリックブルーとメタリックブラックが存在。価格は『Newニンテンドー3DS』が16,000円+税、『Newニンテンドー3DS LL』が18,800円+税。

 以下で、電撃オンラインの編集2人が『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』に触れた様子を掲載する。発表されて気になっている人、購入を考えている人は、ぜひチェックしてほしい。

■特長である快適な3D体験とCスティックに感動!

 どうもkbjです。先日発表された『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』にいち早く触る機会をいただけたので、その模様をレポートしていきます。

 最初にお伝えしたいのは、ニンテンドー3DSの特徴の1つ“裸眼立体視”についてです。自分は3DSのソフトを遊ぶ際には、3Dボリュームを50%程度にしてプレイしているのですが、多くの人はボリュームをOFFにしてプレイしているのではないかと思います。これは、裸眼立体視だと3D描写がブレて見えてしまったり、目が疲れたりという理由があるのではないでしょうか?

 ところが『Newニンテンドー3DS』では、本体の内側カメラで顔を認識するため、つねに3D立体視がくっきり見えます。これについては、いくらテキストで書いても実際に見ていただかないとわからないところではあるのですが、印象として2つのポイントがあげられます。1つは、多少のブレならまったく違和感なくプレイできること。もう1つは、画面がよりキレイに感じられることです。

『Newニンテンドー3DS』
▲写真では伝わりにくいのですが、かなりブレにくいです。プレイしているのは、カプコンから10月11日に発売される『モンスターハンター4G』のイベントバージョンです。

 実験的にあえて顔を動かしつつプレイしてみたのですが、左右の動きにはかなり対応しました。上下にすばやく動くと追い切れないこともありましたが、あまりそういう状況もないので問題ないと思います。ただし、後ろから他の人が画面をのぞき込むと、そちらを認識してしまうこともあるので、そこは注意が必要ですね。

 画面のキレイさですが、3D描写が安定することによって、画面がよりクッキリ、鮮明に見えるようになったために、そう感じられたのだと思います。もしかすると我々は、これまでの3DSでは本来の描写を見えていなかったのかもしれませんね。

 これまで裸眼立体視で長時間プレイしていると、目が疲れることがありましたが、今回プレイしていて、そのような感覚を覚えることは一切ありませんでした。ブレに強くキレイ、そのうえ疲れない。正直、ちょっと触っただけで「発売されたら『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』のどっちを買おうか?」ということを考えていました。2つの違いは後ほどお伝えします。

 もう1つの大きなポイントは、スティックとボタンが追加されていることです。A/B/X/Yボタンの左上に“Cスティック”が、背面には“ZRボタン”と“ZLボタン”が加わりました。公式サイトには“別売だった拡張スライドパッドで実現していた操作が本体に内蔵され、さまざまなゲームでプレイスタイルの幅が広がります”と書いてあるのですが、まさにコレです!

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』
▲どちらの本体にも、右手の位置に新たなスティックが、背面に新たなボタンが追加されているのを確認できます。

 拡張スライドパッドについて説明すると、右手で操作できる場所にアナログスティックが加わることでとにかく操作性が向上して便利なる周辺機器です。ただし、外付けなのでかさばることと、別売という欠点がありました。と・こ・ろ・が! 『Newニンテンドー3DS』では、それが本体にスッキリ内蔵されています。つまりすごく便利なうえにコンパクトということです。大きな問題ではないですが、拡張スライドパッドで必要だった乾電池も不要になりました。

『Newニンテンドー3DS』

 Cスティックは、親指をすっと伸ばした場所にあります。触ってみた印象は、ノートPCにあるポインティング・スティックに近いかもしれません。倒すというよりは、押した圧力で操作するような雰囲気ですね。今回はイベントバージョン仕様の『モンスターハンター4G』と『大乱闘スマッシュブラザーズ for ニンテンドー3DS』をプレイできたのですが、どちらも違う使い方をしていたのが印象的です。

 『モンスターハンター4G』では、拡張スライドパッド同様にCスティックはカメラ操作に割り当てられています。スティックを操作するとカメラがぬるっと移動します。しばらくはいつものくせで下画面にあるカスタムパネルの十字ボタンを押してしまうのですが、親指の移動距離が短いので慣れてくるとCスティックでのカメラ操作はとにかく便利です。

『Newニンテンドー3DS』

 背面のZRボタンとZLボタンでは、拡張スライドパッド同様にカメラの移動を行えます。ZRボタンとZLボタンの配置は、そこまで奥の位置にあるわけではないので、「指をすごく伸ばさないと押せない!」ということはないと思いますね。RボタンとLボタンのサイズが多少小さくなっているので、ZRボタンを押そうとしたら、間違えてRボタンを押してしまったということもなさそうです。

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』
▲手の大きさにも影響されますが、押しにくくて困るということはないと思います。

 『大乱闘スマッシュブラザーズ』では、Cスティックを倒した方向に対応した“スマッシュ攻撃”を繰り出せます。通常、スマッシュ攻撃を出すためには、スティックを弾くと同時にAボタンを押す必要があり、慣れている人はともかく、ゲームを始めたばかりの人やアクションが苦手な人の場合、スティックを倒しながらボタンを押す“強攻撃”が出てしまうことが多々あります。そんなミスもなく、確実にスマッシュ攻撃を出せるというのは、正直かなりいいと思います。

 ちなみに、ZRボタンとZLボタンはRボタンとLボタンと同じ入力となり、Rボタンならばシールドや回避、Lボタンならばつかみが出ました。

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』

 『大乱闘スマッシュブラザーズ』は『モンスターハンター4G』以上に力んでボタンを押すことがありますし、一喜一憂して画面を動かすことが多いタイトルだと思います。今回は3Dボリュームを最大にしてプレイしたのですが、あえて本体を大きく動かしても画面はまったくブレませんでした。もちろん個人差はあると思うのですが、一緒に体験した他のメンバーも同じような意見だったので、『Newニンテンドー3DS』との相性はかなりいいことを改めて確認しました。

●『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』の違いとは?

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』

 『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』では、当たり前ですが大きさや重さ、バッテリーの持続時間などが違います。特に現行の3DS LLを操作している人は、『Newニンテンドー3DS』だと画面や本体がやや小さいと感じてしまうかもしれません。ただ、『Newニンテンドー3DS』を持った時、個人的には画面はそこまで小さいと感じませんでした。『ニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS』を比べると画面が120%になっているため、正直「あれ? 持ち運びもしやすいし、『Newニンテンドー3DS』でもよいかも?」とすら思いました。

 そんな思いで、『Newニンテンドー3DS LL』を手にしてみると、やはり画面は大きいですね。本体の大きさもシックリくるため、安定感があります。

 大きな違いとしては、『Newニンテンドー3DS』では別売りの『きせかえプレート』を使うことで、本体外側のプレートを付け替えることができます。上側はプレートの爪をひっかけることで取り外せます。外しにくい場合はタッチペンの裏側に段差があるので、それを使うことでも簡単に変更できます。下側はドライバーを使う必要があるのですが、ここにはセーブデータなどを記憶しているmicroSDカードが収納されているので、むしろ簡単に外せないほうがいいので、問題はありません。そもそも、コーディネイトは外でコロコロと変えるようなものでもないですし。

『Newニンテンドー3DS』

 個人的に注目したのは、『きせかえプレート』の材質です。つるっとしたプラ素材だけでなく、肌ざわりのいい布地や温かみのある木目のデザインもあり、見た目以外でもカスタマイズに幅があるのは、選ぶ楽しみが広がりそうだと感じましたね。『きせかえプレート』はローンチ時点で38種類あるので、発売日から自分好みのチョイスを楽しめそうです。

 コンパクトながら、これまでより迫力のあるプレイをでき、カスタマイズを楽しめる『Newニンテンドー3DS』。大画面かつ、安定性のあるプレイが可能な『Newニンテンドー3DS LL』。このような住み分けになりそうです。……これは迷いますね!

●その他の変更点

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』
『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』

 10月に実施予定の本体アップデートを適用することで既存の3DSや3DS LLでも楽しめる機能ですが、HOMEメニューでテーマ設定が可能です。デザインによってはBGMや効果音も変わるという効果があるのを確認できました。動画で見ていたのですが、音が鳴るのはいいですね。特にレトロゲームのテーマはドンドン購入してしまいそうな気がします。

 その他、細かな変更点ですが、ゲームカードスロットが本体上部から下部に変更となりました。また、A/B/X/Yボタンの下のほうにあった電源ボタンも本体下部に移動して、その場所にはスタート、セレクトボタンが配置されています。本体を変更した直後は、間違えて押さないように注意してください。あと、ACアダプター接続端子が中央になりました。

 なお、今回は体験できませんでしたが、フィギュアに内蔵されている情報を無線通信で利用して連動する『amiibo(アミーボ)』とのデータ通信も可能なNFC機能に対応したり、本体内蔵のインターネットブラウザが動画に対応していたりもします。

●新要素があまりにも魅力的!

 冒頭に記載しているのですが、これまでの裸眼立体視と比べて、あまりに快適な3D体験を楽しめる『Newニンテンドー3DS』&『Newニンテンドー3DS LL』。TV-CM風に書くと「これまでの体験は忘れてください!」というくらいに、インパクトがあり、驚きがありました。

 また、Cスティックも便利です。「Cスティックを操作する際に、A/B/X/Yボタンが干渉して、押しにくいのでは?」と懸念していたのですが、ボタンのデザインが変わって少し薄くなっているため、操作しにくいことはありませんでした。さらに、A/B/X/Yボタンのボタンの間隔も広がっているため、これまで以上に快適にプレイできました。

『Newニンテンドー3DS』
▲A/B/X/Yボタンもリファインされています。また、十字ボタンも少し薄くなっていました。

 今回は短い体験時間だったので、バッテリー持続時間が長くなったことは実感できませんでしたが、明るさの自動調整機能や本体性能がアップしたことによるダウンロードの高速化もありがたいと思います。

 実は今回のレポート記事ですが、Cスティックの操作感をまとめて簡単に終わりになるだろうと想定していたのですが、書き始めたら驚いたことや変更点が出てくる出てくる。いつの間にか長文になっていて、夜中に偉い人に確認してもらったらちょっと引いていました。正直、それくらいにインパクトがあった『Newニンテンドー3DS』&『Newニンテンドー3DS LL』。店頭で展示されていた際には、ぜひご自身の目で確認してください。きっと驚くと思います。(『Newニンテンドー3DS』と『Newニンテンドー3DS LL』でまだ迷っているkbj)

■『モンハン』担当が『Newニンテンドー3DS』で『モンスターハンター4G』を体験

 どうも、電撃オンラインのゴローです。kbjと一緒に『MH4G』でCスティックのカメラコントロールを体験してきました。率直に言って快適です!

『Newニンテンドー3DS』

 従来は、十字ボタンを使った上下のカメラワークは段階的に調整するものでしたが、Cスティックはマウスコントロールのようにカメラを自在に動かせます。起伏の激しいフィールドでは特に便利で、大型モンスターを狩りながら小型モンスターや他のハンターへスムーズにカメラを向けることができました。試してはいませんが、大型モンスターが2頭同じエリアにいる時にも、Cスティックが活躍しそうです。

『Newニンテンドー3DS』 『Newニンテンドー3DS』

 また、ボウガンや弓の照準操作も直観的に行えます。弓であれば、【操作タイプ2】にすることで、溜め(Rボタン)ながらの移動中(アナログパッド)にCスティックで狙いたい部位を攻撃するといったことも可能です。『Newニンテンドー3DS』で『MH4G』をプレイする場合は、Cスティックを加味した最適な操作タイプを探してみるといいでしょう。

 言い忘れましたが、実は下のタッチパネルに十字ボタンをセットする必要がなくなったことが一番のポイントかも。自分はよくエリアのつながりがわからず道に迷うので、これで心おきなく下のパネルにマップを配置できます。(『Newニンテンドー3DS』を買おうと思っているゴロー)

『Newニンテンドー3DS』
▲小さいことですが、自分のように爪が伸びていると、操作しにくいかもしれません。切って遊ぼう!(笑)

(C)2014 Nintendo
(C)2014 Nintendo
Original Game: (C) Nintendo / HAL Laboratory, Inc.
Characters: (C) Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokémon. / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / SEGA / CAPCOM CO., LTD. / BANDAI NAMCO Games Inc. / MONOLITHSOFT
(C)CAPCOM CO., LTD. 2013, 2014 ALL RIGHTS RESERVED.
※画面は開発中のものです。

データ

▼『Newニンテンドー3DS』
■メーカー:任天堂
■発売日:2014年10月11日
■希望小売価格:16,000円(税別)
▼『Newニンテンドー3DS LL』
■メーカー:任天堂
■発売日:2014年10月11日
■希望小売価格:18,800円(税別)

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