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2015年4月4日(土)

OVA『翠星のガルガンティア』舞台あいさつ開催! 『ガルガンティア』愛あふれまくりなトークの模様をお届け

文:てけおん

 本日4月4日より全国12館で上映がスタートしたOVA『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』後編。その初日舞台あいさつが東京・新宿バルト9で開催された。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』
▲本日の舞台あいさつの登壇者。左から石川界人さん、金元寿子さん、水瀬いのりさん、櫻井孝宏さん、村田和也監督。

 『翠星のガルガンティア』は、2013年4月に放送された、船団都市を舞台に繰り広げられるオリジナルSF冒険活劇。TVシリーズに続いて制作されたOVA『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』では、前後編でレドたちの新たな物語が描かれていく。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』
『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』

 初日舞台あいさつには声優の石川界人さん(レド役)、金元寿子さん(エイミー役)、水瀬いのりさん(リーマ役)、櫻井孝宏さん(マズル役)、村田和也監督の5人が登壇。石川さんは、3日夜に行われた前夜祭イベントに続いてのイベント出演となる。それでは、舞台あいさつの模様をお届けしていこう。

 まず最初は、後編の上映を迎えた今の心境を聞いていくことに。村田監督は、「TVシリーズ13本を作っている間も、どんどんと『ガルガンティア』の世界がふくらんでいきました。こうして見ていただけることは何よりもありがたく思います」と時折笑顔を見せながら心境を語っていた。

 石川さんは、「自分の中にあるレドへの気持ちはずっと変わっていないと改めて知ることができました。大切な存在です」と言い、今後は演じる機会が減っていってしまいそうなことを惜しんでいた。

 続いての質問は、後編で印象に残っているシーンは? というもの。最初に水を向けられた桜井さんは「ラスト間際のリーマとマズルの切ないシーン、マズルの“とある姿”がもっとも印象的ですね。アフレコの時もそうですが、完成したものを見てその思いが強くなりました」とコメント。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』

 ここでマズルの言語について、村田監督から「英語をしゃべっています。ただし『ガルガンティア』世界の住人にはわからない言語ですので、この世界の住人目線で見ていただいている皆さんにもわからないように加工しています」と説明していた。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』

 今回の物語の軸となっているリーマを演じた水瀬さんは、マズルに乗って戦闘するシーンが印象的とのこと。同じようにマシンを相棒にしていたレドを引き合いに出して、「物語的には、リーマにとってはしんみりしてしまう形になったものの、彼女の成長の起点になるのでは?」と、この先のストーリーに思いをはせた感想を述べていた。

 金元さんは、ラストシーンでのリーマ、レド、エイミーのやり取りのシーンを上げていた。前編後編を通してリーマがガルガンティア船団の仲間になっていたことを強く実感したという。またその直後のラケージのセリフに、「さみしいけれど、新たな始まりを予感させてくれました」とコメント。

 石川さんは「リーマとマズルのシーンすべて」とのこと。リーマとレドは対照的に描かれている存在だと言い、「レドとチェインバーは意思の疎通ができていたゆえに、別れの後にレドは自分の道を切り開くことができたように見えます。逆にこの後編の内容を通じて、リーマはマズルに囚われてしまったように見えます」と、レドを演じてきた石川さんらしい感想を聞かせてくれた。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』
『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』

 続いては、村田監督に後編でのこだわりについて聞いていくことに。キャラクター描写やドラマについては当然こだわりを持っていると前置きしたうえで、力を注いだポイントとして特務艦隊との戦闘シーンをピックアップしていた。

 後編での艦隊戦は、“有視界での距離感”をどう見せるかに腐心したという。特務艦隊とガルガンティア船団は15キロ離れた位置で戦っており、これはガルガンティア船団の射程距離の外。特務艦隊にとっては射程圏内であり、この距離を保って戦う様子――ガルガンティア船団からすると“見えるけれど手の届かない感じ”を出す工夫をあらゆるカットで行ったという。

 具体的には空気遠近や望遠レンズの手ブレ感。こうした撮影処理を重ねていって映像を作ったという。また爆発についても3Dのものと手書きのものとが混在しており「よく見ると、そのニュアンス、テイストの違いに気づいていただけると思います」と話してくれた。

 ここで話題は『ガルガンティア』で好きなキャラクターは? というものに。ここでは水瀬さんが「ベベルが好きで、後編で話しているシーンがあってとてもうれしかったです!」と満面の笑顔で話してくれた。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』

 石川さんは、リーマがかわいいと熱弁。とあるシーンでリーマに密着できたことを嬉しそうに話すと、櫻井さんからツッコまれ、客席から笑いが起きていた。すこし真面目なトーンに戻った石川さんは、OVAでチェインバーの端末が反応したシーンで、やっぱりチェインバーが好きなんだと再認識したと語っていた。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』

 金元さんはリジットやベローズなど、船団でたくましく生きる女性たちが魅力的だとコメント。また、アフレコの際に村田監督が「おかえりなさい」と声をかけてくれることがうれしかったと振り返っていた。村田監督は、第1話の収録にあたってキャスト陣に「『ガルガンティア』世界の住人になってください」とお願いしていたそうで、石川さんもその時の村田監督の言葉は強く印象に残っていると話していた。

『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』
『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』
▲村田監督からは、ラケージ役の恒松あゆみさんを絶賛するコメントも。セリフの途中で声を変えるように要求したところ、見事な演技でこたえてくれたとのこと。

■この夏発売となる続編小説についての話も

 前夜祭イベントで発表された続編小説(2015年夏発売予定)について、村田監督は「存在が明らかになった陸地の国にスポットを当てた内容になっています」と説明。レベリスタンとアウグストニアという対立する2国間での話で、その2国に暮らす少年少女が運命的な出会いをして……という内容になるそうだ。ここにガルガンティア船団の面々も絡んでくることになるという。

『翠星のガルガンティア』
▲こちらは、来場者特典としてプレゼントされている続編小説 序章の表紙。

 時系列で言うと『翠星のガルガンティア』本編から2年後の世界。キャラクター原案を務めた鳴子ハナハルさんは、2つ年を重ねて大人っぽくなったレドたちの姿をデザインしており「いずれ新たなデザインを披露できると思います」とのこと。レドがどう成長しているのか気になっているという石川さんに、村田監督は笑いながら「ちょっとワイルドな風貌になっています」と返していた。

 ここで舞台あいさつは終了の時間に。村田監督は「世界をどんどん広げていって、さらなる『ガルガンティア』世界を皆さんにご覧いただきたい」とコメント。そして石川さんは「とても士気の高い作り手がかかわっている作品ですので、応援し続けてくれたら“何か”があるかもしれません。今後も『翠星のガルガンティア』をよろしくお願いいたします!」と、来場してくれた観客に一礼。大きな拍手の中で舞台あいさつは終了した。


 本日4月4日から上映開始となった『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』後編。全国12の劇場で上映されている。来場者には先着特典として、続編小説の序章がプレゼントされている。興味がある人は、ぜひ劇場に足を運んでもらいたい。

■『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』後編 上映劇場
シネマサンシャイン池袋 / 新宿バルト9 / 横浜ブルク13 / 川崎チネチッタ / 京成ローザ10 / MOVIXさいたま / MOVIX仙台 / 梅田ブルク7 / 広島バルト11 / 109シネマズ名古屋 / T・ジョイ博多 / ディノスシネマズ札幌劇場

 なお、電撃オンラインでは、『翠星のガルガンティア』の原案・監督を務めた村田和也さんのインタビューを掲載している。インタビューでは、作品の振り返りから始まり、制作に至った経緯やOVA『めぐる航路、遥か』に込めた想いなどを語っていただいたので、興味がある人はこちらもご覧あれ。

→『翠星のガルガンティア』を手掛けた村田和也氏へインタビュー!
スタジオジブリ出身の監督のSF冒険活劇とは!?

(C)オケアノス/「翠星のガルガンティア」製作委員会

データ

▼『翠星のガルガンティア~めぐる航路、遥か~ 前編(特装限定版)』
■発売元:バンダイビジュアル
■発売日:2014年11月21日
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▼『翠星のガルガンティア~めぐる航路、遥か~ 後編(特装限定版)』
■発売元:バンダイビジュアル
■発売日:2015年5月27日
■希望小売価格:7,500円+税
 
■『翠星のガルガンティア~めぐる航路、遥か~ 後編(特装限定版)』の購入はこちら
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