『魔都紅色幽撃隊DB』前作からの変更点や新シナリオの感想を掲載。複数回行動がとにかく快適！

文：長雨

　アークシステムワークスが11月26日に発売するPS4/PS3/PS Vita用ソフト『魔都紅色幽撃隊 DAYBREAK SPECIAL GIGS』のレビューをお届けします。

▲PS4版のパッケージ。全機種同じ画像が使用されています。

　本作は、今井秋芳監督が手掛ける『魔都紅色幽撃隊』シリーズの最新作。新規ライターにゲームクリエイターの鈴木一也氏を迎え、5話分のシナリオ（DAYBREAKシナリオ）や行動予測システムのリファインなど、さまざまな要素が追加されています。

●動画：魔都紅色幽撃隊 デイブレイク PV

　特に新シナリオ“DAYBREAKシナリオ”では、前作よりも深く仲間たちとの交流を深められるように!!　その気になる内容を、ひと足早くレポートしていこうと思います。

各キャラの見せ場がグッと増えた“DAYBREAKシナリオ”

　『魔都紅色幽撃隊』の魅力と言えば、何といっても個性豊かなキャラクターたちの存在です。彼らは主人公と一緒に幽霊と戦ってくれる頼もしい仲間であり、共に楽しい青春を過ごす貴重な友人。

　前作では誰をパーティに入れるかや誰の個別エンドを狙うかなど、さんざん悩んだものです。女の子も男の子も、その中間の子も本当にいいキャラばかりなんですよね。

　しかし物語の関係で、後半に仲間になるキャラは交流する時間がやや少なめでした。そんな問題をすっぱりと解決してくれるのが、“DAYBREAKシナリオ”です。このシナリオは、特定の章をクリアすることで発生。その章で仲間になったキャラにスポットを当て、新たなドラマが展開していきます。

　例えば5章“ハートに火をつけて”クリア後は山河虎次郎、6章“天国への階段”のクリア後なら楓伊久がメインのシナリオが展開していきます。

　追加シナリオではメインキャラを含め、仲間たちのいろんな一面を見ることができますよ。さゆりの趣味や萌市の研究など、彼らの日常生活を少しだけのぞけるのがうれしいです。

　キャラ同士の掛け合いも多く、より仲間としての一体感が増している感じもいいなと思いました。また山河の何故か幽霊を攻撃できる銃の秘密など、本編で謎だった部分が明かされるのでお楽しみに！

　あと、まだ私はゲーム中で見られていないのですが、自衛官・音江＆八汐と巫女である曳目の制服姿があるとのこと。音江が大好きなので、情報を見た瞬間に今井監督ありがとうと思いました。発売後には即シナリオを進め、音江……3人の制服姿をこの目に焼き付けようと思います。

▲制服姿の曳目ていちゃん。この制服って、アレですよね！　その他にも新衣装で登場するキャラクターがたくさんいます。

　また、このシナリオに合わせたサブキャラクターも登場します。個人的にニヤリとするのが、シャガールの存在。彼はM＋M機関の異端審問官で、ある目的から主人公たちの前に立ちふさがります。

▲M＋M機関（エムツーきかん）異端審問官のシャガール。

　M＋M機関は、これまでの今井監督作品でもいろいろ暗躍しておりました。本作でも、あの組織らしい動きを見せてくれます。

　彼との勝負は、まさかの幽霊VS夕隙社VSシャガールの三つ巴戦！　通常のバトルとは勝利条件が違うなど、歯ごたえがあるバトルを楽しむことができます。

　追加シナリオのバトルは他にも特殊条件があるものがあり、全体的に難易度が高めなので、ちゃんと仲間を育てておかないと苦戦するかもしれません。

　ただし、敵の行動パターンにはクセがあるので、それをよく観察しておくと勝機をつかめるかも？

　ちなみにバトル準備は、編集部ではなく社用車で行われます。コンビニに行ったり、装備を整えたりはできますが、訓練などをすることはできません。

　万全な状態で挑むためにも、各章の最後にいろいろ準備をしておくのがオススメです。

複数回行動最高！　バトルシステムが格段に便利に!!

　システム面では、バトルや編集部でできることなど、いろいろなところにチュートリアルが追加されていて初心者にも遊びやすくなっています。私は前作をかなり遊んでいたはずなのですが、忘れているシステムも多かったので大変助かりました。

　チュートリアルは吹き出しの形で登場するので、出た時は目を通しておくといいですよ。

　バトルに関しても、グッと遊びやすくなっています。何よりも一番うれしかったのは、複数回行動ができるようになったこと！

　APが残っている限り行動ができるので、敵に何度も攻撃したり、回復して準備を整えたり、より戦略の幅が広くなっています。

　特にAPを伸ばしやすい主人公に、どんな特技を覚えさせるかによって戦い方が大きく変わりそうです。

　また、側面や背後から攻撃することで、より大ダメージを与えられるのが便利です。相手も動くので積極的に狙うのは難しいですが、罠や状態異常で動きを封じておくなど活用する機会は多いです。

　ただし、条件は相手も同じ。背後を取られないように、行動選択時はキャラの向きにも注意しておきましょう。

　本作では、罠がかなりパワーアップしています。広範囲に効果を発揮するアイテムがたくさん増えていて、より有利にバトルを進められるようになりました。

　私は食塩愛好家なので、前作ではそればかり配置した記憶が……。でも本作からは効果範囲を見ながら、いろいろなアイテムを使うようになりました。設置できるアイテムの数や費用は制限があるので、その中で工夫して戦いやすいフィールドを作るのは大変！

　慣れないうちは初期に設置されている罠などをベースに、気になる部分にだけ罠を追加していくと失敗しにくいですよ。

コレクション要素も充実し、周回プレイがより楽しくなる

　本作には、コレクション欲を刺激するような追加要素も増えています。その1つ目が、ボイスアルバム！　この機能は一度解放すると、個性豊かな仲間たちの全ボイスをいつでも聴けるようになります。

　これは声優さんファンはもちろん、さゆりに怒られたい人や双子のユニゾンぷりを堪能したい人などに朗報ですね。

　2つ目は、悪霊一覧。こちらは、除霊した幽霊の記録を見ることができます。

　霊の種類はたくさん用意されているので、一覧が埋まっていくのを見るだけで少しうれしくなります。ここには弱点やドロップアイテムを確認できるので、見たことがない霊を倒したら1度確認してみてください。

　他にも、本作をより遊びやすくするシステムが多数準備されています。前作を遊び込んだ人はもちろん、バトルに苦戦してプレイを中断してしまった人も安心してプレイできると思います。税込でも4,000円前後と、お値段的にもリーズナブルなところもよいですね。

　前作のセーブデータがあると特典を入手できるそうなので、ぜひデータを見直してみてくださいね。

(C) ARC SYSTEM WORKS/TOYBOX Inc.

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データ

関連サイト

• 『魔都紅色幽撃隊 DAYBREAK SPECIAL GIGS』公式サイト