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2015年12月13日(日)

『GRAVITY DAZE』電撃PSプレミアムイベントまとめ。重力姫の今が丸ごとわかるんDAZE!?

文:電撃PlayStation

 2015年12月12日に開催された“電撃PlayStationプレミアムイベント PS4 Winterスペシャル”。その第3部では『GRAVITY DAZE』シリーズのクリエイティブディレクター外山圭一郎氏とプロモーション担当の北尾泰大氏を招いて、PS4版『GRAVITY DAZE 重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』の実機プレイや、『GRAVITY DAZE』プロジェクトに関するトークショーが行われた。

『電撃PS』
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▲外山圭一郎氏
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▲北尾泰大氏(写真右)

タイムアタックは波乱が満載!? PS4版『GRAVITY DAZE』実機プレイ

 まず最初に行われたのは12月10日に発売されたばかりのPS4版『GRAVITY DAZE 重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動』を用いた実機プレイ。基本的なゲーム内容自体は2012年に発売されたPS Vita版と同様だが、1080p/60フレームで描かれるキトゥンやヘキサヴィルの街は別物と思えるほど。

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▲PS4版の画面カット。

 実際、キトゥンのキャラクターモデリングは2016年発売予定の『GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択』でも使用される新規のものを使っているそう。ヘキサヴィルも街灯の数が増えているなど、ただ美麗になった以外にも映像面での変化があるそうだ。

 実機プレイは序盤の戦闘やコミックデモの解説を経て、PS4版『GRAVITY DAZE』の新要素“ギャラリーモード”の紹介に移行。600点以上ある原画やキャラクターイラストのなかから数点を見ることができた。

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▲ギャラリーモードは高解像度で収録されており、かなり近くまで寄ることができる。イラストを勉強している人にもオススメと語っていた。

 そして外山氏の実機プレイが一通り終わったところで、プレイヤーは北尾氏に変更。会場のユーザーとチャレンジミッション(サブストーリー的なミッション)でタイムを競うというユーザー参加型のイベントに移行した。

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▲このイベントで北尾氏に勝利したプレイヤーには『GRAVITY RUSH(海外版GRAVITY DAZE)』のTシャツがプレゼントされるということもあり、我こそはというユーザーが対戦者として名乗りを上げた。

 北尾氏は久々にプレイしたと語っていたが、危なげのないプレイで51秒98でゴールイン。対するユーザーは1人目が1分13秒98、2人目は1分5秒48とどちらも北尾氏には一歩及ばず。もっとも北尾氏は実機そのままの環境でのプレイだったのに対し、ユーザーは会場に設置された巨大なスクリーンを見ながらのプレイ。スクリーンに投影される映像には少々タイムラグがあったという話なので、こういった点がタイムにも影響したのかもしれない。

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 そういった経緯もあり、このイベントに参加した2人のユーザーには『GRAVITY RUSH』Tシャツがプレゼントされる運びとなった。

開発秘話で神代美耶子が空へ落ちる! 

 実機プレイに続いて行われたのは『GRAVITY DAZE』の開発初期から今に至るまでを映像とともに振り返るトークショウ。まだキトゥンが影も形もなかったころの、『SIREN』の神代美耶子のモデリングを用いた『GRAVITY DAZE』のイメージ映像など貴重なものを多数見ることができた。

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▲この映像は社内でのプレゼンテーションだけでなく、『GRAVITY DAZE』チームが自分たちの目指すべき到達点としてイメージを共有するためにも用いられたそうだ。

 そんな映像が流れるなか外山氏の口からは『GRAVITY DAZE』に関するさまざまな開発秘話を聞くことができた。

 『GRAVITY DAZE』の企画自体は『SIREN2』の開発終了時からスタートしたもので、当初は15人程度で開発を始めたという。ほかにも“『GRAVITY DAZE』の発想は当時の自社ビルをもっと便利に移動したいと思ったところから”“『GRAVITY DAZE』という企画の打診は『SIREN2』終了時には行っていた”“どん底から成長する主人公の成長譚を描いていったら結果としてキトゥンが現在のような性格になった”といった、貴重な話を聞くことができた。

ゲームだけでは終わらない『GRAVITY DAZE』プロジェクト

 最後に行われたのは、『GRAVITY DAZE』プロジェクト全体に関する質問。ユーザーから質問を募集していたこともあってかその多くが『GRAVITY DAZE 2』に関するものだった。

――『GRAVITY DAZE 2』がPS4版のみで、PS Vita版が出ない理由は?

外山氏:『GRAVITY DAZE』はそもそも私が考えていたキトゥンの物語の前半部。ですから続きにあたる『GRAVITY DAZE 2』も最初はPS Vitaでの開発を予定していました。ですが、開発途中でPS4に触れてみたら重力アクションというコンセプトのなかでできることがPS Vita以上に広がることに気づいたのですよ。

 そこで社内で相談したうえで、PS Vitaよりも表現できることが遥かに多いPS4でのリリースを決定しました。PS Vitaでの発売を待っていた人には申し訳ありませんが、そのぶんクオリティには力が入っています。

――『GRAVITY DAZE』のプレイデータがあると『GRAVITY DAZE 2』で何かしらの特典があったりするのでしょうか?

外山:まだ実際に何を用意するかは決めていませんが、必ず特典は用意しようと考えています。今はユーザーさんに喜んでもらえるものを考えている段階ですね。

――先日フランスに行っていたようですが、海外のファンの反応をどのように感じましたか?

外山:フランスはアニメやゲームといった日本文化が好きな人が多い国です。そういった経緯もあり、ただ『GRAVITY DAZE 2』がおもしろそうというだけではなく、日本のゲームが世界で一番おもしろかった頃の感覚があるという声をいただきました。

――『GRAVITY DAZE』シリーズは最初から海外を意識して制作されたのでしょうか?

外山:海外は最初から意識していました。ですが同時に、海外にあるもののコピーではなく、日本にしかできないものを作ろうという考えもありましたね。

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――『GRAVITY DAZE 2』のあとのシリーズ化や、他タイトルとのコラボ予定はありますか?

外山:今は『GRAVITY DAZE 2』に注力中ですので、その先の動きはまず『GRAVITY DAZE 2』を作り終えてからですね。他タイトルとのコラボも何かしらあるかもしれません。これはSCEのタイトルに限った話ではなく、『GRAVITY DAZE』のときにガンホーさんの『ラグナロクオデッセイ エース』とコラボしたときのようなメーカーをまたいだものも含めてです。

――重力で浮く瞬間の音や、浮いているときの効果音はどのようにイメージしたのでしょう?

外山:自分でラフなどを描いて示せる絵とは異なり、音作りの指示は非常に難しいものです。『GRAVITY DAZE』の場合は、まず浮くためにはエネルギーを消費するということを伝えてスタッフに作ってもらうことから始めましたね。ですが、当然ながら自分のイメージ通りのものはできあがってきません。そこからいろいろと修正を加えていった形ですね。

――『GRAVITY DAZE 2』のPlayStation VRへの対応予定は?

外山:『GRAVITY DAZE 2』自体の対応予定はありません。ですが内部でテストをしたときに、本作をPlayStation VRでプレイすることは非常におもしろい体験でもありました。この感覚を自分たちだけの中にとどめておくのはもったいないので、今のところ予定はありませんが、将来的にはなにかしらの形でユーザーさんがPlayStation VRで重力を操る楽しさを体験できるようにはしたいと思っています。

――今後の『GRAVITY DAZE』プロジェクト全体の予定を教えてください。

北尾氏:発売されたばかりの『GRAVITY DAZE』や2016年発売予定の『GRAVITY DAZE 2』以外にもアニメ化などさまざまなプロジェクトが進行中です。

 すでに決まっているものとしては“GRAVITY DAZE × ウォークマン(R)&ヘッドホン コラボレーションモデル”ですね。こちらはハイレゾ対応ウォークマン(R)Aシリーズとステレオヘッドホン h.ear onと『GRAVITY DAZE』のコラボレーションモデルでして、ウォークマン、ヘッドホンともにキトゥンが刻印されたオリジナルデザインのアイテムになります。

 さらに、ウォークマンには『GRAVITY DAZE』の全楽曲がハイレゾ音源でプリインストールされています。ハイレゾ音源で『GRAVITY DAZE』の楽曲を聞けるのは、現状これだけですのでぜひ手に入れてほしいですね。

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▲PS4版『GRAVITY DAZE』についても紹介。画面は初回特典であるテーマ。ユーザーの間で非常に評判が良いという。

 それから、現在渋谷Qフロントには巨大キトゥンを展示中です。こちらは1月中旬までの期間限定公開の予定ですので、気になった方はぜひ1度見に行ってみてください。

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――最後にユーザーさんへひとこと。

北尾:今回『GRAVITY DAZE』を久々にプレイしましたが、やはりアクションの爽快さや、移動しているなか目にする世界は体験していて気持ちのいいものです。少しでも『GRAVITY DAZE』が気になった人はぜひプレイしてみてください。

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外山:ここまでの『GRAVITY DAZE』プロジェクトの動きは、予想以上にあっという間でした。現在開発チームは『GRAVITY DAZE 2』に全力投球です。ストーリー上のつながりもありますので、今しばらく『GRAVITY DAZE』を遊びながら待っていてください。

試遊&展示コーナーでは、急遽外山氏がサインをしてくれるサプライズも!

 ステージ終了後、試遊スペースにも外山氏が急遽登場。交流を楽しむだけでなく、サインをしてくれる一幕も。ファンにとっては非常にうれしいサプライズとなった。

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 また、展示コーナーには豊富なイラストの展示に加え、貴重な絵コンテなども見ることができた。

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(C)2015 Sony Computer Entertainment Inc.
Development for the PS4 version by Bluepoint Games, Inc.

データ

▼『電撃PlayStaton Vol.604』
■プロデュース:アスキー・メディアワークス
■発行:株式会社KADOKAWA
■発売日:2015年12月10日
■定価:657円+税
 
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