2016年12月22日(木)
2017年2月23日にスクウェア・エニックスから発売されるアクションRPG『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』。
その応援企画として、前作にあたる『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』の思い出を主人公・ニーアが訪れた町や場所ごとに振り返る連載コラムの4回目は、気難しい老婆の思い出と少年ニーアの秘められた過去が秘められっぱなしの美しい場所、海岸の街です!
※この記事は『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』のネタバレを含みます。プレイ予定の方はご注意ください。
ニーアの村から南平原を抜けていくと、海岸の街に辿り着きます。そこは青い海! 青い空! 白い砂浜! 真っ白な外壁の家々が立ち並び、まるでギリシャのミコノス島を彷彿とさせるような素敵な街並み。人々にも活気が感じられ、あの薄暗い崖の村とは大違いといった印象です。
ニーアはここに“薬魚”という特殊な魚を求めてやってくることになります。病に冒され、傷みを訴える妹ヨナの鎮痛剤を作るには、その薬魚がどうしても必要だというのです。魚が必要ならば……釣ればいいじゃない! というわけで、この街で竿とエサを手に入れて釣りが可能となります。
▲うっかり熱中してしまう……それが釣り。ミニゲーム的な要素だとわかっていても、釣らずにはいられないのだった。大物を釣れるようになるためには、それなりの努力が必要でした。 |
海岸の街と言えば、主要人物ともいえるこの2人を忘れてはいけません。
海岸沿いには建つ、立派な灯台。その灯台には、ものすごく気難しいババ……老婆が住んでおりました。彼女の名前はアースラ。出会い頭からいきなりニーアと白の書に対して、理不尽な物言いで、面倒なおつかいを言いつけられてしまいます。
じつは彼女はもう何年も何年も、愛する恋人の帰りを待って歳を重ねておりました。今日こそは恋人の乗った船が帰ってくるかもしれない……そう信じ続けて、彼女は来る日も来る日も、灯台に明かりを灯し続けてきたのです。
ニーアはアースラに言いくるめられてしまい(?)、郵便配達員のハンスの元へ行って、老婆宛ての恋人からの手紙を受け取ってくるように頼まれます。欠かさず送られてくるその手紙は、年老いてひとりぼっちのアースラの生きる意味そのものでもありました。恋人からの手紙には、この海岸の街で帰りを待っていてほしいと書かれていました。
しかし……老婆は既に黒文病に侵されていました。自分が死んでしまう前に、なんとかしてこの街を出て恋人にひと目会いたいと願う彼女。ニーアがその願いを叶えてやりたいと郵便局員に相談をしに行くと、衝撃の事実が発覚するのでした。
恋人からの手紙は、じつはハンスが書いた偽物だったというのです。
彼の父親が同じ郵便局の仕事をしていた昔のこと。老婆の恋人の死亡通知を受け取ったハンスの父はどうしてもそれを渡すことができず、代わりに恋人からの手紙を偽装して届けるようになったというのです。
恋人は彼女のために“人魚の涙”という貴重な宝石も送ろうとしていました。本物だったその愛の形を守ろうと、親子二代にわたっての偽物の手紙が数十年分も重ねられていったのです。
街の人々は全員、老婆にまつわる真実を知っていました。知らぬは老婆ばかりなり――はからずも真実を知ってしまったニーアは、ついにこの真実を老婆に告げるべきか否かの選択を迫られることになるのですが……。
▲老婆は恋人の死に気づいているのか、いないのか? 真実を知ることが幸福なのか? 真実を伝えることが正しいのか? どんな結論を出すかはプレイヤー次第でした。 |
さて、他にもクエストなどがたくさんあって物騒だったり恋模様が描かれたりと、なにかと賑やかな海岸の街なのですが、じつは! この街には知られざる秘密があるのです。
海岸の街で流れるBGMは『売買ノ街』というタイトルがつけられています。交易が盛んで、いろんなものが売買されている街なんだから、これといって特殊なタイトルではないのですが……いざ設定資料集に掲載されている小説を読んでしまうと、このタイトルがまっっったく別の意味をはらんでしまうことにお気づきでしょうか。濃いファンの皆さんの中では、周知の事実かとも存じますが。
それは少年時代……この物語がはじまる以前のお話。
親を持たぬニーアが病弱な妹ヨナを養っていくためにお金を必要とし、どうしても売らなければならなかったものがあったのです。
それは、いったい、な ん で し ょ う ?
それでは、今回はいろいろと投げっぱなしではございますが、このへんで。気になる方は、設定資料集を振り返ってみてくださいね! 6年経っても好評発売中です!
次回は不思議な雰囲気にあふれた“神話の森”編をお届けしたいと思っておりますのでお楽しみに!
本作の攻略情報と設定資料を収録した『NieR:Automata Strategy Guide ニーア オートマタ 攻略設定資料集 ≪第243次降下作戦指令書≫』を4月28日に発売します。価格は2,500円+税。仕様はB5判・304ページとなっています。
やり込みに役立つ攻略データに加え、ネタバレ注意のキャラクター&ストーリー解説も収録!
ディレクター・ヨコオタロウさんによる短篇小説、小説家・映島巡さんによる書き下ろし小説2篇も読める『NieR:Automata』ファン必携の1冊です。
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