News

2018年11月6日(火)

『アクションゲームツクールMV』で『LA-MULANA2』は再現可能!? トークセッションレポ【デジゲー博2018】

文:kbj

 11月4日に、東京・秋葉原UDXで行われたイベント“デジゲー博2018”。同イベントに出展されていた多数の同人・インディーデジタルゲームから、4FのUDXギャラリーNEXTに出展されていた『アクションゲームツクールMV』を紹介していく。

“デジゲー博2018”

デジゲー博2018関連記事

『OPTPiX SpriteStudio』/『アクションゲームツクールMV』 (N1-52/N1-53)

“デジゲー博2018” “デジゲー博2018”
“デジゲー博2018” “デジゲー博2018”

 ブースでは、『アクションゲームツクールMV』で『LA-MULANA2(ラ・ムラーナ2)』のアクションを再現した一場面がプレイアブル展示されていた。あわせて、グッズが販売されていた。

 また、トークセッションが行われ、『Sprite Studio』の浅井維新さん司会のもと、『ラ・ムラーナ』の開発者であるNIGOROの楢村匠さん、KADOKAWAの最上プロデューサー、門田デザイナーが登場し、再現するうえで苦労したところやツールの特徴などを語った。以下でその様子をレポートする。

“デジゲー博2018”
▲左から楢村さん、浅井さん。
“デジゲー博2018”
▲左から最上さん、門田さん。

 『アクションゲームツクールMV』は、プログラムや専門的な知識がなくても簡単にオリジナルアクションゲームが作れるゲーム作成ソフト。キャラクターのアニメーションや背景マップ、サウンドなどオリジナルの素材を使うこともできるため、より独創的なゲームを作れる。本作では、マルチプレイが可能になっているだけでなく、物理演算も比較的簡単にできるようになっているとのこと。

 一方の『Sprite Studio』は汎用的な2Dツールで、『ラ・ムラーナ2』をはじめ、さまざまなタイトルで使われている。

“デジゲー博2018”

 この再現企画は、『アクションゲームツクールMV』が『Sprite Studio』に“勝手に”対応したという知らせを聞いて、一緒に何かしようと思ったのがきっかけであると浅井さんは笑いながら説明。内容を考えていたところ、『ラ・ムラーナ2』の配信を行っているPLAYISMの水谷俊次さんが、『Sprite Studio』を使っている『ラ・ムラーナ2』を『アクションゲームツクールMV』に移植してみることを提案したのだという。

 門田さんのところに『ラ・ムラーナ2』の素材が来たのが“デジゲー博2018”の2週間前。さらに、届いたのはイラスト素材のみで、動きなどの仕様がまったくない。これについて楢村さんが「おもしろそうだったので、仕様を一切出さずに送りました」と発言し、ブースは笑いに包まれた。

“デジゲー博2018”

 門田さんはイベントまでに作れる範囲を考えて、メニュー画面と主人公のルミッサ・小杉とラタトスクを作ることを決めたという。左側にSteamの『ラ・ムラーナ2』を、右側に『アクションゲームツクールMV』を立ち上げ、目で見てコピーする“目コピ”でアクションを作っていったことを明かした。

 これに驚いたのは楢村さん。『アクションゲームツクールMV』のツールを見た時に「これくらいか」と思ったそうだが、それを駆使することでここまでアクションを再現できることに改めて感心している様子であった。

“デジゲー博2018”

 動きだけでなく、ラタトスクの当たり判定もゲームを参考にして、それらしく再現しているという。背景を含めて1人で行ったという門田さんは、完成度について「85%くらいはできたのではないでしょうか」とコメントしていた。

“デジゲー博2018”

 マップについては、タイルのデータをもらったようだが、組む時間がなかったため『ラ・ムラーナ2』でスクリーンショットをとり、そこに判定を付けたという。「やや力業ですが」と苦笑いする門田さんであったが、多重スクロールなどを考えなければ、それでもいけるようだ。タイトルロゴの背景も実際のタイトルを見ながら、再現したようだ。

“デジゲー博2018” “デジゲー博2018”
“デジゲー博2018” “デジゲー博2018”

 ラタトスクのアクションで特徴的なのは、残像を出しながらの突進。『ラ・ムラーナ2』では複数表示して当たり判定を出すことで残像にしているようだが、『アクションゲームツクールMV』にはエディターに残像を付けるツールがあるため、活用したとのこと。ただし、残像に当たり判定を出せなかったため、当たり判定のあるオブジェを出しながら突進しているという。

“デジゲー博2018” “デジゲー博2018”

 ブースで実際にプレイした楢村さんは「もともとジャンプは5段階あって、頂点と途中で違うのですが、簡略化されつつうまく再現できています」とコメント。足もとにホコリが出るところも、再現されているとうれしそうであった。

 『ツクール』シリーズでソフトを作る際、素材を作ることが大変だが、『Sprite Studio』をうまく使うことで、ゲームへの組み込みが大幅に楽になると、門田さんは説明。とはいえ、実際にアクションをすべて作っていくには時間を要する。収録されているサンプルゲームにもフリー素材があり、そこを活用して組んでいくと比較的、簡単にアクションを作れると続けた。

“デジゲー博2018”

 最上さんと門田さんは『アクションゲームツクールMV』について「何でも作れるわけではないが、しっかり使うことで“あんなタイトル”や“こんなタイトル”のようなゲームをいい感じに作れる」とアピール。不具合や欲しい機能の要望は追加を検討していくというので、さわった人は意見を出してみては?

 楢村さんが気にしているのは、引退するまでにあと何本ゲームを作れるのかということ。ただ、これから改めてプログラムを学ぶのは正直厳しい。手間はかかるが、プログラマーなしでゲームを作れる『アクションゲームツクールMV』はそういう状況には向いている。

 『アクションゲームツクールMV』はアップデートでチュートリアルが加わり、それにそって作業していくと、ひと通りは作ることができる。そのうえで「動きで大変なところは『Sprite Studio』を使うのがいいのでは?」と両タイトルの連携を押し出したコメントでイベントを締めくくった。

“デジゲー博2018”

 なお、『Sprite Studio』は個人制作者に向けて『Sprite Studio Personal』を2019年春にリリース予定。月額880円という価格で使えるというので、活用を検討してみては?

(C)KADOKAWA CORPORATION 2018
(C)2009 - 2018 ASTERIZM CO., LTD. / Game Production Division NIGORO All Rights Reserved.
(C)Web Technology Corp. All rights reserved.

関連サイト

注目記事

アイコン別記事一覧

※クリックすると、ソートされた記事一覧に移動します。