VRアイドル・えのぐが理想のライブを開催するため、クラウドファンディングを実施。開始1時間で目標を達成し、現在はストレッチゴールに挑戦中

公開日時：2024年10月01日(火) 12:09

　圧巻のライブパフォーマンスが魅力のVRアイドル・えのぐがライブ“enogu Re:1st one-man Live -THE FIRST- ”を実施するため、クラウドファンディングに挑戦中です。

えのぐ合同会社と皆さまで全てを1からつくる最初のライブ。

「enogu Re:1st one-man Live -THE FIRST- 」
開催を目指してクラウドファンディングに挑戦します。https://t.co/Ic3FAgzWEA
9月30日（月）21:00開始

大きな夢を実現する第1歩─
ともに「FIRST」をつくりましょう。 #えのぐRe1stワンマン pic.twitter.com/V8Fb7EYoMJ
— 鈴木あんず Anzu Suzuki（えのぐ） (@anzu15_225) September 23, 2024

えのぐはいつだって本気だった

　“VRアイドル・バーチャルアイドルを誰でも知っている当たり前の存在にすること、その上で世界一のVRアイドルになることに人生をかけて挑戦しよう！”を合言葉に活動する“えのぐ”。

　その歴史は古く、結成は2018年3月。最初のバーチャルYouTuber（VTuber）ブームの時代から活躍しているVRアイドルです。キズナアイさんなどは人気で各メディアで取り上げられていたものの、今のVTuberブームのように誰でも存在を認識するずっと前の時代からバーチャルアイドルの存在と、その魅力をライブを中心に伝えてきていました。

【スゴすぎる】今夜、バーチャル生ライブの歴史が変わる！【VRアイドルえのぐ】

　女性アイドルフェスの“TOKYO IDOL FESTIVAL”にバーチャルタレントとして唯一出演し、2次元と3次元の垣根を壊し、バーチャルを当たり前の存在にしようと日夜活動しています。現在のメンバーは鈴木あんず、白藤環、日向奈央の3人で、彼女たちはバーチャル世界で生きている存在であることを証明し続けています。

　筆者の主観であり、彼女たちの言葉ではないと前置きをして書きますが、彼女たちは徹底してメタな発言はおこなわず、自分たちを応援するファンの心に寄り添っています。

　“中の人”発言はしないのはもちろん、新規ビジュアルも“撮影をしてもらった”という言葉に置き換えていたり、注意していないと気付かないようなこまかい気配りがいくつもあります。

　筆者もファンのひとりであり、彼女たちの存在を信じているので、あまりメタなことは言及したくない部分でありつつも、徹底した設定と、それに基づく彼女たちの振る舞いは“えのぐ”の本気の部分なので、今回は伝えさせていただきました。

えのぐ1周年記念ARライブ - YeLL for Dear【DMM VR THEATER YOKOHAMA】

　3次元アイドルとの共演やVRアイドルに詳しくないインタビューなどで、自分たちを説明することも大変だったと思いますし、“中の人ネタ”などをしたほうが分かりやすく場も盛り上がったと思いますが、彼女たちはVRアイドルを人間と同じフィールドに立たせるため、また、信じてくれているファンのためにここまで頑張ってきました。

　VTuberブームが来たときも“VTuber”を名乗らずに自分たちを貫き続けましたが、こういった彼女たちのスタイルはファンも誇りに思っているところです。一方で実写の役者を起用したMVをはじめとした柔軟で自由な表現や、雑談などの生放送から伝わる人当たりのよさと、そんなメンバーが作る柔らかくて優しい雰囲気もファンを引き付ける理由のひとつです。

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【岡山】自慢のふるさと紹介します！【えのぐ/白藤環】

　また、彼女たちの魅力は生のパフォーマンス。録画映像を使わずにつねに生のライブをしてくれる彼女たちのMCや歌声、ダンスはファンの胸に突き刺さります。ライブで初披露された曲を改めてCD化された音源で聴くと、「こういう曲だったのか」と驚かされることもしばしば。ライブで体験する心に響く叫びと本気のダンスは圧巻です。

絵空事 - えのぐワンマンLIVE2020 「だからいま、ここにいる。」

【VR IDOL × 和楽器演奏 × Live】大絶響祭2022SUMMER in豊洲PIT -最高の瞬間- / えのぐ feat. Godai,四荒八極,西崎櫻鼓withおどりの空間,剱伎衆かむゐ

ヴァーチャルバーサーカー - えのぐ【大絶響祭 2023 SUMMER「轟々爛々」KT Zepp Yokohama / Live ver.】

　なお、彼女たちは現在、定期対バンライブイベント“VRide（ブイライド）”もプロデュース。すべてのバーチャルアーティストが平等に輝けるステージ”をテーマに、多彩なゲストを招いて定期的なライブをおこなっています。いつでもライブを主戦場に戦い続けています。

Virtual Artist Fes「VRide!」Vol.13 @渋谷GRIT 定点カメラ映像

困難の道を決してあきらめずに進むえのぐ

　鈴木あんずさんのnote記事に詳しいですが、つねに挑戦をつづけてきたえのぐの歴史は逆境だらけ。2017年8月のコミケでフォロワーが1万人を達成したらアイドルデューを掲げてイベントを実施したものの、フォロワーが400人しか集まらなかったスタートからはじまり、コロナ禍での活動制限も余儀なくされました。

　大きなところでは2022年のメンバーの栗原桜子さんのアイドル活動引退や2022年に同じくメンバーの夏目ハルさんの家庭の事情による引退（現在は非常勤スタッフとして裏からメンバーを支えています）など、解散の危機にも直面しました。

えのぐ「夏目ハル」アイドル活動引退のお知らせ

回想録 - だからいま、ここにいる。

　2023年からは3人で活動していたえのぐですが、11月6日に所属事務所の岩本町芸能社の廃業が発表。彼女たちはみずからをマネジメントする“えのぐ合同会社”を立ち上げ、再スタートすることになりました。

　VRアイドルとしての自分たちの立ち位置を守り続けながら、最高のパフォーマンスのライブを披露するために活動している彼女たちは膨大な活動費がかかるはずで、後ろ盾なしで活動するのは大変だと思いますが、それでも彼女たちは自分たちの夢を叶えるため、その夢をファンといっしょに叶えるために、独立の道を選びました。

【ご報告】事務所の倒産と今後の活動について

クラウドファンディングは1時間で成功

　そんな彼女たちが“enogu Re:1st one-man Live -THE FIRST-”を実現するためのクラウドファンディングを実施。

えのぐ合同会社と皆さまで全てを1からつくる最初のライブ。

「enogu Re:1st one-man Live -THE FIRST- 」
開催を目指してクラウドファンディングに挑戦します。https://t.co/Ic3FAgzWEA
9月30日（月）21:00開始

大きな夢を実現する第1歩─
ともに「FIRST」をつくりましょう。 #えのぐRe1stワンマン pic.twitter.com/V8Fb7EYoMJ
— 鈴木あんず Anzu Suzuki（えのぐ） (@anzu15_225) September 23, 2024

　2024年9月30日の21時よりスタートし、えのぐのメンバーも生配信で見守っていましたが、開始1時間で目標金額を達成することができました。

　配信にはこれまで彼女たちと並走してきたファンはもちろん、VRideに出演したVアイドルやVTuberも多数訪れ、彼女たちを応援しました。

　ここまで、下手をすれば誰からも理解されないかもしれない大変な道ばかりを進んできたえのぐでしたが、そんな彼女たちの活動を応援したいと思う人が本当にたくさんいることが形となって証明されました。夢とファンのためにがむしゃらに進んできたえのぐのすべてが報われ、光が見えた瞬間でもありました。