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エステル&ヨシュアに匹敵する尊さ。『英雄伝説 空の軌跡 the 3rd』で語られるケビン&リースの関係性は必見なうえ伏線まみれの扉エピソードも見どころが多すぎる【メモリの無駄づかい】

文:アツゴロウ

公開日時:

 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は2008年7月24日に発売された『英雄伝説 空の軌跡 the 3rd』のPSP版について語らせていただきます。

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『the 3rd』のプレイにつながった『軌跡』シリーズとの馴れ初め


 自分は“Dengeki GAMES”(“電撃王”の流れを汲む総合誌で、のちに刊行された“電撃ゲームス”とは異なります)という雑誌でゲームライター業を始めたのですが、そのときにPCで発売される『英雄伝説VI 空の軌跡』(のちに『英雄伝説 空の軌跡FC』に変更)の紹介記事を担当しました。1ページ記事にも関わらず世界観やキャラクター設定などの情報量が膨大で、記事作りには難儀したのですが、何かすごく惹かれるものを感じた覚えがあります。

 もともとRPG好きだったこともあり、このタイトルに深い興味を持ったのですが、当時はPCでゲームをするという習慣がなく、そのままスルーしていたんですよね。その後、続編である『英雄伝説 空の軌跡SC』や『英雄伝説 空の軌跡 the 3rd』が発売されるも、やはりPCゲームというハードルを越えられず。いつしか『空の軌跡』への興味は徐々に薄れていきました。

 そんな折、ふと立ち寄ったゲームショップで見かけたのはPSP版『空の軌跡』シリーズのbest版。PSP版が出ていたことを知らないほど疎遠になっていたものの、一度はやりたいと思ったタイトルですし、「この値段で買えるなら……」と手が伸び、気づけばシリーズ3タイトルをまとめ買いしていました。これ以降、『軌跡』にどっぷりハマったわけで。


エステル&ヨシュアにも匹敵するケビン&リースの尊さに感じ入る


 さて、前置きが長くなりましたが『the 3rd』の話に入りましょう。概要をざっと説明すると、リベール王国を舞台とした『空の軌跡』シリーズの3作目。いわゆる“リベール王国編”の最後のタイトルで、『SC』で登場した七耀教会の巡回神父ケビンを主人公に、『FC』と『SC』で起きた事件の後日談が語られていきます。

 “リベール王国編”というと、やはり『SC』までの主人公エステルとヨシュアの王道ストーリーの出来が素晴らしく、それがガッツリ語られたあとの『the 3rd』は、どうしても印象が薄くなってしまう人も多いかと思います。ですが自分としては、そちらと並ぶくらい好きなんですよね、『the 3rd』。

 たとえばケビンにはパートナーのリースがいるのですが、その関係性はただの幼なじみというだけでなく、リースの姉ルフィナという大きな存在を通してやや複雑になっています。それでも、互いを思いやる気持ちはしっかりあり、エステルとヨシュアのコンビとはまた違った味わいがあるんですよ! 

 全体的なストーリーも、とあるきっかけで謎の空間“影の国”に入り込んだケビンが、自分の過去を振り返りながら冒険していくものになっており、『SC』で謎が多かった彼についてしっかり掘り下げられていきます。そのうえでケビンが自分の“罪”と向き合い、成長していく姿がいいんですよね。ケビンを支え、同じ道を歩こうとするリースの活躍も見逃せません。


多彩なドラマが語られる扉エピソード。のちのち回収される伏線もそこかしこに


 『the 3rd』の魅力としては、扉のエピソードもあげられます。扉は対応するキャラクターを連れていくと入ることができ、既存キャラクターの掘り下げはもちろん、ちょっとしたミニゲームなど、さまざまな内容が楽しめました。クローゼの学生時代の思い出や、個性的すぎるティータの両親、リシャールの新たな活動など、どれも見どころ満載。

 個人的にはエレボニア帝国の《鉄血宰相》ことギリアス・オズボーンが登場する“帝都への帰還”が印象的でした。オリビエとの問答など、国内外で“怪物”呼ばわりされるにふさわしい大物ぶりがこのときからにじみ出ていて。のちに『閃の軌跡』シリーズをプレイしたとき、彼のすさまじさをあらためて思い知らされたものです。

 『軌跡』シリーズはこのあとも“クロスベル編”、“エレボニア帝国編”、“カルバード共和国編”と、いくつかの区切りをつけて続いていくのですが、『the 3rd』では“帝都への帰還”を含め今後のタイトルにつながる伏線がいくつも登場します。『軌跡』作品をプレイして、ふとしたタイミングで本作の伏線が回収されたときにはもう大興奮! こういった気分を味わえるのも、同じ世界観のもとにした多くのタイトルが出ている『軌跡』シリーズならではですね。


期待されるフルリメイク化。一刻でも早い実現を求む!


 人気キャラクターのドラマを掘り下げ、さまざまな伏線を張りめぐらせつつも、ケビンを主人公としたストーリーを描き切った『the 3rd』。『軌跡』シリーズを語るうえではずせない1本ですし、ストーリーRPGの名に恥じない大満足のストーリーを堪能できるタイトルだと断言します。

 今“リベール王国編”はフルリメイク化が進んでおり、『SC』のフルリメイク版である『空の軌跡 the 2nd』もいよいよ発売。となると気は早いですが、やはり『the 3rd』のフルリメイクもしてもらいたいですよね。今のところは残念ながら未定ですが。

 “影の国”は3Dでどう表現されるのか? 新規エピソードの追加はあったりするのか? 何より3Dで動いたり食べたりするリースを見てみたい! もしフルリメイクが実現するなら、夢は膨らむばかりです。

 そんな想いもあって、この記事を書かせていただきました。現状、『the 3rd』のプレイ環境を整えるのはかなり難しいと思うので、ファンの方もしくは記事を読んで興味を持ったという方は、自分と一緒にフルリメイク化を期待して待ちましょう! 


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