ワンコネクトより、OCG K studioが開発するリアルタイムパーティRPG『SHADOW OF THE KINGDOM』のプレイレビューをお届けします。

本作は、街で態勢を整えながら、ダンジョンを攻略していく、さらには自動戦闘もあるという一見シンプルなRPG。しかし、ヘイト管理やスキルチェーン、マジックバースト、ウェポンスキルなどに自ら介入すると、一気に戦略性が増していきます。
本記事では、実際にプレイして感じたダンジョン探索の楽しさや、10種類のジョブから3つを選ぶパーティ編成、そして自動戦闘と手動操作が共存する独特のバトルシステムを紹介します。
街とダンジョンを往復する王道RPG。無理に奥へ進まなくてもいい気軽さがうれしい
本作の基本的なゲームサイクルは以下のとおり。
- 街で装備をととのえ、パーティを編成
- ワールドマップから行先のダンジョンを選ぶ
- ダンジョンを探索し、宝箱や祭壇をめぐりながら最深部を目指す
- 敵と出会うと戦闘
- 踏破したら街に戻り、得た資金と装備で次に備える

いたってシンプルで、RPGに慣れていない方でもすぐになじめる王道のゲームサイクルとなっています。
遊んでいて特にありがたいと感じたのは、ダンジョンに入ったからといって、必ずしも最深部まで進む必要がないこと。
敵が強いと感じたら、序盤の階層でレベリングをしたり、より良い装備を求めて浅い階層で周回もできます。
マップからダンジョンを確認すると、推奨Lvも見られます。そのため、実際私も1つ前のダンジョンやそのダンジョンの浅い階層でパーティを強化してから進む遊び方が中心でした。


さらに、たとえバトルに敗北したとしても失うものが少なめ。探索中に得た一時的なバフなどは失ってしまいますが、育てたキャラクターや装備が大きく巻き戻されるような厳しいペナルティはありません。
また、多くのRPGで悩まされるのが控えメンバーのレベリング。しかし、本作は控えメンバーにも最大ではないものの経験値が分配されるため、「次はこのジョブを使ってみよう」と別の組み合わせへ変更しやすい点もうれしいポイントでした。
街で準備し、ダンジョンへ潜り、装備を持ち帰ってまた強くなる。そんな昔ながらのRPGらしい成長の楽しさを残しながら、敗北時の負担や編成変更の手間はかなり抑えられている印象。じっくり育成したい人はもちろん、少しずつ自分のペースで攻略を進めたい人にも遊びやすい作品です。
迷わないダンジョンなのに意外と悩む。宝箱・祭壇・罠によって毎回攻略が変化

『SHADOW OF THE KINGDOM』のダンジョンは、構造そのものはシンプル。複雑な分岐をさまよったり、「次はどこへ行けばいいんだ?」と迷うことはありません。
ただし、道に迷わないことと何も考えないのは別のこと。本作で悩まされるのはルートそのものではなく、どのタイミングでどのギミックを使うかという判断です。
ダンジョン内には宝箱や祭壇が配置されており、祭壇ではHPとMPの全回復・HP強化・MP強化・マップを明らかにするといった効果から1つを選択できます。
たとえば、マップを明らかにしてからレベリング。底をついてきたHP・MPを全回復するといった攻略ルートを考えるようになります。
さらに、私はすぐに敵との戦闘を繰り返すのではなく、あらかじめ宝箱を全部開けてからプレイするようにしていました。なぜなら宝箱からは装備やお金だけでなく、その探索中に役立つバフを得られることもあるからです。
一方で、ダンジョンにはデバフを与えてくる罠も存在します。時には罠とわかっていても進まなければいけない場面も。

そのため、宝箱で得たバフと罠で受けたデバフを確認しながら、「今ならどこまで戦えるか」「このまま奥へ行くか、それとも少し慎重に進むか」を考えることも重要です。
一見すると単純なダンジョンですが、宝箱・祭壇・罠すべての状況が毎回少しずつ変わるため、ただ最短で進めばいいわけではありません。
本作のダンジョンは、地図そのものに迷わせるのではなく、その場その場の判断で悩ませる作りになっていると言えるでしょう。
複雑な迷路探索のストレスを抑えながら、RPGらしいリソース管理や攻略の組立方はしっかり楽しめる。このわかりやすさのなかに考えどころがちりばめられているバランスは、実際に遊んでいてかなり印象に残りました。
10種類のジョブから選べるのは3つだけ! パーティ編成を考えている時間まで楽しい

『SHADOW OF THE KINGDOM』には10種類のジョブが用意されており、それぞれ役割がかなりはっきり分かれています。
【守る】
- ガーディアン:高い防御力。挑発で敵の攻撃を引き受ける盾役
- ファントム:分身を操り、攻撃そのものを回避する変則的な盾役
【攻める】
- グラディエーター:物理の主力。守りもそこそここなせる万能型
- ローグ:高い回避を持つ手数役・宝箱の罠を見抜く目を持つ
- リーヴァー:自らの守りを削って超火力を出す狂戦士
- スペルブレード:剣と魔法をあわせもち、敵を弱体化させる魔剣士
【支える】
- クレリック:回復のかなめ。単体にも範囲にも対応
- トルバドール:歌でパーティ全体の攻撃力と行動速度を底上げ
【崩す】
- ソーサラー:強力な精霊魔法の使い手。マジックバーストの担い手
- エボーカー:星界の精霊を呼び、決め手となる大技を放つ召喚師
ここでポイントになるのが、10種類のジョブから3つを選ぶパーティ編成ということ。
ガーディアン(タンク)+グラディエーター(アタッカー)+クレリック(ヒーラー)の王道構成で安定を求めるのか、そこからあえて役割を崩して少し尖った編成を試すのかはプレイスタイル次第。
本作には、通常攻撃を当てることでTPを溜め、大技のウェポンスキルを発動させるという一連の流れがあります。そこで特に試したくなったのは、トルバドール+ローグの爆速構成。


もちろん、この構成が常に最適解になるとは限りません。ただ、本作では「この組み合わせならどうなるだろう?」と試したくなる魅力があります。敗北したとしても損失が少ないことも試しやすい要因の1つでしょう。
ダンジョンへ向かう前から、「誰を守り役にするか」「火力を優先するか」「回復を厚くするか」と悩む時間がすでに攻略の一部。パーティ編成を考えている時間そのものが楽しいRPGになっています。
自動戦闘を眺めても楽しい。手動ならヘイト・スキルチェーン・マジックバーストで”指揮官”になれる
『SHADOW OF THE KINGDOM』の戦闘は、一般的なターン制RPGとは異なり、時間経過によって各キャラクターや敵が行動するリアルタイム方式です。
敵には行動間隔:4.2秒といった具体的な数値も表示されるため、なんとなく攻撃を眺めるだけでなく、この敵は次にいつ動くのかを意識しながら戦うことができます。

とはいえ、基本的な戦闘は自動で進行します。装備やパーティ編成を整えておけば、雑魚敵との戦闘はかなりテンポよく進み、こちらが細かく操作しなくても次々と敵を倒してくれます。
この見ているだけでも完結する感覚はレベリングとの相性もよく、ダンジョンを周回していると、育てたパーティが自動で敵を倒しながらどんどん強くなっていく気持ちよさがあります。
一方で、プレイヤーが戦闘へ介入すると別ベクトルの気持ちよさが生まれます。
TPを溜めて発動するウェポンスキルが大技であることはもちろん、そこからさらにウェポンスキルを続けざまに決めるスキルチェーン、スキルチェーンが起きた直後に魔法を当てるマジックバーストで大ダメージを与える爽快感は手動操作ならでは。
このほかにも手動戦闘にすることで、次のバトルにTPを持ち越す、ボス前にTPを溜めておくなど戦術の幅も広がります。

個人的に本作の戦闘で一番おもしろいと感じたのは、すべてを自分で操作する必要がないところでした。
基本的な戦闘は仲間に任せながら、ヘイトが崩れそうな瞬間や、ウェポンスキルを叩き込みたい場面だけ指示を出す。常に前線で操作するというより、戦況を眺めながら必要なタイミングで命令を出す“指揮官”のような感覚があります。
何も操作せず、育てたパーティがサクサク敵を倒していく様子を眺めるのも楽しい。一方で、自分が介入すればヘイト管理や大技の連携によって戦況を大きく動かせる。
”自動戦闘を見るRPG”と”リアルタイムで指示を出すRPG”が同時に存在していることこそ、『SHADOW OF THE KINGDOM』の戦闘ならではの魅力だと感じました。
総評:『SHADOW OF THE KINGDOM』は自動戦闘を眺めるだけじゃない! 編成と介入でじっくり遊べるRPG
『SHADOW OF THE KINGDOM』をプレイして感じたのは、”放っておいても戦ってくれるRPG”ではあるものの、”放っておくだけのRPG”ではないということです。
街で装備を整えて3人のパーティを編成し、ダンジョンへ潜って装備や経験値を集める。基本はわかりやすい王道RPGですが、遊び込むほど編成や探索、戦闘で考える場面が増えていきます。
戦闘は自動でも進められるため、レベリングや周回はサクサク。一方で、TPの管理やヘイト、スキルチェーン、マジックバーストを意識して手動で介入すれば、自らパーティを指揮する楽しさも味わえます。
10種類のジョブから3つを選ぶ編成や、ランダム性のある装備集めもあり、次はこの組み合わせを試したいと繰り返し遊びたくなるのも魅力です。
パーティ編成を考えるのが好きな人、装備集めや周回が好きな人、オート戦闘の手軽さとRPGらしい戦略性の両方を求める人には、とくにおすすめです。

