スクウェア・エニックスが運営するオンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV(以下、FF14)』。本企画では、ヒカセン兼ライターが膨大なプレイ時間をかけて旅する中で出会った、『FF14』の“好きなクエスト”や“好きな台詞”を振り返りつつ紹介していきます。

今回は、パッチ2.5『新生エオルゼア』より“イシュガルド戦勝祝賀会”を振り返っていきます。
初めての「これより物語が大きく進展するため」に驚き、その通りな怒涛の展開に頭を抱えた

「これより物語が大きく進展するため、カットシーンが連続して再生されます」
「しばらく時間がかかるため、十分にプレイ時間を確保したうえで、続きを進めることを、お勧めいたします」
歴戦のヒカセンにはすっかりお馴染みな、このメッセージですが、初めて見た時はどう感じましたか?
私は「え!? なになに!? 怖い!」とひたすらに驚き、この後いったい何が待ち受けているんだとドキドキしたのをよく覚えています。
今回振り返っていく“イシュガルド戦勝祝賀会”ですが、『新生エオルゼア』から『蒼天のイシュガルド』へ繋がっていく大事なメインクエストで、私が初めて上記のメッセージを目撃した忘れられないクエストでもあります。

エオルゼア三大国家(ウルダハ、リムサ・ロミンサ、グリタニア)とイシュガルドが共闘して竜族を退けた“イシュガルド防衛戦”の成功を祝うため、ウルダハで重鎮が集う祝勝パーティーが開かれます。

防衛戦で活躍した光の戦士ら“暁の血盟”も招待されるお祝いの席で、特にアルフィノは今回をきっかけにエオルゼアが一つにまとまることを期待し、喜ぶ顔を見せていました。エオルゼア救済を目指すアルフィノらしい反応です。
ですが、戦勝祝賀会を訝しむ人物も少なくありません。パーティー会場のウルダハでは、王朝を重視する“王党派”と商人が中心の“共和派”による権力闘争が活発化しており、いつ大事件が起こるとも分からない危険な状況だからです。

そんな中、光の戦士はウルダハの元首・ナナモ女王に誘われて二人きりで話をすることに。
ナナモはウルダハの現状を憂い、自ら女王の座を降りることで権力闘争に終止符を打つ決意を光の戦士に明かします。新時代のウルダハを導くラウバーンを支えてほしい、と頼まれ、頷く光の戦士。

肩の荷が降りたナナモが安心し、飲み物を口に運んだその時!


突如ナナモが苦しみ、糸が切れた人形のように倒れてしまいます。画面の向こうで慌てるプレイヤーが落ち着く間もなくテレジ・アデレジらウルダハの人間が部屋に雪崩れ込み、光の戦士はナナモ女王暗殺の実行犯として逮捕されてしまいます。
不穏な前触れはありました。ミンフィリアが参加にあまり乗り気ではなかったり、直前のメインクエスト“言伝の先に待つ者”で不気味な小瓶を拾わされたり、「何かありそう」と思わされてはいましたとも。
ですが、まさかエオルゼアの英雄が女王暗殺の冤罪を被せられるとは……。
当時は「なんで!?」という驚きと「やっぱりな~!」という嫌な予感が当たってしまった困惑が入り混じり、半ば混乱状態でゲーム画面に食いついたものです。
次々散っていく“暁”の仲間たち…汚名を着せられて逃げるしかない光の戦士の悔しさたるや
言うまでもなく、ナナモ女王暗殺はテレジ・アデレジが属する“共和派”が仕組んだものです。
その陰謀は光の戦士にとどまらず、ミンフィリアやアルフィノたち“暁”の面々にも牙を剥きます。

“暁”は女王暗殺だけでなく、国家転覆をも企む極悪組織だとでたらめを糾弾されることに。
ナナモの死に激昂するラウバーンにかばわれた一行は、身の潔白を証明するため、女王暗殺の真実を知るために脱走します。
光の戦士と共に行動するのは、ミンフィリア、サンクレッド、ヤ・シュトラ、イダ、パパリモです。


共和派と“クリスタルブレイブ”の追手に一人、また一人と離脱していく“暁”の面々。ここからの流れがまたつらい……!
まずは、イダとパパリモがみんなを逃がすために残ります。最初に残ると言い出した勇気あるイダと、少し呆れながら付き合うパパリモの関係性が眩しいです。
次に、暗い水路でサンクレッドとヤ・シュトラとの別れが待ち受けていました。光の戦士とミンフィリアを逃がすために、2人は命を賭して通路を塞ぐ算段を立てたのです。
最後に「……ごめん、ヤ・ミトラ(※)」「さよならだ、ミンフィリア……」と、それぞれの大切な人の名前をつぶやくのが切なくてたまりません。

そして、“暁”のリーダーであるミンフィリアも……。“ハイデリン”の声を聞いたミンフィリアは何を思ったのか、光の戦士だけ先に行くよう促します。
「「暁」の明かりは、希望の灯火である、あなたがいる限り、何度でも、何度でも、灯すことができる!」
そう主人公に告げて、ミンフィリアは来た道を戻っていきます。

このシーンで光の戦士が見せた悔しそうな表情が忘れられません。ガレマール帝国や竜族と戦い、数えきれない人々を救ってきた彼/彼女が、大事な“暁”の仲間を誰一人助けられず、ただ逃げるしかない。
私自身もプレイヤーとしてこの状況をどうしようもできない無力感に襲われていて、本当の意味で主人公が“自分の分身”に感じられた瞬間でした。
ゲーム冒頭で出会った“あの人”とも再会。温かい助けを受けて物語は『蒼天のイシュガルド』へ


1人で水路を抜け出した光の戦士はアルフィノと不滅隊のピピンと合流し、さらに意外な人物と再会します。
光の戦士たちをチョコボ・キャリッジに乗せて追手をまいてくれたその人物は、ゲーム冒頭でまだ冒険者であった時の光の戦士と会話した、あの商人です。
つらく悲しい出来事が連続した後に、善意で手を差し伸べてくれる彼の登場にはほっとしました。
ヒカセンになると決めて『FF14』を始めたあの日から、思えば遠くへ来たものです。

その後はシドの助けでクルザス中央高地へ向かい、光の戦士と縁のあるオルシュファンに助力を求めようとするところで“イシュガルド戦勝祝賀会”は幕を閉じます。そして、物語は『蒼天のイシュガルド』へ本格的に動き出すことに。
改めて、あのメッセージを見てみましょう。
「これより物語が大きく進展するため、カットシーンが連続して再生されます」
いくらなんでも大きく進展しすぎだよ!
当時強くそう思いましたし、今振り返ってみても同じ気持ちです。助けた相手に裏切られて全てを失った光の戦士が不憫でなりません。

しかし本音を言えば、本クエストは『蒼天のイシュガルド』への期待感を一気に上げてくれました。
「とことん落とされたこの状況から、どう復活していくのだろう?」そんなワクワクが『蒼天のイシュガルド』への強烈なフックとなって、新たな舞台にのめり込んでいけた気がします。刺激が強すぎましたが、あれも必要な挫折だったのかもしれませんね。
電撃オンラインでは、好きなクエストや名言などにフォーカスした『FF14』に関する企画記事をこれからも不定期で展開していく予定です。次回もお楽しみに!


