【イース35周年・振り返り企画】浪漫と神秘に満ちた地へ。3人1組で戦いが更に面白くなった『SEVEN』編
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日本ファルコムの人気ARPGシリーズ『イース』は今年で35周年! それを記念して、ライター陣が思い出を振り返ります。
本企画では、ライター陣が選んだタイトル順に掲載を行っていきます。今回は『イースSEVEN』をお届けします。
※本記事には『SEVEN』のネタバレが含まれます。
振り返り企画・バックナンバー
アクションもストーリーもインパクト大! PSPで幕を開けた『イース』とのかかわり(アツゴロウ)
日本ファルコムがPSPで発売した初のオリジナルタイトルにして、前作『イースVI』から約6年ぶりの発売となった『イースSEVEN』。『イース』の名前は知っていても、それまで触れる機会に巡り会えなかった自分が初めてプレイした『イース』作品という意味でも、思い出深いものがあります。
従来の『イース』作品と同じく、赤毛の冒険家アドル=クリスティンの冒険譚の1つということで、シリーズの予備知識がなくても物語にすんなり入れましたし、アクションの爽快さは言わずもがな。「なんで自分は『イース』に触れてこなかったのか!」という後悔と、『イース』をプレイする楽しさを同時に味わわせてくれたものです。
パーティプレイにより深みを増したアクション
そんな『イースSEVEN』の魅力を語るうえではずせないのが、やはりパーティプレイですね。『イース』といえばアドルとなって冒険していくものですが、本作からは相棒のドギをはじめとする仲間たちとともに行動でき、戦闘も最大3人のキャラクターを切り替えつつ戦えるように。
キャラクターが使用する武器には斬撃・打撃・射撃という攻撃タイプがあり、敵の弱点に応じてキャラチェンジするのが基本戦法となります。また、キャラクターたちはレベルアップに応じてスキルを習得可能。単純に攻撃力の高いものや、攻撃範囲の広いものなど、さまざまな状況で役立つスキルが用意されています。
さらに、キャラクターごとの必殺技ともいえるEXTRAスキルも本作から登場。スキルを当てたりすることでたまるEXTRAゲージが満タンにならないと使えませんが、威力が高いうえ一定時間無敵になって攻撃できるという、まさに切り札的な存在です。
ここまで多彩なアクションが楽しめるゲームだとは思っていなかったので、初プレイのときは本当に衝撃でした。『イース』作品として見れば、従来からあったフィールドやボスのギミック要素に、攻撃属性やスキルの要素が加わることで、アクションゲームとしての深みが増した感じでしょうか。事実、これらの要素は最新作『イースIX』まで踏襲されていますし、それだけ完成度が高かったということでしょうね。
伝承に違わぬ五大竜の存在感
戦闘では、物語の舞台・アルタゴの地に住まう巨獣と戦っていきますが、そのなかでも伝説級である五大竜の存在感がハンパないですね。その威容と強さに加えて、攻撃手段や行動パターンの豊富さは、当時のアクションゲームのなかでも類を見ないレベルに感じました。
聞くところによると、本作の物語をつづる冒険日誌“アルタゴの五大竜”という名称は、初代『イース』のマニュアルに書かれていたのが初出とのこと。そんな設定だけの存在だった五大竜が、これだけ個性的な強敵として出てきたのですから、古参の『イース』ファンは感涙ものだったのでしょうね。
まったく古参じゃない自分にとっても、五大竜ほど印象深い敵はそうそういません。ちなみに一番苦労させられた五大竜は焔竜アング=バール。巨体を生かした物理攻撃や炎で随分とボコられました……。そのぶん、初めて勝てたときはうれしかったなあ。
アルタゴの“理”、そしてティアの宿命
最後はストーリーについて。やっぱり、未知の世界を踏破していく冒険感がいいんですよね。アドルにとってもあこがれの地である神秘の大地・アルタゴの伝承に触れ、その謎に迫っていくのはまさにロマン! プレイしていて非常に昂ぶるものがありました。
もちろん、楽しいだけの冒険ではなく、王族のいざこざに巻き込まれて投獄されたり、五大竜を含めた試練に挑んだりと、その道のりは一筋縄ではいきません。そして最終的に、アドルと仲間たちはこの地に定められた“理”と対峙していくことになります。
本作のヒロイン・ティアもこの“理”に深くかかわっていきますが、彼女に課せられた宿命の重さはかなりのもの。そのはかなくも美しいドラマは、すさまじく引き込まれるものがありました。『イース』初体験ということもありますが、自分のなかでは『イース』のヒロイン=ティアというイメージが強いです。
とかいろいろ書いていたら、また『イースSEVEN』をやりたくなってきました(笑)。久しぶりにPSPを立ち上げますか!
ちなみに、現状ではPSPかPS Vita(ダウンロード版)でプレイできますが、そろそろ新しめのハードで移植版、もしくはリメイク版が出て、もっと多くの人にこの名作をプレイしてもらいたいところですね。
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※使用している画面写真はPSP版です。
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