『ゼノブレイド3』先行レビュー世界観編。6人の主人公と彼らを取り巻くキャラ、環境に触れる

えまぬえる
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 7月29日に任天堂から発売されるNintendo Switch用ソフト『ゼノブレイド3』のプレイレポートをお届けします。

 本作は広大な世界を冒険する『ゼノブレイド』シリーズのナンバリング3作目。機械技術が発展した“ケヴェス”、魔法のような技術“エーテル”に長けた“アグヌス”という敵対する2つの国を舞台に、未来に向けた命の物語が描かれます。

 今回の先行プレイレビューでは、6人の主人公と物語序盤までに判明する世界観について紹介。また、シリーズプレイヤーが気になりそうな部分については、考察を交えつつ触れていきたいと思います。

 なお、以下では『ゼノブレイド3』については『3』、『ゼノブレイド』については『1』、『ゼノブレイド2』については『2』と記していきます。

敵対する2つの国

 主人公たちの生きる世界“アイオニオン”。そこでは2つの巨大な軍事国家“ケヴェス”と“アグヌス”が果て無き戦いを繰り広げています。この世界の人々が生きるために必要なものは人の命。つまり、生きるために戦い、戦うために生きている。両国の国民は生を受けたその時から戦うことを宿命づけられているのです。

 戦いで命尽きた人は骸となり、戦場に放置されてしまいます。“おくりびと”はそんな彼らのために笛を奏で、骸をの魂を粒子に変えて旅立たせる役割があります。

 戦場を生き抜いたとて彼らの寿命は10年しかありません。両国民には身体の一部に月日がたつことに変化する印が刻まれていて、これによって自分たちの寿命がある程度判別できるのです。戦いで命を落とさず、その寿命を全うすることができれば女王の御前で“成人の儀”を受け、その生涯を終えられます。

 両国民にとっては、この成人の儀を迎えることこそが短い人生における最大の名誉となっているのです。

世界の真相を確かめるべく旅立つ6人の兵士

 ある任務で対峙する2国の兵士たち。そこで起こった事件をきっかけに彼らは本当の敵と世界の真相を確かめるため大剣の突き立つ大地にある“シティー”を目指し、共に旅をすることになります。ここからは6人の主人公と、序盤での彼らの人となりを紹介していきます。

ノア(声優:新井良平) 所属:ケヴェス

 戦場で命を落とした兵士を弔うケヴェスの“おくりびと”。多くの仲間の死に触れてきた経験から、生きるために相手の命を奪うしかないこの世界に疑問を持ちながら戦っています。真っ赤な武器の使い手で、細めの体格ながら身体能力はかなり高いです。

 人間(『1』でいうホムス)なのでしょうか。寿命の刻印は右手の甲にあるようです。寡黙な性格ですが、決断力があり自然と皆から頼られるリーダー的なポジションであると言えます。直感にも優れており、パーティメンバーのなかでは世界の在り方について、いち早く違和感を感じていました。

 クラスはアタッカーのソードファイター。赤い剣を振るう姿は、歴代の主人公をほうふつとさせますね。

ランツ(声優:田邊幸輔) 所属:ケヴェス

 幼いころからノアと共に過ごすケヴェスの兵士。過去の出来事がきっかけで、仲間のことは命に代えても守るという決意をし、自分の命を顧みない無謀な行動が多いです。大柄な体格を活かし、盾にもできる大剣で仲間を守りながら戦います。

 肌は灰色、ラインやチップのようなものが所々に見えることから『1』に登場したマシーナのように見えます。寿命の刻印の位置は顎と、ちょっと変わった箇所にあります。血気盛んでアグヌス所属のタイオンとは意見の食い違いでしばしば激突することも。

 クラスはディフェンダーのヘヴィガード。ガードが高い自分自身にエネミーの注目を一手にあつめ味方を守る戦いを得意としています。

ユーニ(声優:潘めぐみ) 所属:ケヴェス

 口が悪く、ガサツな性格ですが、座学が得意。ノアのことを尊敬していて、ランツとは好き放題モノを言えるいい関係を築いています。仲間への責任感が人一倍強いキャラ。杖の形をした銃、ガンロッドの使い手で、回復を得意とします。

 耳から生える白い翼は『1』のハイエンターと同じものなのでしょうか。右の胸元に寿命の刻印があり、服装によっては隠れてしまうことも。口調や素行こそ粗暴に見えますが、戦闘においては細かい気配りができる繊細さを持ち合わせています。

 クラスはヒーラーのメディックガンナー。主な役割は回復ですが、攻撃力アップのフィールド生成やダウンしたエネミーをスタンするアーツなども持っています。

ミオ(声優:津田美波) 所属:アグヌス

 アグヌスの“おくりびと”。生マジメで優しい性格で、仲間からの信頼も厚いのですが、自分の悩みは抱え込んでしまうタイプ。素早さはトップクラスで、武器のツインリングを自在に操ります。

 白い髪に猫のような耳は、『2』に登場したニアによく似た印象を受けます。寿命の刻印の位置は首筋で、幼い見た目とは裏腹にパーティメンバーの中では最年長者です。同じアグヌス所属のセナとはルームメイトということもあり非常に仲よしで、時に女の子らしいノリになることも。

 クラスはディフェンダーの疾風士。手数の多い攻撃でエネミーの注目を集め、攻撃を素早く回避していく戦闘スタイルになります。

セナ(声優:佐藤みゆ希) 所属:アグヌス

 昔から共に過ごす1歳年上のミオを姉のように慕っています。趣味は筋トレで、力自慢の明るく元気な性格。人見知りで、あまり自分に自信を持っていません。小柄な体格からは想像できないほどの怪力の持ち主で、巨大なハンマーを軽々と振り回します。

 青く燃えるような毛先と胸に光る結晶は『2』に登場したスぺルビア最強のブレイド“カグツチ”に似ています。寿命の刻印があるのは左腕上腕部。明るい性格からか敵であったケヴェスのメンバーと打ち解けるのが早く、ランツとは組手をするほど仲よしに。

 クラスはアタッカーの破砕士。怪力でエネミーをノックバックさせたりできる他、序盤では貴重なライジングの特性を持ったアーツを所持しています。

タイオン(声優:木村良平) 所属:アグヌス

 ミオ、セナと共に行動していて、高い洞察力と戦術の判断で信頼を寄せられています。思慮深い性格の一方、慎重すぎることもあり、焦ったときに不愛想になってしまうことも。“モンド”と名付けた紙のような不思議な武器、カタシロ(形代)を自在に操り、仲間を支援します。

 ミオやセナのような特徴がないことから種族としては人間(ホムス?)なのでしょうか。寿命の刻印は左の掌に存在。冷静な性格で彼の提案が冒険の道を拓くこともしばしば。一方で、元は敵勢力だったランツとユーニには警戒にも似た態度を示すことがあり、その慎重さがうかがえます。

 クラスはヒーラーの戦術士。回復に加えて回避アップ効果のあるアーツもあり、疾風士のサポートに適しています。

その他のキャラクター

リク(声優:千本木彩花) 所属:ケヴェス

 ノアたちに同行するノポン。どのような状況にあっても冷静で表情を崩しません。どこか達観したところがあり、ノアたちへのアドバイスも適格。コロニー9ではアイテムクラフトと鉄巨神のメンテナンスを担当します。

マナナ(声優:洲崎綾) 所属:アグヌス

 ミオたちに同行する大食漢で楽天家のノポン。つねに食べ物のことを考えているのですが、時折確信を突いた物言いをすることも。料理の腕前はかなりのもので、以前いたコロニーでは料理長を務めており、古今東西すべての料理に精通しています。

 シリーズではおなじみのノポン。その例にもれず“~~も!”という語尾が特徴的です。戦闘に直接参加することはありませんが、それぞれの得意分野で冒険をサポートしてくれます。

ゲルニカ・ヴァンダム(声優:玄田哲章) 所属:不明

 ケヴェス、アグヌス両国が破壊を試みたエネルギー物体の持ち主。ノアやミオたち6人の暮らす世界の秘密を知っている様子で、彼らに大剣の突き立つ大地を目指すように促してきます。

 シリーズプレイヤーならすぐにピンときたことでしょう。巨体、白髪でリーゼント、そして顔に刻まれた十字の傷、さらにはキャストまで! 眼帯をしているという違いこそありますが『2』に登場したヴァンダムと特徴が一致しています。

融合された世界の違和を考察

 ケヴェスに構成される人には、『1』に登場したハイエンターやマシーナのような人の姿が見られます。一方、アグヌスには猫によく似た耳を持つ人種と、『2』で登場した“ブレイド”のように青く光る結晶が埋め込まれている人種がいるようです。自分たちの陣営にいない種族を見たセナやランツはお互いの身体的特徴について戸惑っている様子でした。

 ケヴェスの前哨基地で序盤の拠点となる“コロニー9”。『1』の主人公シュルクの出身地と同じ名前ではありますが、平和な集落であったそれとは違う印象を受けます。

 コロニー9にある入浴施設での一幕。男女混合で使用しているようですが、お互い恥ずかしがっている様子はありません。アイオニオンにおける倫理観は少しズレているのが感じられますね。

 鉄巨神をはじめとするケヴェスの兵器群、よく見ると『1』に登場した機神兵、特にそのリーダー格であった“フェイス”のデザインに似ているような……。

 ケヴェスとは真逆で、アグヌスは白色が基調。軍服のデザインは『2』の“コモンブレイド”にどことなく似た雰囲気があります。

 アイオニオンでは、過去作と共通した要素がありつつ微妙なズレが多くみられました。これが意味することは冒険の先で明らかになるのでしょうか……。

 この他に冒険と戦闘を中心にした先行レビュー記事もありますので、気になった方はぜひご覧ください。

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