レビュー:槍が長くて動けない!? 『Cramped Room of Death』は頭も槍もフル回転させて進む斬新なパズルADV【電撃インディー#467】

電撃オンライン
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、7月20日に配信されるNintendo Switch/PC(Steam)用ソフト『Cramped Room of Death』のレビューをお届けします。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

槍を手にダンジョンを攻略! ではなく、狭い部屋から脱出!?

 宴が好きな冒険家・ランスは、宴で飲みすぎたせいで、卑劣な盗賊・ウィザーディアンに大きな“槍”以外を盗まれてしまいます。ランスは奪われた物を取り戻すべく、ウィザーディアンが待ち受ける“死の地下墓地”へと向かうのでした。

 本作は、ダンジョンを攻略するアクションゲーム……と思いきや、槍を駆使してステージをクリアするパズルアドベンチャーゲームとなっています。

 ステージはバリエーションに富んだ“狭い部屋”で構成。なにか行動するたび1ターン経過するターン制となっており、目の前に敵がいる場合は、その方向に進めば倒すことも可能です。

 すべての敵を倒せば扉が開き、次の部屋に進めます。

 本作の面白いところは、なんといってもランスが手にしている槍。槍はランスを中心として正面に+1マス分あり、少し遠めの敵を倒せるという長所があるものの、周囲に空きがない場合はつっかえて方向転換ができなくなるんです。

 壁や障害物に「ガン!」「ゴン!」とつっかえまくる主人公に思わず「あーもう!」とイラっとすることもありますが、それを乗り越えクリアできた時の達成感は本作ならではといえますね。

 部屋の中身は優しいものから難しいものまでさまざま。比較的時間をかけずに進んでいけることが多いのでステージに対するストレスはほとんどなく、気持ちよくプレイできます。イライラするのは、槍の長さだけです。

 広さを確認してきちんと方向転換し、いかに槍を敵の方に向けて進んでいくかがパズルのカギ。猪突猛進! ……ではなく、きちんと頭を使って狭い部屋からの脱出を目指しましょう!

トラップや障害物、盗賊たちが行く手を阻む

 “死の地下墓地”では、攻撃範囲の異なる武器を持つウィザーディアンをはじめ、一度踏んだら崩れてしまう床、特定のターンに飛び出すトゲのトラップなどの障害物などにも注意する必要があります。

 ウィザーディアンにはさまざまな種類があり、ランスと同じ攻撃範囲を持つものに加え、直線状の射程に入って2ターン経つと弓矢で攻撃してくる敵や、鎌を手に自身の周囲1マスを攻撃する敵などもいて、動きや向きを把握しておかないとこちらから仕掛ける前にやられてしまいます。

 厄介は厄介なのですが、結構個性的でかわいいと思ってしまったことも……くやしい。

 トゲのトラップは2ターンごと、3ターンごとと、それそれでトゲが出現するターン数が異なります。移動、攻撃、方向転換のどの行動でも1ターン使うので、向きを変えていたらトゲが出てくる、なんていつものことです。

 ちなみに、ステージ内にある隠しルームにはお宝が隠されていることもあるので、それを見つけていくのも楽しいはず。

 斬新な発想から生まれ、普通のパズルゲームとは一味違う楽しみを味わえる本作。気軽に遊べるのも魅力なので、配信が開始されたら一度触れてみてはいかがでしょうか。


© 2023 Pikii / Hafiz Mohd Rozlan

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