レビュー:『Gift(ギフト)』は死にゲー+考察+エモさが魅力。ノーヒントプレイで30分以上死にまくることに…でも楽しい!【電撃インディー#469】

Ak
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はToydium, Million Edgeより近日配信予定のPC(Steam)用横スクロールアクションアドベンチャーゲーム『Gift(ギフト)』の先行レビューをお届けします。

※今回のレビューでは、7月14日~16日(14日はビジネスデー)に開催されるBitSummit 2023で出展されている試遊版と同じ内容のものをプレイしているため、実際のゲームとは異なる場合があります。

 電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

『Gift』について(Steamストアページより引用)

 目を覚ますとそこは豪華客船。老人はなぜかどこか懐かしい乗客たちと出会い、沈みゆく船からの脱出を図ります。

 このゲームは沈みゆく船という危機的状況の中、脱出を目指す巨大船脱出アクションゲームです。船の傾きや水位が常に変化しているため、同じ場所でもタイミングによって状況が大きく変化します。

 ちりばめられているギミック類も傾きや水位によって大きく動きが変わります。プレイヤーはそれらの変化を戦略的に利用し、脱出ルートを構築する必要があるので時には謎解きを行い、時にはアクションを駆使する必要があります。

 そして最後に…とても大切な出会いが待っています。

モニター顔の男に豚男……独特のビジュアルで描かれるキャラクターや謎めいたストーリーが気になる!

 今回のレビューでは、試遊版ということで本作の一部のステージを遊ぶことができました。

 “はじめから”を選ぶとゲームの冒頭から、“ハードモード”を選ぶとゲームの途中の一部を抜き出した部分を遊ぶことができます。

 自分はまず“はじめから”を選んでゲームの冒頭からプレイ! “はじめから”では、主人公である老人が豪華客船の中で目を覚ますシーンからゲームが開始。

 台詞はすべて日本語でも英語でもなく、オリジナルの言語となっており、キャラクターの動きや状況で何が起こっているのかを想像することになります。

 潜水服のようなものを着た主人公をはじめ、株価チャートの擬人化のようなモニター顔のスーツ男や、豚のような巨漢、結婚指輪のようなキャラなど、独特のビジュアルで描かれるキャラクターや謎めいたストーリーに、想像力がくすぐられますね。

 セリフはありませんが寓話的なキャラが多く、なぜ主人公が老人であるかなど、数多くの考察要素があるのにも引き込まれる作品です。

 ゲームシステムはオーソドックスな横スクロールアクションゲーム。ジャンプしたり、ものをつかんだり、縁につかまってよじ登ったりといったアクションはありますが、基本的な操作性はシンプルでアクションゲーム初心者でも感覚的にプレイできます。

 同ジャンルのゲームにはホラー要素のあるものが多い印象ですが、本作にはホラー要素はありません。薄暗い場所を進んでいくのが少し怖い…くらいはあるかもしれませんが(笑)。基本的にはホッコリしたストーリーが展開していくようです。

 試遊版の“はじめから”では複雑な操作は必要なく、基本的には道なりに進んでいくだけでストーリーが進行していきます。

 豪華客船が事故で水没しかけるなか、ある目的を達成すれば一区切りに。プレイ時間はおよそ10~15分ていどです。

死にゲー的な楽しさが味わえる“ハードモード”!

 “はじめから”だけのプレイだと、本作は正直「雰囲気ゲーで、世界観を楽しむものかな?」という印象の難易度でしたが、その印象は“ハードモード”で一気に覆されることに!

 “ハードモード”といっても特別に難易度を上げたものではなく、冒頭より少し進行したゲーム本編を遊ぶことができる仕様になっています。

 ただし難易度が高いので、まずは“はじめから”を遊んで操作を知ってから挑むのをおすすめします。

 こちらでも、まず主人公の老人が目を覚ますところからスタート。基本的な操作性は変わりませんが、箱をつかんだり、ダッシュしたり、ジャンプしたりといったアクションがより重要になっており、それらのアクションを駆使することで先に進むことができます。

 ときには鎖につかまったり、ハンマーで箱を壊したりといったアクションも。できることが増えても直感的に操作可能で、同ジャンルのゲームに触れたことがあるならすぐに馴染めるかと思います。

 “ハードモード”でも船は水没中で、迫る水から逃げながら先に進むことに! 水に飲まれるとゲームオーバーになるので、急いで先に進む必要があります。事実上の制限時間ですね。道中には落下ポイントも多いため、冷静に急ぐことが大事!

 詳細はネタバレになるので避けますが、初見殺し的なギミックもあるので一度もゲームオーバーにならずにクリアするのは難しいですね。筆者もガンガンゲームオーバーになりました!

 残機などはなく少し前からリトライできるので、何度もミスしながらギミックを覚えて先に進んでいくことになります。一度仕組みを覚えればすんなり解けるギミックが多いので、死に覚えゲーのように自分が成長していく実感が味わえるのが楽しい!

 なお、製品版では同じステージであっても水没の具合によって行ける場所が変わったりするようで、探索要素も味わえるとのことです。

BitSummit 2023で本作を遊べる!

 今回遊べた試遊版は、7月14日~16日(14日はビジネスデー)に開催されるBitSummit 2023で遊べるものと同一のもの。試遊では、“はじめから”か“ハードモード”のどちらかを選んでプレイすることができ、並びなおせば両方を遊べます。

 “はじめから”は一定のストーリー進行まで、“ハードモード”はリトライの制限はないですが、一度の試遊は15分以内になっています。

 筆者が試遊版で“ハードモード”で遊んだところ、クリアには30分以上かかるという結果に……。実際の試遊の場合はとっくに時間切れですね。まあこれはあくまでノーヒント(といってもひとつはヒントをもらいましたが…)で遊んだものということでご容赦を(笑)。

 実際の試遊ではヒントももらえるようなので、会場に行かれる方はぜひそちらも参考に“ハードモード”クリアに挑んでみてください!


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