レビュー:『Ember Knights』は操作感が最高なローグライク! スキルとレリックのシナジーを考えるのが楽しすぎ!【電撃インディー#474】

柏又
公開日時

 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Doom Turtle開発、Twin Sails Interactive販売のローグライクアクション『Ember Knights』のレビューをお届けします。なお、本文中の説明はXboxコントローラーのボタン配置に準拠します。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

システムはシンプルだが操作が軽快でスピーディなバトルが魅力!

 本作は宇宙最後の希望である戦士Ember Knightsを操作して魔術師プラクシスを討伐する見下ろし視点の2Dアクションです。操作はXボタンが攻撃でAボタンは回避、YとBボタンはスキルの発動とオーソドックスな仕上がり。特徴としてはスキル発動時にボタン長押しでタイミングバーが表示され、パーフェクトのタイミングで発動すると追加効果やダメージが発生するところでしょうか。

 アクションとしてはわりとテンポの速いゲームなのですが、本作は操作のレスポンスが非常に良好で、大量かつ激しい敵の攻撃に対してもしっかり対応可能。エリア内を縦横無尽に動き回ってスキルとメインウェポンの組み合わせでサクサク片付けて行けるのは気持ちがいいですね。

 また、回避アクションのローリングは無敵時間があって、敵弾などをすり抜けて移動可能。さらに狭い谷間を渡るときにも使えます。ただし連続で繰り出すことはできないため、タイミングを合わせての回避を求められるところも絶妙だったりします。

 ゲームではメインウェポンのコンボ3回で特別な効果を得られることが多いのですが、こちらが攻撃を3回打ち込めるかどうか、というタイミングで敵の攻撃が来そうなことが割とあります。コンボを押し通すか、それとも攻撃を2回でやめて回避するか、ギリギリの判断になるところが個人的に悩ましくて楽しいところですね。

6種類のメインウェポンは性能意外に使い方も個性的!

 主人公の攻撃手段のうち、メインウェポンは挑戦する前に選んだものを最後まで使います。最初はエンバーブレードという名の片手剣のみですが、ゲーム内通貨のひとつであるエンバーの累計獲得数に応じて1つずつアンロックされていき、割と早い段階で6種類から選択できるようになります。

 これらの武器は威力や射程、攻撃範囲といった基本性能以外にも特徴があります。たとえば、先ほど挙げたエンバーブレードはコンボの3回目が25%の確率でクリティカルになるほか、回避アクション中に攻撃ボタンでダッシュアタックが発動します。

 このほかにもコンボ3回目を当てたときの効果で敵にデバフをかけたり、コンボ攻撃のどのタイミングでも溜め攻撃を出せたりするなど、使いこなせればほかの装備やアイテムなどのシナジー効果が期待できるものばかり。

 本作は最大4人で協力プレイが可能なため、ソロで使いこなすのはちょっと難しい武器もあったりするのですが、それを脇においても武器を使いこなすためにプレイヤーの腕前が求められる本作の武器システムはうれしいところです。

 ソロでプレイするなら、初期武器であるエンバーブレードのほか、その次にアンロックされる飛び道具のガーディアンボウが使いやすいと思います。

 さらに、ある程度まで進めると、武器の改造が可能に。これは先にあげた武器の特徴を追加&変更できる要素で、武器の使いこなしが求められる、本作独特のゲームプレイがさらに楽しくなります。

昨今のローグライクに欠かせない装備のシナジー効果も見逃せない!

 主人公が挑むフィールドでは、YとBボタンに割り当てて使うスキルと、特殊な効果をもたらす装備品のレリックがランダムで出現。これらを駆使して、その挑戦でのアクションをアドリブ的に繰り出していくのがローグライトアクションとしての本作の流れです。

 スキルは敵を攻撃するだけではなく、凍結や火傷などの状態異常を与えるものも。これにメインウェポンの効果やレリックの効果を組み合わせ、単体で使う以上のパワーを生み出すシナジー効果を見つけ出せるのも本作の魅力です。個人的な感想ですが、本作はシナジー効果のある組み合わせを比較的見つけやすいゲームだと思いました。

 筆者は本作をソロで遊んでいるので、敵の動きを止めて一方的に攻撃できるスタンや凍結効果を得やすいスキルやレリックの組み合わせを積極的に探すようにしています。これにクリティカル率などを積んでダメージを上げていけるようになると、かなり強くなる感じです。

プレイヤーに選択の余地がある強化要素も好印象

 倒されるなどしてゲームが終了すると、主人公はエンバーとレリックオーブ、スキルタブレットを拠点に持ち帰れます。

 拠点で鑑定することで、レリックオーブは新レリック、スキルタブレットは新スキルに変化。次回以降の道中で出現する可能性があります。エンバーはエンバーツリーという樹で消費し、主人公をアップグレードできます。

 エンバーツリーでのアップグレードは8項目ありますが、ほとんどの項目で適用される効果を複数の候補から選択可能。たとえば体力の項目であれば、純粋に最大体力を増やすか、敵を全滅させるごとに少量の体力を回復するか、それともボスを倒した際に最大体力を増やすかの3つの効果から選べます。

 腕前に自信があれば後半に備えてボスを倒すごとに最大体力が増えたほうがいいでしょうし、アクションが苦手なら道中に少しずつ回復していったほうが有利になるでしょう。プレイヤーの腕前や好みによってアップグレードの方向性を変えられるのはおもしろい要素ですね。

ローグライク好きや辛口アクションを求めている人にオススメ!

 ここまで紹介してきた『Ember Knights』。システムだけをみればオーソドックスな内容かもしれませんが、実際にプレイしてみるとテンポの速いアクションがかなり爽快で、スキルを駆使して大量の敵を倒していくのが気持ちいい良質のアクションゲームだと筆者は感じました。ちょい辛口のアクションゲームを求めている人にオススメですね。

 ローグライク要素もランダムで入手できるスキルとレリックの組み合わせを考えていくのが楽しく、プレイのたびに使うメインウェポンを変更すれば、前回とはかなり異なるプレイ感覚を味わうことができると思います。

 最大4人までのマルチプレイヤー機能こそありますが、いわゆる野良でマッチングするのは難しいので、いっしょに遊んでくれるフレンドがいる人向けの機能だと考えたほうがいいでしょう。

 日本語に対応しているのはSteam版のみですが、アクションはかなり楽しいのでぜひプレイしてみてください!


©2022 Twin Sails Interactive - All Rights Reserved - © 2022 Doom Turtle

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら