【オクトラ大陸の覇者3周年記念インタビュー】ストーリーの更新頻度やボリュームはどうなる? 新たなお楽しみコンテンツの実装も【連載第4回】
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- タダツグ
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スクウェア・エニックスのiOS/Android用RPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー) 大陸の覇者』が、10月28日に3周年を迎えました。
※本記事はスクウェア・エニックスの提供でお送りします。
このタイミングで“オーバークラスアップ”や“星の香炉”といったさまざまな新要素も実装され、奥深さが増した本作。その魅力の根源をお聞きするべく、プロデューサーの鈴木裕人氏、ディレクターの細川 晋太郎氏、プランナーの伊藤幸祐氏にお集まりいただいてのインタビューを実施してきました。
連載最終回となる今回は、“サイドソリスティア”や“シードストーリー”といった物語部分にスポットを当ててお話をお聞きしていきます。なお、一部メインストーリーや登場人物について詳細に触れている部分がありますので、ネタバレが気になる方はご注意ください。
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『オクトパストラベラー 大陸の覇者』の物語はここからが盛り上がりどころ! 気になるボリューム感は……
──ここからはストーリーに関しておうかがいしていきたいと思います。ズバリ聞いてしまいますが、“サイドソリスティア”の物語ってボリューム的にはどれくらいのものになるのでしょう? 現在は3章の“黒の栞”まで進んできておりますが……。
伊藤:「全体の何パーセントまで進んでいます」みたいな明確な示し方はできませんが、『大陸の覇者』も含めて『オクトパストラベラー』シリーズは“8”に縁の深い作品なので、なんとなくお察しいただけるところはあるのではないかと……。少なくとも、あと数回でまとまるといった短いボリュームではありません。
──となると、気になるのは更新スケジュールですね。
伊藤:ロードマップにも掲載していますが、次の第4章は2024年の1月に更新予定で、現在も調整を続けているところです。目標としては、3カ月に1回ぐらいのペースで更新していければいいなと思ってはいます。ただ……。
──ちょっと歯切れが悪い感じですか?(苦笑)
伊藤:まさに4章くらいから物語が濃密さを増していくというか、主人公であるセイルの運命が大きく流転していくことになるもので。演出やバトルバランスなども含めて考えると、今後は少しお待たせしてしまうタイミングも出てくる可能性はあります。3カ月に1回を目標に頑張りますが、お約束できるものではない点はご容赦いただきたいところです。
──クオリティを担保するために時間が必要ということであれば、いちファンとしてはじっくり待つのも苦じゃないです。さすがに半年とか1年更新がないとかだとアレですが……。
伊藤:さすがにそこまでお待たせするつもりはありませんけど(苦笑)。それに、ずっとストーリー更新がなくお待たせするのはプレイヤーの皆さんに対して申し訳ないので、メインストーリー以外に楽しんで頂けるコンテンツなんかも準備したいと考えています。
──それを聞いて安心しました。むしろ「もう終わりが見えてきています」みたいなことを言われてしまったら、一気に寂しくなっちゃいますからね。
伊藤:鈴木や細川もお伝えしているとおり、プレイヤーさんに長く遊んでいただきたいタイトルですから。物語もしっかり作り込んでいきたいと思っています。
──ストーリーでセイルの前に立ちはだかるであろうボス敵の強さや、逢魔エリアの難易度についてはいかがでしょう?
伊藤:オルステラでの戦いを経て“サイドソリスティア”を遊ばれているプレイヤーさんにとってはさほど気にならないかもしれませんが、じつは2章、3章ともに難易度の上昇幅は大きめでした。ただここからしばらくは、難易度の上昇は若干緩やかになると思います。
──手ごたえのあるバトルをしたいという欲求は、宿敵の写記の更新や試煉の塔のEXフロア2の実装で十分満たされそうな気もしています。
伊藤:そうですね。とはいえ、物語の要所で戦う敵にもちゃんと強くあってほしいというプレイヤーさんもいると思いますので。徐々にではありますが“オーバークラスアップ”を踏まえた内容にしていく予定です。
──強いボスとのバトルはアツくて好きですよ。「物語の先が気になるのにボスが強くて先に進めない」といったRPGとしての骨太さは、この『大陸の覇者』の醍醐味でもあるとは思うので、絶妙なバランス調整に期待しています。
伊藤:はい。我々もそういう認識なので、物語が進むにつれて辛めなバランスにはなっていくと思います。
──セイルの成長にも期待ですね。そういえば、彼はちゃんと星6まで“オーバークラスアップ”できるようになるのでしょうか?
伊藤:もちろんです。時期までは公表しませんが、物語を進めて行けばしっかりそのタイミングは用意しています。
──アクセサリーで攻撃属性を変化させられるセイルにとって、星6でアクセサリーの装備スロットが増える恩恵は破格かもしれませんね。実際、セイルのバトルにおける強さって、最終的にどれくらいを想定しているのでしょう? ダメージソースというよりはバランスキャラになりそうな予感がしていますが。
細川:そうですね。目指すところとしては使っていて面白いキャラ、そしてどんな場所にも連れていきやすいバランスというところは、意識してデザインしているつもりです。
伊藤:彼は“サイドソリスティア”の主人公ですし、物語を進めるときは常にパーティに入れていくという方もおられるでしょうから。パーティにいればしっかり役立てるポジションにしていきたいんですよね。
細川:今後もアクセサリーを入手することで弱点をつける属性は増えていきますのでぜひお楽しみに。
──続いて“シードストーリー”についてお聞きしたいのですが。こちらは物語的に、だいぶクライマックスが近づいてきている気がしています。
伊藤:おっしゃるとおり、だいぶ進んできているのは間違いないのですが……。次の更新はしばらくお待たせすることになってしまいそうです。
──たしかに、ロードマップに次の更新予定が記載されていませんね(苦笑)。
伊藤:こちらもメインストーリーに負けないくらい力を込めており、神獣にしても凝った作り方やユニークな能力を持たせるために思考錯誤しているところです。楽しみにしてくれている方には申し訳ありませんが、更新までもう少々お時間をいただければと。
他タイトルとのコラボやゲーム外での施策はどうなる?
──ここからは今後の施策についてもお聞きしていきます。最近で言えば『LIVE A LIVE(ライブアライブ) 』とのコラボで話題を呼びましたが、今後もなんらかのコラボ企画は実施していくのでしょうか。
鈴木:そうですね。構想自体はもちろんありますよ。直近で言うと……たとえばロードマップの「スペシャルストーリー」の時期に関しては、なんらかの動きがあったりするかもしれませんね。
──おっと! これは続報を期待してしまいますね。
鈴木:とはいえ正直なところ、他のタイトルとガンガンコラボしていくことを望まれているタイトルだとはあまり思っていなくて。今後も『大陸の覇者』のプレイヤーの皆さんがしっかり喜んでいただけるタイトルとコラボができるように取り組んで行きたいと考えています。
──世界観が広がるという意味で、コラボ自体は楽しみですけどね。あとはスクウェア・エニックスカフェでのコラボカフェイベントとか、ゲーム外の施策にも期待してしまいます。
鈴木:コラボカフェは前回も好評をいただいたので、これからも実施していきたいと考えています。そのほかのゲーム外施策でいえば、来年実施するオーケストラコンサートでは『大陸の覇者』の楽曲も演奏されますのでこちらもお楽しみに。あと、生放送でもお伝えしたとおり、今後は韓国や東南アジアでも『大陸の覇者』のサービスが開始されます。海外も含めて盛り上がってくれれば、我々もできることが増えたりして面白そうだなと期待しているところです。
──ますます広がっていきますね。『大陸の覇者』の輪が。
鈴木:これは色々なところで口にしてきたことなんですけど、そもそもこの『大陸の覇者』というコンテンツは『オクトパストラベラー』の世界をさらに広げるというのが第1目標だったので。欧米版に続いて韓国版や東南アジア版がリリースされることには感慨深いものがあります。
──日本という島国で生まれたこのコンテンツが、いよいよ“ユーラシア大陸の覇者”になれるかと思えば、たしかに感慨深いかもしれませんね。
鈴木:急に大喜利みたいになってきましたね(笑)。まぁ、まだ中国本土版などは出ていませんし、“ユーラシア大陸の覇者”は名乗れませんが。本作をもっとたくさんの人々に知ってもらいたいという気持ちは強くありますし、ゲームの世界観そのものも広げていきたいと考えています。そのために我々に何ができるのか……最近はそのことをより深く考えていたりしますね。
──それはとても素敵な考えだと思います。
次なるフェーズへ向けて開発チームも変革の真っ最中! 今後の『オクトラ 大陸の覇者』の展望
──ちょっと目先を変えて、ここからはお3方のお気に入りキャラクターを教えてもらってもいいですか? まずは鈴Pから……って、アイラ推しなのはもちろん知っています。
鈴木:バレてましたか(笑)。
──バレてましたね(笑)。せっかくなので、アイラ以外で推しキャラを教えてもらっていいですか?
鈴木:アイラ以外にもお気に入りはたくさんいますけどね。あえて名前をあげるなら、最近実装されたパルテティオなんかは人間的にも大好きです。あのテーマ曲も相まって、『オクトラ2』でもお気に入りの主人公の1人でした。
──パルテティオ! 僕も大好きな主人公の1人です。
鈴木:『オクトラ2』は本当に面白いゲームでしたし、登場人物たちもみんな個性的だったので、彼らを『大陸の覇者』に登場させて新しい物語を見せていくことには、今なお大きなプレッシャーを感じています。自分自身が大好きな作品だけに、ファンの皆さんを失望させたくないって気持ちが強いですね。
──なるほど。“サイドソリスティア”の実装は、『大陸の覇者』にとってひとつの大きな転機になるタイミングだったかもしれませんね。
鈴木:実際のところそのとおりです。タイトルにとってもそうですし、じつはチームの制作状況としても大きな変革期になりました。
──チームの制作状況。具体的にはどういうことですか?
鈴木:今回のインタビューで何度かお伝えさせていただきましたが、この『大陸の覇者』を息の長いコンテンツとして成長させていくためには、チームそのものをより強くする必要がありました。“サイドソリスティア”実装の前後から細川や伊藤をはじめとするメンバーにどんどんフロントに出てもらう形をとっているのも、その計画の一環です。
──鈴Pが『オクトラジオ』に出演しないタイミングも増えてきていて、ちょっと不思議に思っていたんですけど。そういう意図があったわけですか。
鈴木:はい。チームとしてより大きく成長するための方針転換、そして役割分担ですね。近い将来、細川にも共同プロデューサーなどの役割を担ってもらい、伊藤たちにもサポートしてもらいながら、より全体的な視点で采配を振るってもらうことを検討しています。
──チームにとってはポジティブなお話でしょうし、ファンにとっては歓迎すべきことですよね。一方で、じゃあ鈴Pはもう前に出てこなくなるの? という寂しさがあるのは僕だけではないと思うのですが……。
鈴木:そのお気持ちは素直にうれしいです。ただ、僕は海外でのリリースも増えて裏方的な監修作業が加速度的に増え続けている状況でして。これまでのような動きが難しくなってきているというのが現状です。最近の『オクトラジオ』や今回のインタビューで細川や伊藤にフロントを任せられることもわかりましたので、これまでよりは前に出る機会が減ると思います。
──次なるフェーズに進むための役割分担が変わる感じですか。海外にもどんどん進出し、プロデューサー業務も際限なく忙しさを増しているでしょうからね。より俯瞰視するためにも、前に出るお仕事を細川さんたちにお任せするって考え方はわかる気がします。
鈴木:チーム一同、ファンの皆さんに喜んでもらうため尽力していくことは変わりませんので、そこはご安心ください。そしてお話が脱線しちゃってすみません(苦笑)。
──いえいえ! むしろ今後の『大陸の覇者』の展開がますます楽しみになってきましたよ。では、続いて細川さんと伊藤さんにもお気に入りキャラをお答えいただきましょう。
細川:僕はちょっと前までは、イデアの覚醒アクセサリーを装備させたリアナがお気に入りでしたね。
──それはまたマニアックというか……。鈴Pとは違った方向で、予想外の答えが飛んで来ましたね(笑)。具体的にはどんな運用になるのかちょっとすぐには思い浮かばないので、教えていただいてもいいですか?
細川:イデアはご存知のとおり『ブレイブリー』コラボで実装されたキャラクターですが、彼女の天賦覚醒アクセサリーは、装備者のHPを1000も盛ったうえでHP満タン時に敵全体に自身への挑発効果を付与するというものなんですよ。
──リアナが挑発で攻撃を引き付ける……なるほど、それによってSPを回復できるわけですか。
細川:はい。リアナは“魔力還元II(※受けたダメージの4%ぶんSP回復)”のサポアビを所持していますので、ダメージを受けたぶんだけSPを回復できます。彼女のバトルアビリティはいずれも高性能なぶん、いかんせんSP消費が大きいのがネックなわけですが、これならSPを気にせずアビリティをガンガン使っていけて面白いんですよね。
──さすがは細川さん。面白いキャラクター運用をされますね。ちなみに「ちょっと前までは」とおっしゃっていましたけど、もしかして今のトレンドは違ったりします?
細川:じつは、最近のお気に入りはニヴェルです。彼が使う“感電(※雷属性攻撃を受けるたびにシールド-1(0にはならない)の効果)”を使いこなすことで、雷属性パが面白くなったんですよ。テレーズなど、最近はあまり使っていなかったキャラが前線で戦えるようになったどころか最適解にすらなっていたりして、これまた使っていて楽しいんです。
──細川さんはだいぶバトル性能重視で推してきますね。面白いです。僕はニヴェルはあまり使いこなせていなかったので、ちょっとパーティに入れてみようかなって思えました。
細川:オススメです。
──細川さんはバトル関連をずっと見てこられていたこともあり、かなり本作を遊び込まれているんだなってうれしくなっちゃいました。
細川:そうですね。ただ、正直最近は以前ほどプレイする時間が取れなくなっても来ていますが……。
──先ほどのお話にもあった体制変更で、より責任が重くなってきたからですか。
細川:はい。昔は会議中とか、自分のセクションではないときにずっとゲームを遊んでいたりできたのですが。
鈴木:こらこらこら……って、それもある意味お仕事ではあるのか(笑)。
細川:最近はおかげさまで自分が見なければならないセクションも増え、さすがに会議中にゲームを遊ぶ余裕はなくなっちゃいました。
──お話を聞くだに最近の細川さん、明らかに忙しそうですもんね。たまにはちゃんとゆっくり静養なさってください。
細川:お気遣いありがとうございます。無理しすぎないようにしつつ頑張ります。
鈴木:細川さんの慰労がてら、次の取材は温泉地とかでやりますか。
──いいですね。“オクトラ温泉の覇者”みたいな名目で、キャラバン企画をやるとか。全国の温泉名所を訪れてご当地のファンの皆さんと交流しつつ……とか、ちょっとよくわかんないですけど。そこは先日の猫島を企画したと言われるプランナー伊藤さんにうまいこと考えていただくということで。
伊藤:さすがに無茶ぶりが過ぎるけど、面白そうですね。ちょっと温泉を“8”にかこつけることができないかリサーチしてみますか。“九州の8秘湯”みたいなものがあればコラボ企画を打診してみたり……。
──意外とノリノリだ(笑)。『大陸の覇者』が8周年とかまで続いたら、お祭り企画として検討していただくのはアリかもしれませんね。では、そんな伊藤さんにもお気に入りキャラをお聞きしたいです。
伊藤:細川さんがバトル推しだったのでこちらはストーリー推しでお答えしますと、僕はソローネとルメールが好きです。
──ちょっと意外な組み合わせですね。
伊藤:陰陽がクッキリ分かれているというか、本当に対照的な2人なのですが。どちらもさまざまな人たちと接していくなかで、自分自身を見つけていくって側面を持ち合わせていて。そういったキャラクター性に惹かれて好きになりました。
──伊藤さんはストーリー背景とか、人物像ありきで思い入れが生まれるタイプとお見受けしました。
伊藤:はい。僕はわりとそっちに目が行きがちで、ストーリーから愛着が生まれるタイプです。
──教えていただきありがとうございました。それでは、長時間におよぶインタビューもそろそろシメということで。それぞれからひと言ずつ、ファンに向けてのメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。
伊藤:では僕から。まずはファンの皆さんに熱量高く遊んでいただき、本当に感謝しかありません。先ほども申し上げましたが“サイドソリスティア”の物語も“シードストーリー”もまだまだ続いていきます。ストーリーのみならずバトルコンテンツに関しても、プレイヤーさんたちに喜んでいただけるものに仕上げられるよう、開発チーム一丸となって頑張っているところです。今後とも皆さんと一緒に『大陸の覇者』を盛り上げていければと思いますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。
細川:いいこと言うなあ。
鈴木:もう、伊藤が今言ったことがすべてですね。
伊藤:えぇっ!?
細川:全部言われてしまった気もしますが(笑)。今後も新しい闘技大会や試煉の塔のEXフロア2など、これまでとは違った体験をできるバトルコンテンツを皆さんにお届けしていきたいと思っています。これからも『大陸の覇者』をぜひ楽しんでくだされば最高です。よろしくお願いいたします。
──お2人ともありがとうございます。それでは、最後は鈴Pから。
鈴木:はい。インタビュー中のお話にもありましたが、『大陸の覇者』を遊んでくれて、応援してくれているプレイヤーの皆さんは本当に温かい方が多くて。いつも支えていただいており、本当にありがたいです。3周年を迎えてもこれに慢心せず、これからも誠実に運営を続けていかなければとあらためて身を引き締めております。今後もプレイヤーの皆さんと長くお付き合いしていけるように全力で環境を整えてまいります。引き続き応援・叱咤激励のほど、どうぞよろしくお願いいたします!
──本日はお忙しいなかありがとうございました!
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OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者
- メーカー: スクウェア・エニックス
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- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年10月28日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
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