『ぎゃる☆がん』下着デザイン募集を開発者が振り返る。『だぶるぴーす』は8月で5周年
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- kbj
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合同企画“ゲームにまつわるちょっと元気が出たエピソード大募集”で、『ぎゃる☆がん』の投稿が電撃オンライン優秀賞を受賞しました。
“ゲームにまつわるちょっと元気が出たエピソード大募集”は、ゲームの電撃とファミ通と4Gamerが、ゲームメディアの垣根を越えて行った企画。共有したい、ちょっと元気になれるようなエピソードを募集したところ、多くの方から多数の投稿をいただきました。
それを記念して、『ぎゃる☆がん』シリーズを手掛けるディレクター/デザイナーの伊東大典さんと、広報担当でシリーズのプロデューサーの中川滋さんへのインタビューを実施。受賞についてや企画について、シリーズの思い出などをお聞きしました。
――『ぎゃる☆がん』が合同企画“ゲームにまつわるちょっと元気が出たエピソード大募集”で受賞したのですが、そもそもこちらの特別企画“下着デザイン大募集”について何か思い出はありますか?
伊東:なつかしいことだったので、「そんなことをやったなあ……」くらいの気持ちです。こういう形で話題になるのはいいことではあるのですが、誰が選んだのか、覚えていないんですよね(苦笑)。
中川:忘れているんですか! 当時のプロデューサーと伊東さん、声優の上間江望さんで選定しました。
個人的には投稿された方が覚えてくださって、このようにつぶやいてくれたことがうれしいですね。
伊東:記事を見て、ちょっと思い出してきました。社内の誰もが下着をデザインできるフォーマットがあったんです。それを使って一般公募を行いました。当日ですが、何があるとも言われず、「いいからついてきて」と向かった先が選考会場で、さらにメディアの人も来て、驚きました。
(一同笑)
――改めて、受賞作を見ていかがですか?
伊東:天使の羽をモチーフにしているデザインが、すごくいい。上下もうまくあわせてもらっていて、今見てもしっかりしていますね!
これ以外にも、クオリティの高いデザインが多くてユーザーのすごさに驚きました。
――ちょっと気になったのですが、女子高生はこのような下着をつけているのですかね?
伊東:……どうなんでしょうね(笑)。
中川:まあファンタジーですから!
――ちなみに、もし応募が来なかったらどうする予定だったのですか?
伊東:公募デザインがなかったら、社内で用意したものをそのままゲームに入れていたと思います。そういえば上間さんがデザインした下着は、スタッフがアレンジしてゲーム中に起用したんですよね。懐かしいなあ。
中川:この企画は4月1日~7日に行われました。そもそもエイプリルフールネタに思われそうですし、さらに募集期間が短いため、そこまで応募はないだろうと思っていたところ、多くの人に協力いただきました。ありがたかったですし、なにより本当にうれしかったです。
――実は筆者もデザインを送ったのですが、はねられました。苺と桃のワンポイントがカワイくないですか!?
中川:……ちょっと何を言っているか、わからないです。
伊東:アハハハハハ。
――シリーズを通して、印象的だったことはなんですか?
伊東:ゲームというより、イベントのことしか浮かばないです! やはり東京ゲームショウですね。特に最初の水鉄砲はとにかく怒られたようですから。
中川:……どちらも怒られているのですが、怒られ具合で言えば、風を起こす時のほうがすごかったですね。あちらはkbjさんにもご協力いただきました。
――あれは本当にひどかった!(笑) 司会のお姉さんが「誰かやりませんか?」と言ったら、周りのメディアはみんな目を伏せて、目があった自分がステージに連れていかれる。そして、自分が体験している動画が拡散されているのに、自分はステージ上だから写真を撮れない!
中川:他のメディアさんから、kbjさんがものすごい笑顔で体験している動画を見せてもらい、申し訳ないのですが爆笑しました!
――訴えてやる! では、開発時の出来事としては覚えているのは?
伊東:以前のインタビューでも言っているのですが、開発が終わると作業中の大変だったことを忘れちゃうんですよね。……うーん。初代『ぎゃる☆がん』を作るのがとにかく大変だったことしか覚えていないですね。
中川:初代は、社内コンペから始まったわけですよね。当時はこんなに続くとは思っていなかったのでは?
伊東:そもそも一発ネタのつもりでしたからね(笑)。むしろ、なぜここまで続いているのかと! あと、作品としてはここまで毎回変わるのは、なかなかないですよね。『2』ではゲーム性が別のものになっていますし。
中川:個人的には『VR』については、遊ぶ側としても売る側としても驚きました。「ついにここまで来たか!」と。
伊東:そういう意味では、『VR』の思い出はメチャクチャあります。そもそもVRでプレイした時に僕がすごく酔いました(苦笑)。
あとは、ゲーム内容ですね。発売が危ぶまれて、仕様を変えた部分もあります。最終的にはきちんとしたVR専用ゲームとして出せたのですが、そこに至るまでいろいろありました。
……本当に頑張って作ったんですが、VRをプレイすること自体、どうしても敷居があるんですよね。あと、『VR』がなければ『2』は出ていなかったという意味でも印象的ですね。
中川:実は、Steam内でカテゴリを“VR”だけにすると、ランキング上位にいます。そもそもタイトルが少ないということもあるのですが、出来のよさや内容については認めていただいているのかなと感じています。
――『2』の発売から2年が経過していますが、アイデアは浮かんでいますか?
伊東:ないですね……VRのアイデアはたくさんあるんで、『VR2』ならば全然いけるんですが(笑)。
――ということは新作が世に出るのはもう少し先になりそうですかね。
伊東:真剣に考えればアイデアは出ると思うのですが、まだ考えられていません。
中川:伊東さんだけでなく、チームを立ち上げて多くの人でアイデアを出すようにしたらどうですか?
伊東:このシリーズは、シナリオを変えて続編を出すのではなく、新たなシステムを用意して、そこに合うキャラやシナリオを載せるべきだと考えています。だから難しいんです。
あとは、昨今こういうタイトルを出しにくくなっているので、そこについても考える必要があると感じています。
中川:確かにそうですね。何をするのかもそうですし、世界の状況を見つつ、どうしていくのか考えないとダメですね。
伊東:あれ、やりますか? 主人公が女の子で、次々に告白してくるイケメンをローブローで撃退していくやつ。
――おっ! 『まん★がん(仮)』ですか?
伊東:以前、社内スタッフの飲み会で地味に盛り上がったんですよ。ただ、女子の気持ちはわからないので、僕はやらないです。女性スタッフがやるのでないでしょうか……。作るならカワイらしい女の子がいいです!
――では、記事をご覧の方に、締めのメッセージをお願いします。
伊東:こういう時勢だからこそ、皆さんに希望を与えられるのは“おバカなゲーム”だと思います。ぜひ頭を空っぽにして、『ぎゃる☆がん』を楽しんでください。
あと、適度に運動をしたほうがいいと思うので、VRの『ぎゃる☆がんVR』もあわせてぜひ!
中川:今回の“下着デザイン大募集”を思い出すために、過去の記事を拝見して『だぶるぴーす』が今年の8月で5周年だということを改めて感じました。
そこにむけて、伊東さんに絵を描いてもらいたいので、ここでお願いしておきます。しのぶか、真夜か、2人一緒かわからないのですが……読者にお約束するような締めで終わりたいと。
伊東:え? 僕は8月までにイラストを描けばいいんですね? 進行について、上に相談したうえで、締切前にまた連絡ください。……ってか、こんな締めでいいんですか?
中川:今回は受賞をお祝いする記事なので問題ないかと。これからも『ぎゃる☆がん』をよろしくお願いします!
――改めまして、KABUさん、受賞おめでとうございます。
一同:おめでとうございます!
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