Switch/PC『風来のシレン5plus』発売に向けてシリーズ全作品を思い出とともに振り返る【周年連載】

梅津爆発
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 あの名作の発売日から5年、10年、20年……。そんな名作への感謝の気持ちを込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。

 第108回でお祝いするのは、『風来のシレン』シリーズ。1995年12月1日にチュンソフト(現・スパイク・チュンソフト)から1作目となる『不思議のダンジョン2 風来のシレン』が発売されました。

 なお1作目については20周年時に詳しく書いていますので、興味があれば読んでみてください。

日本にローグライクを浸透させた『風来のシレン』シリーズを振り返る

 『風来のシレン』は、「1000回遊べるRPG」というキャッチコピーで発売された『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』の続編として誕生しました。

 “入るたびにレベルが1に戻る”、“ダンジョンの形や出現アイテムが毎回異なる”、“使わないと効果がわからないアイテムも存在”など、それまで主流だった一般的なRPGとは異なるシステムと和風の世界観が受け入れられ、25年も続くシリーズとなったのです。

 現在では、前述したシステムを含んだローグライク要素のあるゲームも数多く発売されて一般的なジャンルになってきたと思いますが、当時は本当に画期的でしたね。もし『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』がリリースされていなかったら、ローグライクゲームはこれほどまでに広がっていなかったかもしれません。

SFC『不思議のダンジョン2 風来のシレン』(1995年12月1日発売)
DS『不思議のダンジョン 風来のシレンDS』(2006年12月14日発売)

 黄金郷の噂を聞いて、こばみ谷にやってきた風来人のシレンと語りイタチのコッパがテーブルマウンテンに挑む!

 スーパーファミコンで発売された記念すべき1作目。他のアイテムを入れて持ち運べる“壺”カテゴリの追加、ダンジョン内にお店が出現して買い物や泥棒が可能になる、レベルアップで敵の色や能力が変化するといった、『トルネコの大冒険』にはなかった新要素が満載で、その後のシリーズの基礎となるシステムが多数追加されました。

 また通常ルールのダンジョンだけでなく、モンスターの肉を利用して進む“食神のほこら”と罠を利用して進む“掛軸裏の洞窟”という2種類の特殊ダンジョンが出たのも本作が初でした。2006年にはニンテンドーDS用にリメイク版が発売された他、2007年にはSFC版がバーチャルコンソールで配信されました。

GB『不思議のダンジョン 風来のシレンGB 月影村の怪物』(1996年11月22日発売)

 旅の途中で立ち寄った“月影村”には、怪物に生贄を捧げるしきたりがあった。生贄にされそうな幼い少女を助けるため、人々を苦しめる怪物を倒すため、シレンは怪物退治へと向かう。

 ゲームボーイで発売された携帯機初となる『風来のシレン』でした。いつでも遊べるのがうれしかったですね。……電池切れに何度か泣かされましたが(笑)。ハードのスペックによる制限で前作から削られた要素はいくつかありましたが、『風来のシレン』の魅力をしっかりと感じられる作品でした。

 ダンジョンの種類は少ないですが、難易度選択が可能になったり、全100問のフェイの問題でテクニックを覚えられたりなど、初心者でも比較的遊びやすい作品でした。ヒロインのケヤキのかわいさも印象的です。後にPC版やAndroid版が発売されています。

N64『不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来! シレン城!』(2000年9月27日発売)

 幼い風来人のシレンが旅の途中で立ち寄ったナタネ村は、鬼一族の襲来で困っていた。「鬼から村を守るには城しかない」と話す村人のため、シレンは材料を集めることに。

 NINTENDO64で発売されたナンバリング続編。人気キャラクターの女剣士アスカや、鬼の娘キララなど多数のキャラクターが登場し、さまざまな会話シーンが発生するなど、物語面が大幅にボリュームアップしました。

 同時にやりこみ要素も非常に多く盛り込まれ、モンスターを仲間にして“もののけ王国”に住まわせたり、レアな装備を手に入れて“装備品掛け”に展示したりなど、遊んでも遊んでも終わりが見えないボリュームになっています

 マゼルンを利用した異種合成と印のシステムが登場したのもこの作品から。非常に魅力的な作品なのですが、移植やリメイクなどが行われていないため、現時点で遊ぶのはなかなか難しいのが残念。いつかまた遊びたいです!

GBC『不思議のダンジョン 風来のシレンGB2 砂漠の魔城』(2001年7月27日発売)

 巨大な砂漠に迷い込み力尽きたシレンが目を覚ますと、そこは牢屋だった。謎の少女の手助けで城下町へと逃げだしたシレンは、そこでペケジと再会。彼の情報をもとに魔城の地下に眠る財宝探しを行うことになる。

 ゲームボーイカラー専用で発売された『シレンGB』シリーズの2作目。この作品では、他の風来人(プレイヤー)を救助できる“風来救助隊”システムが初登場しました。

 ゲームオーバー時、パスワードなどを使って他の風来人に救助を依頼。すると救助する風来人は、ゲームオーバーになった風来人が冒険していたのとほぼ同じ内容のダンジョンへ挑むことができます。ゲームオーバーになったフロアで倒れたシレンに話しかけることができれば救助成功。助けられた側は復活してダンジョンの続きがプレイ可能となり、助けた側は報酬としてごほうびアイテムがもらえました。

 システム面では他にも、アイテムの効果を失わせる“呪い”に対して、アイテムの効果が強化される“祝福”が追加されました。祝福された巻物は複数回読めるようになるというのは衝撃的でしたね。また特定のアイテムを同時に装備すると特殊な効果が発生する“共鳴”や、腕輪の合成も本作が初。現在遊ぶならばリメイク版であるニンテンドーDS版が手に入れやすいと思います。

DC『不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!』(2002年2月7日発売)
PC『不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参! for Windows』(2002年12月20日発売)

 風来修行中の女剣士アスカは、自然豊かな天輪国でコッパと再会。“鋼賀”と呼ばれる忍の集団が人々を襲っていることを知り、事件解決のために立ち上がることになる。

 ドリームキャストで発売されたのち、PC版も発売された『風来のシレン』シリーズ外伝。『風来のシレン2』を超えるダンジョン数とやりこみ要素が印象的でした。物語では、1つのエピソードが終わってエンディングが流れたあと、また新たなエピソードが始まったところに本作の壮大さを感じましたね。

 リーバ八獣神という神様たちそれぞれにちなんだ特殊ルールのダンジョンがありましたし、さらにPC版ではオンライン要素として週替わりで新たなルールのダンジョンが配信されていたので、すべてを遊び尽くそうとしたら数百時間あっても足りなかったです。

 個人的には、覚えた秘技でコマンドRPGのように戦える“クロンの試練”と、エレキ箱の育成が楽しい“ブフーの試練”、そしてPC版で追加された高難度もっと不思議系ダンジョンの“裏白蛇島”が好きでした!

GBA『シレン・モンスターズ ネットサル』(2004年4月22日発売)

 ゲームボーイアドバンスで発売された、マムルやにぎり変化など『風来のシレン』シリーズでおなじみのモンスターを育成し、フットサルをベースにしたスポーツで対戦する派生作品。

 練習メニューを選び、時折発生するランダムイベントに一喜一憂しながら選手を育成。そして定期的に発生する試合で勝てば多額の賞金や強力なアイテムが手に入って育成がさらにはかどるという、かなり本格的なスポーツシミュレーションゲームでした。

 試合は必殺シュートで敵の選手を燃やしたり、逆に点を入れられても時間を戻す必殺技の“時の砂”を使ってゴールをなかったことにしたり、試合中に落ちてくるアイテムを使用すると1球入れるだけで5点得られるボールにパワーアップしたりなど、かなりメチャクチャなルールでしたが、展開が派手でおもしろかったですね。

Wii『不思議のダンジョン 風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫』(2008年6月5日発売)
PSP『不思議のダンジョン 風来のシレン3 ポータブル』(2010年1月28日発売)

 シレンとコッパは叔父で剣術の師匠でもあるセンセーと十数年ぶりに再会。センセーとともに数々の風来人が追い求めた“からくり屋敷”へ挑むことになる。

 Wiiでの発売後、PSPへ移植された久しぶりのナンバリング続編『風来のシレン3』。最大の特徴はシリーズ屈指のボリュームを誇る重厚かつ壮大なシナリオで、シレンのルーツが明らかになります。

 本編中はダンジョンから出てもレベルが1に戻らず継続されたり、センセーやアスカなどの同行する仲間全員を1ターンずつ操作可能なモードが追加されたりと、一般的なRPGに近い仕様が多かったです。

 アイテムの成長や増殖に利用できる“龍脈”や、モンスターの色に対応した追加効果が付与された“属性”などの新システムも用意されていました。

DS『不思議のダンジョン 風来のシレン4 神の眼と悪魔のヘソ』(2010年2月25日発売)
PSP『不思議のダンジョン 風来のシレン4plus 神の眼と悪魔のヘソ』(2012年10月18日発売)


 船旅の道中で嵐に巻き込まれたシレンとコッパが流れ着いたのは南方の島、カヒタン島。島に伝わる秘宝“ジャガーの瞳”を求めてシレンの旅が始まる。

 ニンテンドーDSで発売された後、PSPに移植されたナンバリング4作目。南の島が舞台のため、メインの食料がおにぎりからバナナに変化しました。フロア移動によってバナナが熟して効果が変化したり、食べた後に残った皮を敵に踏ませてスリップ状態にしたりなど、新たな戦略が生まれて楽しかったです。


 視界が狭まり、敵にダメージを与えにくくなる“夜システム”は緊張感がありました。多彩な技を使って突破できるとうれしかったですね。武器と防具にも経験値が入るようになり、レベルアップでアイテム名が変化して性能が強化されていく点もよかったです。同じ装備を使い込むことにメリットが生まれましたし、名前がどのように変化していくのかチェックするのも好きでした。なおPSP版では3つのダンジョンが追加されました。

DS『不思議のダンジョン 風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス』(2010年12月9日発売)
PS Vita『不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス』(2015年6月4日発売)


 シレンとコッパは“イノリの里”と呼ばれる小さな村に迷い込む。その里には“仙境にそびえたつフォーチュンタワーに登って、運命神リーバに会えば、運命を変えてくれる”という言い伝えが残されていた。

 『風来のシレン4』から1年以内に発売されて驚いた記憶がある本作。ニンテンドーDSで発売されたあと、PS Vitaに移植されました。“夜と技”、“装備の成長”などのシステムは『4』から継承されているため、プレイ感覚としては『4』に近い印象です。

 アイテムを秘伝の甕(かめ)に入れることで、追加効果を付与した新たなアイテムを生み出せる“新種道具”システムはロマンがありました。また通信機能を使ってリアルタイムで対戦や協力プレイができたのは新感覚でしたね。PS Vita版ではなんと15種類以上の新ダンジョンが追加されています!

アプリ『不思議のダンジョン 風来のシレン』(2019年3月12日配信)

 『風来のシレンDS』をベースとして、携帯端末用にリファインされた本作。iOSとAndroidのどちらでも配信されていて、9月の時点で販売数は10万本を突破しています! 携帯端末で手軽に遊べるのはうれしいので、ぜひ以降のシリーズも配信してほしいところです。

 10月1日まで通常1,840円(税込)が980円(税込)になる、セールを行っているので、お得に手に入れるチャンスです!

Switch/PC『不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス』(2020年12月3日発売予定)

 25周年を迎える本年、Nintendo SwitchとSteamで発売予定の本作。PS Vita版をベースに、配信によって追加されたダンジョンのすべてを収録しているうえに、本作オリジナルの新ダンジョンの登場、ダンジョン内でステータスや持ち物などの情報を表示する“ライブ探索表示”の追加などが特徴です。


 パッケージ版にはシリーズ歴代のアートワークなどを収録した60ページの特別冊子が付属しています。

『風来のシレン』の魅力は筋書きのないドラマと、運命との真剣勝負にアリ!

 25年間続いてきた『風来のシレン』シリーズを1作目からプレイしている筆者ですが、いまだ飽きずに遊び続けております。その理由は、こちらが思いもよらない展開がいまだに発生するから。

 もちろん25年も遊び続けているので、“鍛えた盾がケンゴウに弾かれて、後ろにいる仲間に当たって消滅”や“復活草を持っているので安心していたら、いざ力尽きたときにンバマが化けていた復活草と判明してゲームオーバー”などの“シレンあるある”はかなり経験済み。

 しかし新作になるたび新アイテムや新モンスター、新たなルールのダンジョンが登場するため、今までにないドラマが生まれます。予想外の展開で有利になることもあれば不利になることも。……まあ、たいていは不利になりますが(笑)。この“運命に翻弄されている”感と、“理不尽な運命に自らの知識と経験で立ち向かう”感が好きなんですよねぇ~。

 今のご時世、インターネットで調べればゲームの攻略法はすぐにわかりますが、『風来のシレン』についてはさまざまな要素が複雑に絡みあうため、危機的状況に陥った時の突破方法は調べてもわからないことが多いです。だからこそ危機を突破してクリアできた時は自分を褒めてあげたくなりますし、強い満足感と達成感を得ることができます。

 そんな体験にハマり続けて25年。今後もハマり続けるのでしょう。ファンとしてはそろそろ完全新作を期待したいところですが、『風来のシレン5plus』を遊びながらのんびりと待とうと思います。

 最後に筆者の宝物シレングッズを紹介します。左にあるのが現在プレミアがついている『アスカ見参 for Windows』。右上が初代『風来のシレン』早解きキャンペーン報酬の黄金プレート(シリアルはNo.0743です)。その下は『風来のシレンGB』早解きキャンペーン報酬の鳴竜神社カード(シリアルは04681番目)とGBのカートリッジ。右下はPS Vita版『風来のシレン5 plus』のハイスコアキャンペーン報酬で、スコアは3032843、順位は172位でした。またこの手のキャンペーンが開催されたら参加します!

※画像は作成中のもので、変更される場合があります。
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不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス

  • メーカー: スパイク・チュンソフト
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2020年12月3日
  • 希望小売価格: 3,980円+税

不思議のダンジョン 風来のシレン5plus フォーチュンタワーと運命のダイス(ダウンロード版)

  • メーカー: スパイク・チュンソフト
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年12月3日
  • 希望小売価格: 2,709円+税

不思議のダンジョン 風来のシレン 5plus フォーチュンタワーと運命のダイス

  • メーカー:スパイク・チュンソフト
  • 対応機種:Steam
  • ジャンル:ダンジョンRPG
  • 発売日:2020年12月3日
  • 価格:2,709円+税