今後のシナリオ更新速度やコンテンツボリュームは？（ネタバレ控えめ）【オクトラ大陸の覇者シナリオ秘話インタビュー9】

文: タダツグ

公開日時: 2021年02月27日(土) 11:20

最終更新: 2022年05月01日(日) 00:17

　スクウェア・エニックスのiOS/Android用RPG『OCTOPATH TRAVELER（オクトパストラベラー）大陸の覇者』の開発者インタビューをお届けします。

　本作が2月4日に配信100日を迎えたことを記念し、開発ディレクターの鈴木裕人氏とメインシナリオを担当された普津澤画乃新（ふつざわかくのしん）氏へのインタビューを、複数回に渡ってお届けします。

※ストーリーのネタバレが含まれますので、ご注意ください。

▲開発ディレクターの鈴木裕人氏。
▲メインシナリオを担当した普津澤画乃新氏。

ファンが求めるシナリオ更新のスピードと現実。コンテンツボリュームの今後はどうなる？

――続いて、メインストーリーのボリューム感といいますか、更新頻度的なものについてお聞きしたいと思います。新章となる“授けし者”編が始まって、更新頻度やボリュームに満足ができないという声も見受けられますが？

鈴木D：実際のところ、プレイヤーの皆さんにご満足いただけていないことは我々としても認識しておりますので、そこはインタビューでお答えしなければと思っていました。

――ロードマップを拝見した印象としては、だいたい月に1章ぶんくらいの頻度でメインストーリーが更新されていくようですね。

鈴木D：はい。メインストーリーに関しては、制作自体にとても時間がかかり、さまざまな調整も必要なコンテンツとなりますので、現状ではそのスピードを早めることは難しいです。

――シナリオはリリースの段階ですでに2年先まで用意されているとのお話でしたが、ラストの着地点まで決まっているということでよろしいですか？

普津澤：はい。物語として完結するまで、全て書き終わっています。

鈴木D：ただ、“2年分”というのは、今の更新頻度で考えた場合の概算であり、あくまでシナリオテキストが出来上がっている、という意味合いです。

　我々も現在進行でイベントやバトル、登場する新たなタウンやダンジョンを開発しながら進めているものなので、出来ているのに出し惜しみしているわけではありません。

――ゲームの場合、シナリオが完成しているからといってすぐに実装できるものではありませんよね。キャラのグラフィックやバトルのギミック、バランス調整などを考えると、やらなければならない作業は膨大なわけで。ドット絵のアクションにも力が入っていますし、やはり本作の開発はかなりのコストや時間がかかるんじゃないですか？

鈴木D：ええ。ドットを打ち込むという作業だけでも時間がかかりますし、バトルのデザインや演出にも注力しなければなりませんので、メインストーリーの更新はどうしても今くらいのペースが限界となります。

――一方で、コンテンツを遊びつくしたプレイヤーさんからすると、もう少しプレイボリュームがほしいという部分はあると思います。歴戦武器の収集やキャラのレベリングがメインになってしまうと、それはそれで作業感が出てしまいますよね。

鈴木D：これまでもバージョンアップで名もなき町を実装してきましたし、2月10日には初の闘技大会も実装しましたので、コンテンツとしてのボリュームは少しずつ増えていくと思います。

　ただ、多くのプレイヤーさんは“シナリオやキャラクター、世界観を深堀りできるコンテンツ”をお求めになっていることも、最近のアンケートなどで認識しております。

　今後はそういったコンテンツも設計していきたいと考えています。一朝一夕では難しいので、いつから何をお出ししていくと約束できるものではありませんが……。

――そういった、キャラクターや世界観を掘り下げるコンテンツも楽しみにしています！　個人的には、たとえばピエロ・デッラは普段、女の子ばかり追いかけていたりするのかなど、メインストーリーに登場するサブキャラを掘り下げるサイドストーリーに期待してしまいますね。あとはボス視点の物語を描くというのもアリじゃないですか？　アーギュストを演じていた役者視点の物語とか興味あります。

鈴木D：たしかに面白そうですね。メインストーリーを遊んで、登場人物に愛着を抱いていただけているプレイヤーさんはとても多いようですし、前向きに検討させていただきます。