2009年8月6日(木)
『大正野球娘。』PSP版のテーマソングを歌う今井麻美さんにインタビュー
▲今井麻美さん |
5pb.が10月29日に発売するPSP用AVG『大正野球娘。 ~乙女達乃青春日記~』。そのテーマソングを歌う今井麻美さんにお話を伺った。
本作は、ライトノベル『大正野球娘。』(徳間書店刊)を題材にしたアドベンチャーゲーム。大正時代の少女たちが、何も知らない手探りの状態から“野球”に挑戦する物語だ。ゲーム版では、原作者が監修するオリジナルストーリーが用意され、アニメ版と同じキャストによる完全フルボイス仕様となっている。詳しくは7月13日の記事を参照してほしい。
そんな本作のテーマソングは、今井さんが歌う『kissing a dream』。ゲームのオープニングに使われる他、限定版にはこの曲のゲームバージョンを収録したサントラCDが付属することも決定している。今回、今井さんにテーマソングやゲームなどについて語っていただいた。野村泰彦プロデューサーによるゲーム紹介も、インタビューに交えつつお届けする。
(※インタビュー中の名前は敬称略)
■「大正時代に行けるならモガを体験してみたい」
――『大正野球娘。』という作品には、どういった印象をお持ちですか。
今井 女の子が野球をするのは、今の時代からしてみれば違和感がないことですが、大正時代に女性が野球をやるのはどれだけハードルが高かったんだろうか、という印象が強かったです。かわいらしい女の子たちが野球をするのは、世間からの(厳しい)目もあったと思うんですよね。それに立ち向かっていくという印象もありました。一番最初に作品のタイトルを聞いた時は「青春モノなのかな」と思いました。
――青春といえば、今井さん自身の青春の思い出はありますか?
今井 最近思うんですけど、今が私の青春時代なんじゃないかって(笑)。私は、人より10年遅れて生きているとよく言われますし、自分でもそう思っていますし。いろいろなお仕事をさせていただけるようになった今が、わりと青春のピークではないかと感じています。未来のことはわかりませんから、この先もピークを続けていけるようにしたいですね。
でも、オーソドックスに言うならば青春は高校時代だったのかなと。私は弓道部に入っていまして。袴(はかま)にあこがれていたのもありますし、家族が弓道をやっていたので、よく大会を見に行ったりしていたんです。そこで見る袴の女性が、りりしくてカッコイイんですよ! そうして、部に入ってみて感じたのは、あまり走り込みとかがなかったので「弓道は半分文化部で私にぴったりだな」と(笑)。私は運動が得意ではなくて……瞬発力はあったんですけどね。部では、仲間に恵まれたことも大きかったです。今でもそのころの友だちとは連絡を取り合っていまして、あの時の友だちがいるから今の自分がいると感じています。
――では、今井さんご自身が大正時代にいたとしたら、やりたいことはなんですか?
今井 大正時代は、近年でいえば日本の中で一番変化があった時期ですよね。いろいろな国からいろいろな情報が流れ込んできて、それを取り入れる人もいれば、取り入れない人もいる、そんな時代に、自分がいざその状況になったら、たぶん“取り入れない側”の人だったと思うんです。伝統を守るような考え方をしてしまう気がしますね。仮に、今の時代の自分が大正時代に行けるなら、モガ(モダンガール)を体験してみたいですね。大正時代に生まれている私では、絶対に体験できていないと思うので。
――取り入れない側ということは、『大正野球娘。』でいうなら袴側のキャラクターですね。
今井 そうですね。うらやましいと思ってはいるんですけれども、流行に乗れないようなイメージです。私の場合ですと、ブルマか短パンかという体操服の激動時代に青春を過ごしていたんですけど、当時すぐに短パンをはき始めた子と、ブルマのままの子とがいたんですよ。私は結局ブルマのままで、おかげで私の高校卒業アルバムには、恥ずかしながらブルマの写真が大量に載っているという(笑)。ですから、新しいことに挑戦すべきだったと今、思います。
――今井さんは野球がお好きですか?
今井 見るのは好きです! 野球場でコーラを売っているお兄さんのファンです! というのも、家族が野球好きで、兄も野球をやっていたので、東京ドームになる前(後楽園球場)とか、子どものころ球場によく行っていたんですよ。バックスクリーンのモニターに出てくる、拍手する“手”も好きで、あれに合わせて手を叩いていました。ポップコーンを売っているお兄さんが通ると、私がすごい速さでジッとお兄さんを見つめるんですけど、父に顔を戻させられて(笑)。
■「「今のスイングは2cm高いわ」みたいに言いそうです」
――続いてゲーム版の話に移ります。テーマソングの話を聞いた最初の時点では、どんなゲームだと想像していましたか?
今井 最初は、女の子たちを育成していくゲームかなと思っていました。ですがジャンルはアドベンチャーとのことなので、女の子同士の絆を深めていくイメージなのかなと。野球とはいえ女子の集まりですので、いろいろなことが繰り広げられて、それを垣間見られる……んですかね?
▲野村プロデューサー |
――では野村プロデューサー、どういうゲームかを説明していただけますか?
野村 ほぼ合っています。さすがです。
今井 やった! シンガーソングゲーマーを20回はやらせていただいているんで(笑)。
野村 ゲームは、これまでにも5pb.で出しているようなアドベンチャーです。ギャルゲーと言われているタイトルの場合、主人公が男であることが多いのですが、本作では男性キャラクターがメインにはいないので、女の子それぞれの視点から他の女の子を見ていると。そんなマルチな視点のゲームになっています。
――プロデューサーのオススメポイントはどこですか。
野村 『大正野球娘。』は小説を原作としてアニメ化し、ゲーム化し、という流れで展開が行われています。ゲーム版では小説やアニメでは描かれていないサブストーリーのようなものがたくさん入っているので、そうしたオリジナルのストーリーがオススメポイントです。
――今井さんご自身は、ゲームに登場するキャラクターの中では誰に近いと思いますか?
今井 私は乃枝ちゃんかなと思っているんですよ。分析肌で、みんなの中心に居つつ、みんなにアドバイスをしている子ですので、わりと私はこのポジションじゃないかなと。「今のスイングは2cm高いわ」みたいなことを、私も言いそうなんですよ……できないのに!(笑) おしとやかな感じではないかな、ごめんね乃枝ちゃん!
(C) 神楽坂淳/徳間書店・東邦星華桜花会 (C) 5pb. Inc.
- ▼『大正野球娘。 ~乙女達乃青春日記~』
- ■メーカー:5pb.
- ■対応機種:PSP
- ■ジャンル:AVG
- ■発売日:2009年10月29日
- ■価格:通常版 6,090円(税込)/限定版 8,190円(税込)
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