2010年9月16日(木)
本日9月16日、東京ゲームショウのセガブースでは、PSP用ソフト『戦場のヴァルキュリア3』の発表会が行われた。
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本作は、架空のヨーロッパを舞台にしたアクティブ・シミュレーションRPG『戦場のヴァルキュリア』シリーズの最新作だ。舞台となるのは、PS3で発売されたシリーズ第1作『戦場のヴァルキュリア』と同時代“征暦1935年”の別の戦線。『1』では義勇軍、『2』では士官学校生から見た戦争が描かれていたが、『3』では犯罪者や脱走兵、戦闘狂など、すねに傷を持つ者ばかりが集められた最低最悪の懲罰部隊――通称“ネームレス”が繰り広げていく“歴史に残らなかった戦い”が描かれていくという。そんな本作のプロローグは以下の通り。
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征暦1935年、ヨーロッパは戦火に包まれる。
帝国と連邦、2つの大国の狭間に位置する小国“ガリア”――中立を掲げるこの国に、突如帝国軍が侵略を開始。後に語られる“ガリア戦役”が勃発した。
そんな中、ガリア軍期待の新人士官、クルト・アーヴィング少尉は身に覚えのない反逆罪でガリア軍422部隊、通称“ネームレス”への転属を命じられる。
正規軍でありながら捨て駒として組織されたこの部隊は、名前と階級をはく奪される懲罰部隊であった。ならず者や犯罪者、脱走兵など厄介な者ばかりが集められた最低最悪の部隊からはい上がるため、そして失った自分の名前を取り戻すために、クルトは隊長となって部隊を立て直すことを決意する……。
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▲写真は、本山氏(左)と小澤氏(右)のもの。 |
本日行われた発表会のステージには、本作のプロデューサーである本山真二氏とディレクターの小澤武氏が登壇。上に書いた本作の概要や、主人公とヒロイン2人を紹介。また主人公たちを演じるキャストなども発表された。その模様を続けてお届けしていこう。
まずは本作のテーマや作品を通して描きたいものについて本山氏が言及。「シリーズを通して、物語に没頭してほしいという思いはあるのですが、中でも今回は、戦場という過酷な状況の中で運命に抗う人間たちのドラマを描いていこうと思いました」とのこと。さらに「『戦場のヴァルキュリア』シリーズとして守りたいものは大事にしつつ、『3』ならではの新しい息吹は盛り込んでいくつもりです」と続けていた。
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▲本作のキャッチコピーは“絶望の果て――歴史を変えた名も無き戦士達の物語”というもの。これまでのシリーズ作品に比べ、シリアスさを前面に押し出した形となっている。このあたりからも、本山氏が『3』で盛り込もうとしている“新しい息吹”がどんなものなのかうかがえそうだ。 |
クルト・アーヴィング |
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主人公のクルト・アーヴィング(CV:中村悠一)は、『2』の舞台として登場した“ランシール王立士官学校”を首席で卒業したエリート。天才士官として将来を有望視されていたが、とある事件が原因で懲罰部隊“ネームレス”に配属されてしまう。合理主義者であるため、生来の事情ゆえに差別されてきたリエラなどとも偏見なしに接する。本山氏は「『1』では天然、『2』では熱血漢ときたので、『3』ではクールな主人公にしようと小澤ディレクターと相談して決めました」とクルトが生まれた経緯を語ってくれた。
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▲クルトを演じる中村さんについて本山氏たちは「“クールかつセクシー”というクルトをイメージした時に、最初に思い浮かべたのが中村さんだったんです」とコメント。起用について聞かれると「そのイメージ通り、迷わずに決まりましたね」とにこやかに話してくれた。 |
リエラ・マルセリス |
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ヒロインの1人であるリエラ・マルセリス(CV:遠藤綾)は、高い戦闘能力を誇る伝説上の民族“ヴァルキュリア人”の少女。その生まれゆえに周囲から奇妙な目で見られてきた彼女は“死神”の呼び名で忌みきらわれているという。彼女自身は面倒見のいい優しい性格で、小澤氏によると「呼び名とのギャップに苦しんでいる」とのこと。
これまでのシリーズにも“実はヴァルキュリア人の血を引いていた”というキャラクターは登場してきたが、本山氏は「今回は最初からヴァルキュリア人であることを隠さずにいこう」と考えていたという。しかし彼女の髪は半分しか蒼銀色の髪になっておらず(※蒼い銀髪は、ヴァルキュリア人の特徴のひとつ)、そのことについて本山氏は「シリーズのファンに「なんで?」と思ってもらえるポイントではないかと思います」と話していた。
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▲遠藤さんについては「凛々しさとお茶目な一面という両極端な顔を持つリエラを見事に演じてくださいました。実際に演じてもらった時にも、こちらのイメージをとてもスムーズに理解してくれました」とアフレコ時のエピソードも披露。 |
イムカ |
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もう1人のヒロイン、イムカ(CV:浅野真澄)は、ヨーロッパに災厄をもたらしたとされ、迫害を受けている民族“ダルクス人”の少女。故郷の村をヴァルキュリア人に滅ぼされているため、ヴァルキュリア人への憎しみや差別心を抱いているというキャラクターだ。本山氏は「復讐以外のすべてを捨てているため、誰にも心を開かずに1人で生きていこうと考えています。そのあたりの心理が、身にまとった厚い甲冑(かっちゅう)に表れていますね」とコメントした。
また彼女が持つ大型の火器と剣を組み合わせたような武器は、ヴァルキュリアが持つ槍と盾に対抗する意味を込めて持たせたもの。小澤氏は「彼女にもヴァルキュリアとの戦いがどうなるのか予想できていないんです。あらゆる戦いに対応できるようにこういう武器を持っています」と、イムカがこの武器を持つ理由を語ってくれた。
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▲「(浅野さんは)イムカの押し殺した強い感情をどう表現するのか、どう開放していくのかというところをバッチリ演じてくれました」という本山さん。劇中でリエラとぶつかることになるようだが、そこも見どころとのこと。 |
→気になるゲームシステムや
声優陣のステージイベント情報なども!!(2ページ目へ)
(C)SEGA
■東京ゲームショウ2010 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2010年9月16日~17日 各日10:00~17:00
一般公開日……2010年9月18日~19日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売り1,000円(税込) ※小学生以下は無料