2010年11月19日(金)
Kinectによる一体感が魅力! 爽快な『ソニック フリーライダーズ』プレイレポ
セガから11月20日に発売されるXbox 360用ソフト『ソニック フリーライダーズ』。発売に先駆けて、本作を電撃オンラインのkbjがプレイしてきたので、そのプレイレポートと開発者へのインタビューを掲載する。
新しいゲームも気になりますが、それよりも新しい遊び方や操作性はもっと気になるkbjです。『ソニック フリーライダーズ』は、Xbox 360の新たなゲームシステム・Kinect専用のアクションレースゲーム。ソニックをはじめとする人気キャラクターを操り、さまざまなコースを高速で走ることができるのも魅力ですが、Kinectによる新たな操作性を採用しているのが最大のポイントです。たとえばプレイヤーが手を伸ばせば、モニターの中のソニックも手を伸ばしてリングを取るし、キッカーと呼ばれるジャンプ台で自分がジャンプすれば、テイルスも元気にジャンプしてエアトリックを決めるわけですよ。
でも、新しい操作性がどうなっているのか、不安な人はいませんか? 自分もその1人でした。だからこそ、セガさんにお邪魔して体験してみました、『ソニック フリーライダーズ』を。というわけで、さっそくその模様をお届けしたいと思います。
▲本作は、2008年にWiiで発売された『ソニックライダーズ シューティングスターストーリー』以来となる、『ソニックライダーズ』シリーズの最新作。ウリは、Kinectによる新たな操作感を実現していることです。 |
まずは操作性。やはり最初は、なかなか思い通りに動かせませんでした。キャラの操作もさることながら、モードやメニュー選択もボディアクションで行う本作。コントローラとはかなり勝手が違うので、しばらくは戸惑いました……と言っていますが、難しくはないので、すぐに慣れるかと。
▲メニューの操作もKinectによる操作なので、手を振って行います。実は音声認識にも対応しているので、声でも反応します。これがけっこう便利……なのですが、深夜などプレイする時間によっては音量に注意したいところ。 |
コースに出て、最初の壁はカーブです! 皆さんは、あまりゲームをしない人がレースゲームをしていて、コーナーを曲がる際に体ごと曲がっているのを見て、微笑んだことはありませんか? この『ソニック フリーライダーズ』でキャラクターが乗っている“エクストリームギア”はスケードボードのようなもので、体重移動させるカービングで操作をします。
実際に体を曲げてカーブを曲がるので、横から見ているとちょっとおもしろい……のですが、自分でやってみると、全然思い通りに曲がれず、カーブのたびに順位を落とすという不甲斐ないプレイ。しかし、1レースもするとライン取りやカーブに入るスピードなどがわかってきます。こうなると、ゲームが俄然(がぜん)おもしろくなるのです。
▲Kinectによって、自分の成長がダイレクトにキャラクターに反映され、本当にエクストリームギアに乗っているような気持ちを味わえます。うまく操作できた時の喜びは、コントローラの時をはるかに上回ると感じました。 |
他にも、さまざまな操作があります。後ろ足を前に出して地面を蹴り出せばキックダッシュが発動。キャラも地面を蹴り加速します。水中で手をクロールのようにかけばキャラも必死で泳ぎますし、直進で前傾姿勢にして体を少しかがめると、加速します。これらは、ちょっとしたアクションなのですが、自分の動きでキャラが行動するため、本当に“操作している感”があるのです。
タイミングを図ったり、思い通りに操作をしたりするのは、コントローラより少し慣れが必要だと感じましたが、キャラとの一体感はこれまで以上。うまくいった時は周りにセガの広報さんがいたにもかかわらず、「ヒャッホー!」と声をあげてしまいました。少し大きな公園にあるアトラクションに挑戦しているようなワクワク感がありましたね。
▲体を動かすので、慣れない間は2レースもやると結構疲れるのですが、タイムが縮みうまくなっているのを実感すると、ついついもう1レース走りたくなる心地よさがあります。気分はまるでアスリート!? |
▲ストーリーを進めていくワールドグランプリをやっていると、操作もコースも把握できます。まずはこれを遊んでみるのがいいでしょう。 |
▲ゲームを進めるとバイクギアも乗れるようになります。スケボーとは性能も異なるようなので、選択する楽しさもありました。それにしても、シリーズファンなら全キャラ使いたくなるような、豪華なメンバーばかり。 |
また、プレイしている時にたまたま発見したのですが、コースの中にはショートカットできる場所があります。条件が必要になる場合もあるようですが、コースを攻略するおもしろさがあり、やりごたえもかなりありそう。
ここで広報さんと一緒に、タッグレースに挑戦。今回プレイしたのが男性広報さんだったので最初はガッカリ……したのですが、いやはや、予想以上に盛り上がりました。
タッグレース中は、最初それぞれの画面でレースを進めるのですが、徐々にキャラ同士が近づきます。その時にプレイヤーが互いに向き合い、ダンスのように手を重ねるとギアがドッキング! 画面の中のキャラも、操作しているプレイヤーも1つになるわけです。カーブは一緒に体を曲げて操作するのでバランスがいつもと違いますし、ジャンプも呼吸を合わせる必要があるのですが、協力することで楽しさを共有できるように感じました。
中でもジャンプがうまくいったり、キックダッシュが発動したりした時は思わずニヤニヤ。うまくいった時は1人の時よりも楽しく、うれしかったですね。笑いっぱなしだったのですが、部屋にいた女性広報さんとならもっと楽しかっただろうなぁと、終わった後で少しガッカリもしました。
▲ドッキングすると、具体的には2人のエアが共有になり、エクストリームギアの性能、キックダッシュの効果が上昇するなどの効果があるようです。まあ、そんなことはさておき、女の子(もしくは男の子)と合法的に接近できるチャンスなので、ビシッとエスコートしてあげましょう。 |
▲今回はプレイしませんでしたが、順番にプレイするリレーレースも用意されています。1人ずつプレイする様子は、まさに運動会のリレー競走!? |
通常のコントローラを介するゲームは、あくまで自分がキャラクターを操っている気持ちになるのですが、Kinectを使ったプレイでは自分がキャラになったような一体感を味わえます。自分の成長がキャラに反映されるし、ミスはそのまま出ます。これが、既存のコントローラでは味わえない、喜び・楽しさを生み出していました。“運動神経”という、これまでになかった要素が攻略に多少必要かもしれませんが、そこまで操作は厳密なものではなく、慣れれば誰でも楽しめるので、食わず嫌いはもったいないです。
また、新しい操作系でありながら、『ソニック』シリーズらしさや爽快感はそのままで、新規ユーザーもこれまでのシリーズファンも楽しめる画期的なものに仕上がっていると感じました。別途Kinectが必要ではあるのですが、もしKinectを購入するのであれば、それと一緒にレジへ持っていけるオススメのソフトだと思います。
で、夢中でプレイしてハアハアしていると、後ろから生暖かい視線が。本作のプロデューサーの森本兼次郎さんでした。このままプレイして、たるんだ肉体にムチをいれるのもいいのですが、みっともないところを披露する前に、森本さんにソフトが作られた経緯や魅力についてインタビューしてきました。
(C)SEGA