2011年1月28日(金)
アクションパートでは、“すべての市民を倒せ”や“すべてのお宝を回収しろ”といった目標が与えられ、これを達成することができればクリア。達成条件を満たせなかったり、ゾンビたちが全滅してしまったりするとクエスト失敗となります。
1つ注意が必要なのは、このゲームのゾンビたちはものすごく“弱い”ということ。どれくらい弱いかというと、1対1では太ったおばちゃん1人にさえボコボコにされるくらい弱い。それだけに指揮官であるプレイヤーがうまく指示を出してあげないと、ゾンビたちはアッと言う間にフルボッコにされます。
▲町や砂漠、ショッピングモールなど、アクションパートのマップはさまざま。クエストごとに決められた条件を満たせば、ステージクリアとなります。 |
ゾンビたちに指示を出すには、タッチペンで行きたい方向に画面をなぞればOK。たくさんのゾンビをいっぺんに動かしたい時は、マルで囲んでからなぞる。ドット絵のゾンビたちが一斉にわらわらと動き出す様子はなかなかにキモく、それでいてかわいい。同じように指示を出したはずなのに、たまに地形にひっかかってはぐれちゃうヤツとか、道ばたのウサギに見とれて動かなくなっちゃうヤツなんかもいて、そこもまたいい。だんだんゾンビを動かしているというよりも、幼稚園の保父さんにでもなったような気分になってきます。
だから逆に、ゾンビたちがちゃんと期待に応えてくれた時はものすごく気持ちいいわけです。1体では市民一人倒すのさえままならないゾンビたちでも、60体で1人を囲めば、ドカバキボコバキドカバキボコバキッ! ってな感じで瞬殺。よーし次はアイツだ! と逃げる市民に狙いを定めて、みんなでゾロゾロと大移動。袋小路に追い詰めて、またまたドカバキボコバキドカバキボコバキッ! ああ、なんだろうこの快感……! やればできるじゃないかみんな! みたいな。
もちろん、敵もそう簡単に60対1に持ち込ませてくれるわけもなく、時には部隊を2つに分けたり、時には後退したりといった戦略も必要。そうこうしているうちに、また列からはぐれちゃうヤツとか、お宝を見つけてフラフラそっち行っちゃうヤツなんかも出てきて、そいつらの世話もやいてあげなきゃならない。あーもう! 指揮官は大変だなぁ、などとボヤきながらなぜかニヤニヤしている自分。こうなったらもう、あなたもゾンビたちの虜です。
▲タッチペンによるジェスチャーでゾンビたちを操作。慣れるまではちょっと目が回りますが、だんだんこの忙しさがヤミツキに。 |
▲ちょっと目を離すとすぐ何かに夢中になってしまうゾンビたち。でも、手がかかる子ほどかわいいとはよく言ったもので……。 |
▲戦闘の基本はなんといっても集団リンチ。うまくゾンビたちを誘導して、フルボッコの快感に酔いしれましょう。 |
牧場パートでは、持ち帰ったお宝の種を育てて、食べさせることでゾンビたちをどんどん強化していくことが可能。お宝と言っても健康サンダルとか入れ歯とかそんなガラクタばっかりですが、ゾンビたちはお構いなしにガジガジと食べてはすくすくと育っていきます。なんで畑で入れ歯が育つのかよくわかんないけど、ゾンビたちも気にしてないみたいだし、細かいところに突っ込んだら負けです。
ストーリーが進むと、最初はボロボロだった牧場もどんどん復旧が進んでいき、育てられる作物の数が増えたり、アイテムを合成(?)してくれる“牛”が戻ってきたりもします。育てられる作物が増えればゾンビたちの成長も早まりますし、それだけゾンビたちの悲願達成にも近づくというもの。またゾンビの数が増えると、隣の“スキルガーデン”でさまざまなスキルを習得できるようにもなります。
▲ゾンビたちは育てた作物を食べることでパワーアップ。食べた作物によって、どのステータスが上がるかが違います。 |
▲1回だけ全員の体力を回復することができる“ヒール”など、スキルガーデンにはさまざまなスキルが落ちています。 |
また牧場パートでゾンビをタッチすると、それぞれのプロフィールを見ることができるんですが、これがまた味があっておもしろい。ボタンが大好きで、エレベーターに乗るとつい全部の階のボタンを押しちゃうヤツ。ゾンビなのに別のゾンビに恋心を抱いていて、次に会ったら告白しようと思っているヤツ。ツーリングが趣味だけどスクーターしか持ってなくて、いつも仲間の足をひっぱっているヤツ。39歳だけどスーパーヒーローにあこがれているヤツ……。こんな感じで、60体以上存在するゾンビたちに、ちゃんと名前とプロフィールが用意されているんです。
でも、よくよくプロフィールを見ると、みんなホントに平凡な人たちばっかりなんですよね。“ボタンが大好きで、エレベーターに乗るとつい全部の階のボタンを押しちゃうヤツ”なんて、それだけ聞いたらヘンなヤツかもしれないけど、そういうヤツってクラスに1人くらいはいませんでしたか?
ゾンビだって、元は人間。ゲームや映画では心を持たない“生ける屍”みたいに描かれることが多いけど、ホントはちゃんとそれぞれに生前の暮らしがあり、名前も個性もあったはず。そう考えると、あれだけ目の敵にしていたゾンビたちが、不思議とかわいく、愛おしい存在に思えてくるから不思議です。
▲プロフィールを見ると、ゾンビたちの生前の姿をちょっと垣間見ることができます。でも、彼らが元に戻ることはもうないんですよね……。 |
(C)2011 CHUNSOFT