2011年2月11日(金)
――先生自身が好きな作品や、影響を受けた作品を教えてもらえますか?
好きな作品ほど影響を受けないので難しいですね……。僕は川上稔先生の作品が好きなのですが、あんな緻密(ちみつ)な話は一生書けないと思います。あとは、『スレイヤーズ!』や『魔術師オーフェン』で育った世代なので、ファンタジーが好きです。これも書けないと思うのですが(笑)。
――ライトノベルはよく読むんですか?
友だちにライトノベルが好きな人がいて、布教されて読みました。それで、『都市』シリーズからならされて、『終わりのクロニクル』がきた時に「これは厚すぎるんじゃないか?」とびっくりしましたね。読み終えて「おもしろかったよー」と返したら、「新シリーズがあるんだよ」と渡されてまた「おおお……」と思いました。
――読破しているんですか?
今、2の下巻まで読んでいます。
――すごいですね……。『青春ラリアット!!』以外で、今後どのような話を書いてみたいですか?
ゾンビものを書いてみたいですね。今は多宇部さんが『シロクロネクロ』をやっているので難しいかなと思うのですが、2通り書きたいゾンビものがあるんです。1つは、死にたいけれど死ねないゾンビの物語。もう1つは、しょうもない生活をしている2人が、ある日起きたら周りがゾンビだらけで、街から脱出するような話です。実は、こっちは少し書いてはあるんです。
――ゾンビ映画が好きなんですか?
いえ、むしろ全然ダメですね。ホラー映画なども、「出るぞ出るぞ」と予防線を張っているにもかかわらず驚きますし。そこで友だちから「そんなに怖いなら、もっとライトなゾンビもあるよ」と言われて思いついたんです。
――なるほど。次回作も楽しみにしています。それでは最後に、読者に向けてのメッセージをお願いできますか?
僕の話は小説好きに好まれるような技巧のある作品ではないと思うんです。でも、読んだ時に「メチャクチャだったけどおもしろかった」という気持ちになってもらえればうれしいです。
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