2011年11月8日(火)
編集Y 話を戻して、日本ファルコムの思い出について振り返っていこう。まずはPCゲームの展開についてだけど、1991年ごろはPC-8800シリーズからPC-9800シリーズへの移行が本格化している時期だった。
おぬ そのわりには、『ぽっぷるメイル』も『英雄伝説II』もPC-8800シリーズで発売されてますね。
編集Y それにはちょっとした事情があって、当時、それまで日本ファルコムを応援してくれたPC-88ユーザーのために、あえてPC-8800シリーズで新作を発売していたんだ。確か、そんなメッセージが込められた広告もあったんだが……。
そみん 記念本のP.260に載っています。「88ユーザーは全員かうよーにっ!!」というキャッチコピーが使われてますね。
編集Y これこれ(笑)。ダジャレが使われた絵文字が懐かしい! ただ、1992年ごろにはPC-8800シリーズだけでなく、FM-TOWNSやMSXでの展開も規模が縮小されて、PC業界は完全にPC-9800シリーズが主流となっていたわけだ。
そみん この時期に発売された新作PCゲームは、1991年3月の『ロードモナーク』、同年10月の『ブランディッシュ』、同年12月の『ぽっぷるメイル』、1992年3月の『英雄伝説II』、1993年の『ブランディッシュ2』、1994年3月の『英雄伝説III 白き魔女』、同年11月の『ブランディッシュ3』といった感じですね。
おぬ あれ? 1995年には新作がなかったんですか?
そみん 1995年にはPCEで『風の伝説ザナドゥII』、SFCで『イースV』が発売され、PCゲームは移植やリニューアルが多かったんだよね。ただ、『リバイバル ザナドゥ』はかなり大きなリメイクだったから、新作に近いスタンスだったけど。
編集Y この翌年の1996年からはWindows95用のPCゲームが増えていく。OSが移り変わる時期だったから、新作が少なかったのかもしれないな。さておき、この時期のPCゲームはどれもオレのお気に入りなんだが、まずは『ブランディッシュ』の話からいくか。
そみん マウスで操作を行う、パズル要素満載のA・RPGですね。ゲームシステムがお気に入りということですか?
編集Y それもあるが、個人的にはドーラ様(主人公のアレスを師匠の仇として追いかける女魔道師)が大好きでね。ボンテージっぽい女王様風のファッションで、性格も高慢なタイプなんだが、とにかくドジなのが特徴でな。主人公の前に姿を現すと、十中八九でトラップにひっかかって退場していくんだよね。『ブランディッシュ』は基本的にダークな雰囲気でシリアスなゲームなんだが、ドーラ様が登場すると一気にコメディになるというギャップがよくってね。
そみん そんなドーラ様ファンのために、イラストを掲載するキャラクター辞典とは別に、ゲーム中のドーラのイベントグラフィックを掲載するおまけページも用意しています。
▲ドーラのイベントグラフィックを集めたおまけページ。全身イラストは別のページに掲載している。 |
編集Y (記念本のP.178を見ながら)エンディングのチビキャラとか、懐かしすぎる! Tバックのセクシーなヒップもたまらん!! やっぱり、ドーラ様の胸とお尻はオレの青春だなあ(しみじみ)。
おぬ 青い髪の女性キャラクターの胸をわしづかみにして、キャットファイトが展開されている画面もありますね。
編集Y 『ブランディッシュ3』で、女性格闘家のアンバーとケンカをしているイベントだな。ちなみにこのイベントのあとに2人がケンカをしていた場所を調べると、隠しアイテムのパンティーを入手できるんだけど、知ってた?
そみん ちゃんと設定用語集のP.622に掲載しています。
編集Y このパンティーは最強の装備品で、男性キャラクターのアレスやジンザも装備できるんだよね(笑)。
そみん 余談ながら、設定用語集では『朱紅い雫(新)』に登場する“せくしーぱんつ”についてもフォローしています。
編集Y 『ブランディッシュ』は2009年にPSPでリメイク版の『ダークレヴナント』が発売されているから、ぜひ多くの人にドーラ様の魅力を知ってほしいところだ。『ダークレヴナント』の追加要素であるドーラ編では、カエルの魔物のカップルを見てうらやましがるというドーラ様の意外な一面を見られたりするからな。ただ、色気よりも食い気ということで、そのカエルをどうやって食べようかと考えてしまうところは、ドーラ様らしいけど(笑)。
おぬ 本当にユニークなキャラクターなんですね(笑)。
ストーリーの完成度の高さが評価された『白き魔女』→(3ページ目へ)
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