2011年12月27日(火)
KEIYA 今回の本の“偽書作家テスト”というコーナー用に、4年間の考察をまとめた用紙を持ってきました。
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▲KEIYA氏が自分の考察を自己採点した“偽書作家テスト”のコーナー。最終的な考察結果も掲載しているので、事件やトリックを一覧できる点でも便利だ。 |
竜騎士07 採点もしてあるんですか(笑)。○や△や×が入り混じっていいんですよ。それは私が想定した世界観以上のことを考えてくださったということですから。むしろ全部○だったら、逆に視野が狭いということです。あっ、でも後半にいけばいくほど○だらけですね(笑)。さすがに答えが確信に変わってますね。
KEIYA と、思うんですけどね(笑)。
竜騎士07 大事なのは○か×かじゃないんですよ。考察した文字数がそのまま点数だと思ってもらってかまわないぐらいなので。こんなにたくさん楽しんでもらえて、本当にうれしいです。料理にたとえたら、皿までなめていただいたような気持ちです。
KEIYA EP2の夏妃の私室も難問でした。●●の自殺だとすると凶器を始末する人がいない。●●がそれを担当したと考えるとスムーズに通るのですが……。
竜騎士07 今だから答えを言えますけど、あれは●●のトリックと同じなんです。●●は●●の前でうつ伏せになって死んでいるんですよ。簡単なトリックです。●●と●●を紐(ひも)で結んでおき、●●を●●に放り込んで●●という、古典のトリックです。
KEIYA そういうことでしたか!
竜騎士07 ●●のことがわかっておられるから、てっきりこちらのトリックも気づかれていると思ってました。
KEIYA EP2はウィルの推理と、嘉音が本当に●●することがわかっていれば解けてくるんですけど、夏妃の私室だけがすごく手ごわくて。
竜騎士07 あれは典型的な完全密室ですから。多くの方は錯覚密室には慣れているみたいなんですけど、完全密室のミステリーに慣れている方は少なかったみたいですね。
KEIYA ラムダデルタとベルンカステルの対立というのは、猫箱を守るか明かすかという●●の気持ちの葛藤に感じました。山羊は読者や世間の人々で、それらから猫箱を守ろうとする。(編注:猫箱とは、シュレディンガーの猫を引き合いにした『うみねこ』の用語。箱の中の猫が生きているか死んでいるかは、観測者が箱を開けてみるまで確定しないことと同様に、ゲームの舞台となる六軒島の事件の真相も、決定的な事実や証拠が出てこない限りは自由度が高い想像ができる)
竜騎士07 暴こうとする考え方と、暴かずにいつまでも遊び続けようという考え方ですね。本編中では、●●の口を借りて「明け透けな答えを知ってしまっても、物語が終わってつまらないだけだよ」ということをファイナルアンサーっぽくはしましたけど。
KEIYA 「●●エンドが本当のハッピーエンドだ」という人が結構多いと聞いてビックリしたんですよ。●●がどんなに追い求めても真実は手に入らないですから。
竜騎士07 ●●エンドは通好みの終わり方ですからね。●●エンド自体は当初から書いてみたかったのですが、4年間続いた大作の真のエンディングが●●エンドだったら、本当に誰もついていけないと思ったんです。なので、トゥルーエンドを見てもらったあとで「これはおまけなんだよ」という位置付けで●●エンドを見てもらったら、あの終わり方でも「ああ、こういう解釈もあるんだな」と納得してくれるだろうと。うーん、私が答えることによって、どんどんつまらなくなってしまうので、本当はすべての質問に「どうなんでしょう?」って答えたいですよ(笑)。
→『うみねこ』は●●がないと真相に至れない物語!?(4ページ目へ)
(C)竜騎士07/07th Expansion
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