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2011年12月27日(火)

PS3版も完結した今、『うみねこ』をより楽しめる考察本はいかが? 気になる方は竜騎士07×KEIYA対談の試し読みをどうぞ!

文:電撃オンライン

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■『うみねこ』は●●がないと真相に至れない!?

竜騎士07 ヤスの気持ちを想像することがカギになっているので、真相にたどりついた方には女性が多いように感じました。『うみねこ』は●●を作ったことがない人には読めない作品なんですよ。“●●が人の生き死にをつかさどるほどの動機になりうる”ということを、●●がない人に説明することはできないですよ。きっと“よくある動機”程度にしか思われないので。でも●●に苦しんだことがある人なら、●●によって世界がひっくり返るくらい変化することがわかるはずです。

KEIYA ●●は十分、殺人の動機になるんですよね。

竜騎士07 それがわからない人は、おそらく『うみねこ』を理解できないと思います。『うみねこ』は“一人の●●が●●と狂気であれだけの事件を●●するに至るまでの物語”なので。たとえて言うなら金的や生理痛の痛みに似ている。いくら文章を厚くしても、経験がない人には伝わりませんから。●●なのに「●●が欲しい」と言われることが、どれだけ怖いことなのか。だから●●は打ち明けられなかった。そう考えると、●●の●●に関する発言は、地味に●●を追い詰めていたのかもしれません。

KEIYA ●●で一緒に●●したのに何もしなかったというのは伏線かなと思いました。

竜騎士07 伏線ですね。●●としては、自然発生的にバレることは覚悟のうえだったんですよ。「いつかバレるな」と。ただ、自分からは怖くて告白できない。なので●●からのワンアクションでバレたら仕方ない、という受身の体勢でした。隠さないかわりに、積極的に話もしない。このような感じで●●は、運命に身をまかせているシーンがいくつもあるんですよ。

KEIYA ウィルも綱渡りって言ってましたからね。

竜騎士07 そもそも、「なんで犯人は予告状を送ってくるの」という話で、完全犯罪をやるなら予告状を出さず、寝ている間に皆殺しにすればいい。結局、犯人には“バレたい”という自殺願望があるんですよね。

KEIYA どう見ても、死を覚悟の上でやってますよね。事前に手紙やメッセージボトルを出しているのも遺書っぽいと感じていました。

竜騎士07 事件を完遂して自暴自棄になる気持ちもありながら、それを止めてほしいという気持ちもある。あと、ミステリーで縁があった2人としては“相手に全力で謎を出題する”ことも“相手の謎に全力で挑む”ことも、どちらも相手を信じなければできないことなんですよ。“解けるということを信じる”という信頼関係がないと、ミステリーは成立しないので。

――最後にひと言ずつコメントをお願いします。

竜騎士07 私にとってKEIYAさんは、タフでガッツがある読者の代表のような方です。また、KEIYAさんの考察そのものが素晴らしい読み物なので、どうかこれからもKEIYAさんの考察を応援してください。

KEIYA ありがとうございます。私は4年間『うみねこ』を考察してきましたが、『ひぐらし』と比べて情報量が多く、非常に手ごわい作品でした。読者の皆さんが『うみねこ』と一緒に私の考察を楽しみつつ、さらに上のステージへ進んでいただければうれしいことです。それが『うみねこ』のためにもなると信じて考察をしてきましたので。これからも竜騎士さんの新作を楽しみにしています。

▲KEIYA氏の4年間の考察の集大成となる『最終考察 うみねこのなく頃に散 Answer to the golden witch Episode 5-8』。PS3版をプレイした方にもオススメの1冊です!

(C)竜騎士07/07th Expansion

データ

▼『最終考察 うみねこのなく頃に Witch-hunting for Episode 1-4』
■発売:アスキー・メディアワークス
■発売日:2009年7月24日
■価格:1,890円(税込)
 
■『最終考察 うみねこのなく頃に Witch -hunting for Episode 1-4』の購入はこちら
Amazon.co.jp
▼『最終考察 うみねこのなく頃に散 Answer to the golden witch Episode 5-8』
■発売:アスキー・メディアワークス
■発売日:2011年4月9日
■価格:1,890円(税込)
 
■『最終考察 うみねこのなく頃に散 Answer to the golden witch Episode 5-8』の購入はこちら
Amazon.co.jp

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