2012年2月25日(土)
――開発を振り返ってやり残したことはありませんか?
成田:やりたいことは、しっかりやれたと思っています。燃え尽きました。
伊東:……僕は、ここで満足してしまってはいけないと思っています。
(一同笑)
――カッコいいですね。さらに高みを目指すと。
伊東:あれ? 間違えましたか。いや、でもそうですね。
成田:僕はスコアアタックモードのステージセレクトが気に入っています。開発にはあまり口を出さない方なんですが、これだけは入れてほしいと話していました。
伊東:本当に、何度も言っていましたね。
成田:レースゲームであれば、特定のコースだけを極限まで遊ぶのが好きなんです。本作だと音楽室が好きで、ずっと遊んでいたかったので、入れてもらいました。
――さまざまな要素が追加されたPS3版ですが、今回のものが完成形なのですか?
中川:さっき伊東さんが「まだ完成形じゃないです」って言ってますよ(笑)。
成田:難しい答えになるんですが、ゲームクリエイターは作り終わったものを見たら、また直したくなる人種なんです。「完成形ですか?」と聞かれて、「完成形です!」という人は少ないと思いますね。前に出たものが、別の機種に移植されるとしたら、いろいろなものをアップデートしたものになる。回を重ねるごとに、パワーアップして変わっていく。それはゲームクリエイターの性(サガ)だと思います。
――改良版であると。
成田:この『ぎゃる☆がん』で言うと、Xbox 360で当時は出し尽くしていたのですが、PS3のPS Moveを使った遊びを組み込みたいという思いが出た。ただ、我々はXbox 360版ストーリーモードは、完成しているクオリティだったと考えています。そこをいじるのではなく、Xbox 360版を遊んでくれた人がPS3版を買っても楽しめるように、さらに「今度はおもしろくなかった」と思われないように、さまざまなアイデアを出して開発しました。PS3版は後発なので、待ってくれた人へのアピールという狙いも、もちろんあります。
もし、また他のハードでリリースされることがあれば、今回のものがまた素材となり、新たな『ぎゃる☆がん』ができあがる。なので、なかなか完成形というのはないんじゃないでしょうか?
中川:やっぱりタイトルが同じだったからいけないんですかね? 『ああっ、ぎゃる☆がん』にしておけばよかったかな。
――『ぎゃる☆がん(仮)』から(仮)が外れて、結局そのまま『ぎゃる☆がん』になったのは、他のタイトルがしっくりこなかったからですか?
成田:そうですね。最後の最後で「やはり『ぎゃる☆がん』は『ぎゃる☆がん』だな」ってなりました。たぶんしっくりきていたら、『ああっ、ぎゃる☆がん』になっていたと思います。電撃オンラインさんからもタイトル候補をいただいていて、それも最終候補にかなり残っていたんですが……すべての候補が、『ぎゃる☆がん』という名称を越えることはできなかったですね。
伊東:個人的には『プレミアム ぎゃる☆がん』を推していたんですけどね(苦笑)。
――いろいろな話が出ましたが、最後に読者にメッセージをお願いします。
成田:自分で言うのは何ですが、おもしろいゲームができたと思います。PS Moveのエイミングは、パッドとはまったく違ったものになっています。もちろん、その他の要素も力を入れてやったのですが、それが今回の一番わかりやすいところだと思います。気持ちよくプレイできるように調整したので、ぜひPS Moveで遊んでもらいたいです。
伊東:前回のインタビューで「ドキドキカーニバルをおもしろいものにします」とコメントしていたんですが、それを達成できたと思います。初めての人にはもちろん、そしてXbox 360版をやってくれた人にも、もう一度『ぎゃる☆がん』を楽しんでもらうことを考えて、いろいろ詰め込みました。一度やっていただいた人も、もう一度プレイしていただけたら……うれしいです。
中川:インティ・クリエイツさんのおかげで本当にいいものができました。体験版やプロモーションで、多くの方にそのよさを伝えられればと思います。1人でも多くの方をパンツワールドに連れ込みたいです!
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(C)INTI CREATES CO., LTD./Alchemist
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