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2012年10月29日(月)

カンリリカはダナンの長老だった!? 意外な裏話が次々と飛び出す『イース セルセタの樹海』キャラクターインタビュー

文:電撃オンライン

 日本ファルコムが9月27日に発売したPS Vita用ソフト『イース セルセタの樹海』。その登場キャラクターの誕生秘話満載のインタビューをお届けする。

『イース セルセタの樹海』

■意外と難産のキャラも多かった!? キャラクター誕生秘話を掲載

『イース セルセタの樹海』
▲日本ファルコムの社長であり、『イース セルセタの樹海』のプロデューサーを担当した近藤季洋さん。

――今回はキャラクターについてお聞きしていきます。まずは主人公のアドルについてですが、デザインは苦労されたのでしょうか?

 今回は18歳というところを強調したいとデザイナーに伝えました。今までのアドルは、年齢不詳のことが多かったんですよね。23歳でも10代に見えなくもないぐらいで。

 ただ、今回のアドルを考えた時、同じアドルでも冒険前と冒険後の成長した姿とで表現が変わってもいいだろうと考えました。また、若いので今回はいろいろと失敗もするだろうと。だからこそ、記憶もなくしちゃうわけで。アドルは元々“あどけなさが残る”という表現がよく使われるんですが、それをいつもより強調する感じでデザイナーにお願いしました。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲アドル・クリスティン(CV:梶裕貴)。赤毛の冒険家として知られる、本作の主人公。ゲーム中では、少年時代の記憶が語られる場面もある。

――では、かなりスムーズに決まったということですか?

 いや、結構苦労しました(笑)。特に一部のキャラクターは、かなり紆余曲折がありましたね。人によっては『イースIV』の時の印象もあるわけですから。

 例えばデュレンは、『イースIV』の時はやせていたのに、今回は体格がいいじゃないですか。あのデザインが上がってきた時は、「これが本当にデュレン?」と違和感を感じました。でも、パートナー的な役割もあるので、『イース』としてこれはこれでありなのかなと、今の形に落ち着きました。

 デュレンについては、設定を決めていくのも大変でしたね。元々情報屋という設定はあったものの、それを生かすべきかどうか悩んだ考えていった結果、今の設定になりました。詳しくはネタバレになるので言えませんけど。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲デュレン(CV:平田広明)。キャスナンの情報屋。面倒くさがりで奔放な性格だが、困っている人を放っておけないタイプ。

 カーナやデュレンみたいに『イースIV』のころからいたキャラクターは、まず新規の設定を考えて、そこに元の設定を足しつつ、キャラクターの個性を形作っていった経緯がありますね。

――カーナの設定は、そこまで変わっていない気がしました。

 元気で明るいというベクトル自体が別の方向になったということはありませんね。ただ、バックボーンはこれまでの作品よりかなり細かくしています。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲カーナ(CV:石原夏織)。樹上集落コモドで暮らす快活な少女。女性ながら、狩りや戦士としての腕前は一流。

 それから、カーナを語る時にはずせないのが、彼の弟であるレムノスの存在です。ヒアリングをしたところ、『イースIV』をプレイした人のほとんどがレムノスの名前を覚えていたんですよ。その理由は、彼が魔物になってしまうという原案のエピソードにあると思ったので、そこをもっと掘り下げつつ、今回の物語にあわせてアレンジをしていきました。

 その結果、カーナの父やレムノスの設定を掘り下げることができました。原案の時から2人は姉弟でしたけど、双子になったのは今回が初めてですね。

――レムノスは、本作の中でも人気が出そうな名キャラクターだと思います。

 単純に姉に対してコンプレックスを抱く弟というだけでは、ちょっと味気ない気がしたので、逆にいっそ踏み込んでレムノスというキャラクターを先に掘り下げていきました。それを踏まえて、カーナがどういう人格になっていくかという部分にフィードバックさせていく手法を取りました。

『イース セルセタの樹海』 『イース セルセタの樹海』
▲レムノス(CV:野島健児)。工芸品作りや竪琴を奏でることを好む、カーナの双子の弟。パーティキャラクターではないが、物語のキーマンとして重要な役割をはたす。

→カンリリカはダナンの長老だった!?
意外な裏話が次々と飛び出すことに!(2ページ目へ)

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