騎士団は？ 弱酸性は？ 鎌池和馬先生は？ 『拡散性ミリオンアーサー』連載第4回・岩野プロデューサーにインタビュー

文：石田賀津男

■カード周りなど今後も数多くのアップデートを計画中

――次はカード倉庫ですね。

　これも年明けになりますが、優先度が高いものなので、騎士団実装後なるべく早いタイミングで出したいと思っています。

――これは単純に持てるカードの枚数が増えるのですか？

　今使わないけれど、とっておきたいものを保管できる場所です。MMOなんかによくある倉庫のイメージですね。

――これは有料になるのですか？

　有料にしたとしてもあまり高額にはしないと思います。あまりそこでお金をいただこうと思っていません。サーバにほとんど負荷がかからないようであれば無料でもいいと思っています。カード保持数でお金を使っていただくよりも、カード集めを楽しんでいただいて、その過程でお金を使っていただいたほうが、健全な気がしています。場は提供しますので、その場をどう楽しむかはお任せしますというスタンスですね。まだ確定したわけではありませんが、サーバを圧迫しないのであれば有料にしなくてもいいと思っています。

――先日、カード保持数が100枚増えて200枚になりましたよね。あれとは別の形なのでしょうか？

　それとは別です。あの施策も同じ発想ですね。増えたことによって、そこでもっとカードが欲しくなりますよね。その場を広げるために、お金を払ってくれないと遊ばせないよということにはしたくないんです。

――次は新ガチャの追加ですね。これは新しいカードが増えるということではなく、今2タイプあるガチャがさらに増えるということですよね？

　はい、これは早々に入れられると思います（※11月3日～9日のMHガチャがこれに含まれる）。ハロウィンイベントで、歩いているともらえるアメがありましたが、あのように特別ガチャを引くためのポイントを入手できるようにして、ある程度たまった時に特設ガチャを回せるようにします。そういう意味で、新ガチャと書いています。それ以外にも、この曜日は魔法勢力が出やすいとか、この週は剣術が出やすいとかいう形で、曜日ごとに定期的に変わるというガチャのバージョンアップもしたいと思っています。

――勢力特化ガチャはいいですね。プレイヤーはみんな言うと思うのですが、自分の勢力のカードが出ないと感じるんですよね（笑）。

　そこを手厚くできるようにガチャを用意したいと思っています。先にお話しした騎士団などのアップデートはアプリの更新が必要ですが、ガチャの話についてはアップデートなしでできる部分があるので、そこは別軸で考えています。

――次は複数デッキについてです。これも遊んでいると非常に欲しい機能です。

　本来はすぐにでも入れたいのですが、今は騎士団を優先しています。騎士団は全力で攻撃したほうがおいしいというものにしたいと思っているので、そうなるとそれほど複数デッキは必要なくなるのではないかと思っています。ただ、そうは言っても好きなキャラクターを入れたいだけという方もいらっしゃるので、今後もまったく入れないということではなく、優先度を下げているという形です。

――あとオークションは、期待されている半面、そもそも実装の是非が問われる要素でもあると思います。そこはどう考えていますか？

　オークションがあれば助かる方はいらっしゃると思いますが、はたして単純にオークションを出してしまっていいものかとも思っています。『ファイナルファンタジーブリゲイド』には、自分の持っているSRカードを食わせると別のSRカードに変わるという“でぶチョコボ”というものがあって、そういう機能も並行して考えたいと思っています。

――すると方向性としては、レア度は高いが自分には必要ないというカード、他のカードに交換できる手段を何かしらの形で入れたいということですね。

　その通りです。それがオークションになるかどうかはまだ検討しています。

――以上が発表済みの要素となりますが、それ以外には何か予定されていることはありますか？

　まだ構想段階のものではありますが、探索をもっとおもしろくしたいと考えています。ポチポチボタンを押している操作は、ゲームのテンポを考えるとそうならざるを得ないのですが、その操作を楽しくさせる演出や機能を追加することで、前向きにおもしろくできると思っています。

――他には何かありますか？

　冒頭で少しお話ししたように、他への展開を考えています。『拡散性ミリオンアーサー』のIPを広げるための別アプリの展開は当然考えていて、かつそれぞれが連動できる形でやろうと思っています。すでに配信中の『拡散性ミリオンアーサー』を遊んでいると、他のものが出た時に、そこでも何かいい経験があるとかいうように、どんどん世界を広げていこうと思っています。実際に動き出しているものもありますので、近いうちに何かお見せできると思います。

――他のゲームとのコラボとは別の形ということですね？

　はい、『拡散性ミリオンアーサー』の中でのコラボ、というようなイメージでしょうか。もちろん他とのコラボもどんどん仕掛けていきます。

――他に、イベント的なものは何かありますか？

　カードイラストのコンテストをやってみたいですね。お客様が参加して楽しんでいただけるものをやっていきたいと思っています。ゲームの中だけではない展開をやりたいと思っています。

――それはこのゲームだとイラストだけではなく、ストーリーやカードの設定なんかもおもしろそうですね。

　そういうものも含めて考えていきます。

▲11月3日から始まったMHガチャ。新しい仕組みとともに、女性化され魔女っ子になったマーリンも話題の的に。

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関連サイト

• 『拡散性ミリオンアーサー』公式サイト
• “電撃ミリオンアーサー”