2012年11月22日(木)
――プロデューサーレターLIVEで発表された“FULL ACTIVE TIME EVENT(以下、FATE)”ですが、これは参加したプレイヤー全員が報酬を得られるのでしょうか?
吉田:ええ。これは発生するとフィールド上にアナウンスが流れます。例えばNMのデュラハンが出現したと、プレイヤーに要請ログが流れて該当ロケーションが出ます。そして、対象に近づくと自動的に近くにいる人とパーティが結成され、ダメージの割合や参加している時間で全員が報酬をもらって、それを分割して終わりという流れです。クエスト中に移動しているとき発生したら参加して、終えたら次の場所に移動。その途中でまた発生してみたいな感じで、いろいろなところで“FATE”が起こります。
――一度参加したら次に参加するまで時間制限などがあるわけではないと?
吉田:そうですね。これはあくまでリアルタイムにアクティブに起きるイベントだと思ってください。パーティに誘う必要もありません。そして発生した“FATE”にはレベルが設定されているので、組んだ時点でレベルシンク(特定のレベルに統一される)になります。高レベルのプレイヤーが荒らせないための対策ですね。これはソロプレイの延長にあるコンテンツでして、ハムレット防衛(拠点を守る)もNMも、チョコボ護衛についてもこの形で登場します。
――参加中に戦闘不能になって終了しても報酬はもらえますか?
吉田:倒した瞬間に例え戦闘不能でも、報酬はもらえますのでご安心を。
――参加中の貢献度みたいなので、もらえる報酬に差が出たりするのでしょうか?
吉田:ほとんど差はないです。さすがに、ただぼーっと立ってただけなどはシステムで見ていますが。アイテムのロールが発生するわけでもありませんし、単に人数割りなどで調整してしまうと「確率が下がるから来るな」みたいな流れになってしまうので、それはありません。いわゆるこれは『FFXI』のNMやHNMとはイメージが全然違うものです。
僕らはフィールドでライブに発生するイベントとしてとらえていて、発生待ちのキャンプをして、狩りをして、そこでいいアイテムを得るというわけではないんです。生きている世界のなかで、突然変異したモンスターと遭遇するみたいな感覚ですね。ただ、ベヒーモスのように、戦いがいくつかのフェイズに分かれているタイプも存在します。例えばベヒーモスの巣でオスを倒したら、その奥からメスが出てくるとかね。オスの時点で全滅したらそこで解散になるという感じです。とにかくワーワーやってほしいのです。人が集まってこそのMMORPGですし。
ちなみにαテストでもこれに似た感じのテストをやる予定です。システム的にはα版には入っていませんが、とりあえず巨大なモンスターを出しますので、みなさんでタコ殴りにしてください(笑)。
――プロデューサーレターLIVEでは、いろいろとポロリされていたハウジングですが、家は1つの土地を拡張していく形なのでしょうか?
吉田:いえ、Sサイズの土地はSサイズの家しか建てられません。大きい家を建てたい場合は、広いサイズの土地を新たに購入する必要があります。その際、不要な土地はNPCに売却が可能です。ハウジング用の土地はインスタンス化されているので、基本的に売り切れはありませんが、最初はサーバーの負荷もあるので、建てる数に制限をさせていただくかもしれません。引っ越しするときも引っ越しNPCを使えば、丸投げしてカンタンに移動できますのでご安心を。
――一番最初にLサイズの家を購入したカンパニーを発表する予定などはありますか?
吉田:海外のプレイヤーさんたちは100人ぐらい集まって、サクッとLサイズの土地を買いそうですが、さすがにアナウンスするとアオリ過ぎなので予定はないですね。基本はゆっくりでいいと思いますよ(笑)。
――家具は備え付けられているのでしょうか?
吉田:室内には暖炉とかの造形物だけがあるだけで、基本的に新築の家と同様に何もありません。こちらで家具を置いちゃうと動かすのが難しくなりますし。ちなみにLサイズの家になると広さもあり、専用の部屋とかも作れますよ。例えば蛮神討伐の報酬を飾るだけの部屋とか、パークとタワー(設置しておくとステータス系のメリットがあるもの)だけの部屋や、クラフト専用の部屋とかですね。
――そういえばチョコボの育成も、ハウジングでできるとのことですが?
吉田:そうですね。チョコボを呼び出して戦うことは家がなくてもできますが、雌と雄を配合してという、いわゆるブリーダー系の遊びはハウジングでになります。また、カンパニー内でのチョコボの貸し借りもありかなと。
――グリダニアの情報がだいぶ公開されていますが、リムサ・ロミンサとウルダハはいかがですか?
吉田:グリダニアに関しては、年内にフィールドウォークスルー、ダンジョンウォークスルー映像を公開します。年明けにはPS3の映像も予定しています。リムサ・ロミンサとウルダハに関しては、もう少し引っ張ろうかなと。じつはグリダニアの評判がとてもいいので、そちらに負けたくないという意識がスタッフの間に芽生えているんです。マップ自体はほぼできているんですが、もう少し調整をかけたいといっているので、じゃあギリギリまで徹底していいよと。非常に前向きな開発姿勢ですので、お客様のためでもありますし、そこはお待ちください。
――となると、だいぶ変わりそうですね。
吉田:ええ。結局リムサ・ロミンサとウルダハの街も手を入れた形になりました。
――『旧FFXIV』をプレイしていた身としては、グリダニアがすごく歩きやすくなっていて、かつ雰囲気を残していたので見比べが楽しいです。
吉田:グリダニアに関してはスタッフを集めて、道のテクスチャの貼り方や岩の置き方を1つ1つ、いろいろと話しながら調整した結果ですね。例えば青貉門(せいかくもん)とか名前の意味わからないし、ならばストレートに門に青色を入れればいいんじゃないかとかですね。
――グリダニアの改修イメージは新緑が映える感じでしたが、ほかの2都市はいかがですか?
吉田:リムサ・ロミンサは立体階層がわかりにくい部分を修正しています。ムダにルートが長いし、行きたい建物にストレートに行けないんですよ。別の建物を通らなきゃいけないし、自分が今上層にいるのか下層にいるのかもわかりにくい。そこは床のテクスチャーカラーを変更したりといった指示を出しています。実は床のテクスチャは一番ゲームで目に入る部分なので、彩度を替えるだけでイメージが変わるんです。あとは六分儀広場が……とか、巴術士ギルドが……とか、結構ありますね(笑)。
ウルダハはシームレスなために、道が極端に長い部分はカットしてもいいねと。あとはとにかく同じパターンが多く、それによって迷いやすい状況が生まれていたので、標識を設置しています。あとはこれは3都市共通ですが、ギルドのモチーフをしっかり出すことですね。
例えばバトル系のギルドは赤とか。どうしてもアート班からは、ウルダハはウルダハのカラーでという話が上がるんですが、それは辞めてくれと言いました。ウルダハから始めた人以外がウルダハに来たとき、違う色だと迷う原因になりますからね。赤がバトルだと共通で決まっていれば、どの都市でも色を見ただけでわかるわけです。これはFFXIVの中のユニバーサルデザイン。
――ちなみにウルダハの門は開きますか?
吉田:用途があれば開けるか、それとも門自体を潰すかですかね。僕は基本的に入れないところが嫌いなので(笑)。
――最終決戦で開くのを期待してました(笑)。
吉田:それは『旧FFXIV』の悪い部分の1つで、“なんとなく使うかもしれないから入れておく”というものが多かったんです。
――改修という部分では、街やフィールドの曲もだいぶ印象が変わりました。こちらはすべて祖堅さんが手掛けているのでしょうか?
吉田:そうですね。α版の曲に関しては祖堅です。彼はあのキャラにしてこの曲を仕上げてくるんですよ(笑)。基本的に僕は曲にすごくうるさいですし、祖堅も「負けるかあああ!」ってタイプなので、彼には厳しいです(笑)。リムサ・ロミンサの曲などはすでに4回ぐらいリテイクを出しています。「海賊の海なのに、海軍とパイレーツなイメージが曲から聞こえてこない。海と青空って単純なイメージは辞めて」とかですね。
リムサ・ロミンサの提督は女性ですが、あそこは男くさいほうが合うと思いつつ……しかしよい曲なので、最終的には祖堅に押し切られそうです(笑)。祖堅も曲にはものすごく真摯な男なので、打打発止のやり取りの方が、テンションが上がるみたいなので、いい曲が仕上がると思いますよ。
気になるPS3版のβテストはいつから始まる?→(5ページ目へ)
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