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2012年12月13日(木)

【電撃PlayStation】本誌レビューでも高評価! 『WHITE ALBUM2 幸せの向こう側』アクアプラス下川社長インタビューをお届け!!

文:電撃PlayStation

 アクアプラスから来週12月20日に発売される、PS3用恋愛AVG『WHITE ALBUM2 幸せの向こう側』。本作はPC版の2タイトルを1本にまとめ、新シナリオをはじめとする独自要素も多数追加、さらにそれらをオリジナルスタッフが手がけている点が魅力だ。

WHITE ALBUM2

 こんばんは、電撃PlayStation編集部のねぎとろんです。主人公の北原春希(CV:水島大宙)とヒロインたちの恋物語が2部構成でつづられていく『WHITE ALBUM2 幸せの向こう側(以下WA2)』。今日発売の『電撃PlayStation Vol.532』でも特報として紹介しています。

 実は紹介記事以外にも注目していただきたいのがレビュー。この手のノベルタイプのAVGらしくシンプルなゲーム性ながら、本作は4人のレビュアーが100点満点中90(梅津爆発)、95(YU)、90(L)、80(ウォルフ中村)と高得点を付け、さらに3人が“オススメ”とハイスコア。

 PC版で名作と言われた完成度をPS3版でも実証して見せた形の『WA2』、本日から本誌に掲載したインタビュー記事などを連続で再掲載していきたいと思います。第1回は、タイトル発表時のアクアプラスの下川直哉社長へのインタビューをお届け!

WHITE ALBUM2
▲小木曽雪菜(CV:米澤円) 峰城大付属3年A組。2年連続でミス峰城大付属に選ばれている学園のアイドル的存在。おだやかで控えめな性格の優等生だが、じつは小悪魔的な一面も持つ。趣味はカラオケ。

■練り込まれたストーリーが魅力

──まず『WA2』をPS3に移植することを決めた理由を教えてください。

下川直哉氏(以下敬称略):漠然とではありますが、PC版の第2部を発売した直後の時点で、今年の冬にはコンシューマーで発売したいと考えていました。じつは当社の作品のユーザーの方には、PCではゲームをされない人も多いのです。そのため、なるべく多くの方に遊んでいただきたかったので、PC版の評判によってはPS3に移植しようと考えました。その前準備自体は、PC版の発売前からぼんやりと描いていましたけど。

──PC版はユーザーからの評価が非常に高いですが、その要因はどこにあるとお考えですか?

下川:やはり“圧倒的にストーリーがおもしろい”、これに尽きるのではないでしょうか。また、高校だけでなく、その後の長い時間をかけてキャラクターの成長を描いていく作品は、ほかにはあまりないと思います。そこに脚本の仕掛け・演出が加わり、必然なのか偶然なのかわからないレベルですれ違いが起こっていく……。リアルな人間ドラマが、絶妙に描かれている形ですね。

──たしかに、インターネットなどでユーザーの感想を読んでみると、ストーリーがよかったという方が圧倒的に多いですね。

下川:でも、絶賛してほかの人にススメられるかというと、メインストーリーが胸を締め付けられるところが多いこともあり、素直にはススメられない作品でもあるんですよね(苦笑)。恋愛AVGの場合、純愛系が好きで三角関係はちょっと…という方もいれば、同じAVGでも推理モノは好きだけど恋愛モノは好きではないという方もいるでしょうし。ただ、本作には“ジャンルを超えたおもしろさ”というものがあると思うんです。例えば、僕はホラー映画、とくにいわゆるグロテスク系はあまり好きではないのですが、世界的に評価が高い『ソウ』シリーズなどは、見てみるとたしかにおもしろいんですよ。グロではあるんだけどおもしろい。本作もそういうジャンルの垣根を超えたところに位置する、おもしろさを味わえる作品の1つなのではないでしょうか。

──PC版は第1部と第2部に分けての発売でしたが、これは最初から考えていたのでしょうか?

下川:いろいろ事情はあるのですが、制作途中の脚本を読んで、分けたほうがおもしろさが出せると思ったんです。ですから"あえてやった"部分はありますね。ただ、分割することでユーザーの方からお叱りがあるのは、正直わかっていました。

──分けて間が空くぶんだけ、第2部での感動がより大きくなるという感想もありました。

下川:そうですね。第2部に続く以上、完全な結末は描けませんから。第2部を発売した際、第1部とのセット版も発売したのですが、やはり第1部から1年以上待って第2部をプレイされた方と、セット版をプレイされた方の心境は、全然違うと思います。感想が少し分かれていたり、好きになるキャラクターが違っていたりしますし。

WHITE ALBUM2
▲冬馬かずさ(CV:生天目仁美) 峰城大付属3年E組。窓際の席で常に居眠りしている、遅刻・サボリの常習犯で、大人に不信感を抱いている不良娘。モデル顔負けの容姿を誇るが、性格もあってやや孤立気味。

■一気に味わう“幸せの向こう側”

──PS3版はPC版の2作品が1本になりましたが、そちらの魅力はどうでしょうか?

下川:やはり、楽しみたいものを最後まで一気に遊べるというのが1番のメリットだと思います。PC版の仕掛けというのは、あくまでも"誰も知らない次がどうなるのか"というところにおもしろさがありました。でも、PC版が発売されている以上、PS3版でも同じ手法をとって待たせようと思っても、ネタバレしているので分ける意味がありません。第1部でこの先どうなるのかというところで止めると、インターネットなどから情報を知ってしまう可能性もあるんです。ですから、変な先入観を持たれる前に第2部を遊んでもらおうと、PS3版はセットにしました。

──ちなみに、プレイするときはどちらから遊ぶか選ぶ形式になるのでしょうか?

下川:いいえ。まずは第1部からプレイしていただくことになります。やはり、第1部を遊んでこそ第2部以降の仕掛けに驚き、感動できますので。

──PS3版は『幸せの向こう側』とサブタイトルが付けられていますが、こちらの意味とは?

下川:この言葉は、もともと『WA2』の企画が立ち上がったときの企画コンセプトなんです。丸戸さん(脚本担当の丸戸史明氏)と初めて打ち合わせをした際に、『WA2』では"幸せの向こう側"を描いていきましょうと決めました。子どものときは誰もが幸せだったと思いますが、成長したその先には、幸せがあるかもしれないし、不幸があるかもしれない。そんな、幸せの向こう側にあるさまざまなものを描く感じですね。

WHITE ALBUM2
▲杉浦小春(CV:永田依子) 峰城大付属3年A組所属の春希の後輩。じつは性格が春希とそっくりで、世話焼きのうえに助言も的確なため、周囲から頼りにされている。身長などのサイズは全体的に控えめ。

(C)2012 AQUAPLUS

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