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2013年2月4日(月)

新感覚ドラマチック格闘ACTの魅力を3行で語ろうとしたら、1万文字を超えてしまった『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』座談会はこちらです

文:うま

 バンダイナムコゲームスが2月7日に発売するPSP用ドラマチック格闘ACT『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』。その魅力を、電撃オンラインのスタッフ&ライターによる座談会形式でお届けする。

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『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』

 本作は、格闘ACTとカードバトルが融合した新感覚のドラマチック格闘ACT。『ウルトラマン』『仮面ライダー』『ガンダム』シリーズより、総勢21人のJUSTICE(善側)とVICE(悪側)ヒーローたちが参戦し、熱いバトルを繰り広げる。2人での対戦はもちろん、キャラクターの育成要素やカードの収集要素、キャラクター別のストーリーが用意されており、1人でもじっくり遊べる内容となっている。なお、本作の開発は『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズなどでおなじみのスパイク・チュンソフトが担当している。

【座談会参加メンバー紹介】

●そみん:RPG大好きな編集者。“ストーリー”モードのやり込みは、メンバー内で随一。『ロストヒーローズ』をクリア後、思わず自腹で10万円以上のDVDを購入して原作を見まくった過去を持つ。

●カネキング:数々の対戦企画を勝ち抜いてきた編集者。格闘ACTの腕前はなかなかのもの。特撮やアニメへの造詣が深く、日曜朝は平日よりも早起きをして、リアルタイムで番組を視聴している。

●うま:その昔、格闘ゲームの大会に参加しまくっていたライター。キャラゲーも対戦ゲームも大好き。ファミコン時代からの『コンパチヒーロー』シリーズのファン。

■“格闘ACTとカードバトルの融合”って、ぶっちゃけ、どうなのよ?

そみん:ええと、いきなり直球勝負ですけど、本作をプレイして、どう思いました?

カネキング:ぶっちゃけ、最初は不安でした。RPGだった『ロストヒーローズ』の出来がよくて、次もその路線かと思ったら、シリーズ初の格闘ACTってなんだよって(笑)。

 開発がスパイク・チュンソフトさんだから、変なものにはならないだろうと思ってたんですけど、新情報で“格闘ACTとカードバトルが融合”とか発表されて、おいおい待てよと。

うま:自分も同じく。まあ、普通は融合するわけないって思いますよね。

そみん:食い合わせがいいのか悪いのか、よくわからないですもんね。

カネキング:そんな不安はありつつ、実際に遊んでみたら、ちゃんと対戦ツールとして成立していて安心しました。格闘ACT部分もよくできてたし、カードでデッキを組んでリアルタイムで使っていくってシステムも、しっかりと対戦の駆け引きにつながっていて、おもしろかったですね。

そみん:格闘ゲーマーのうまさんはどうです?

うま:SPを奪い合う部分の駆け引きの部分を含めて、プレイヤー同士の読み合いが熱くて楽しいです。守りを固めたカウンター戦法よりも、ガンガン攻めたほうが有利になりやすいゲームバランスもいいと思います。

 ただ、我々おじさんにとってはスピードが少し速くて、ヒットエフェクトが大きくて、目で追うのは少しキツかったかも。

そみん:画面の情報量も多いゲームですしね。“ジャッジメント”の仕組みを理解しても、手が追いつかないんですよね。

『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』 『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』
▲制限時間内に5枚のカードを出すことで必殺技攻撃力を上げて、勝負を決める“ジャッジメント”。うまく攻撃力をアップさせれば、一撃で逆転できるほどの可能性を秘めている。頭脳派プレイヤーの頭の見せどころ。

うま:自分のステータスやカードを見たうえで、必殺技を仕掛ける時は相手のSPも見ないといけないし、なかなか忙しいのはたしかです(苦笑)。

 必殺技や“ジャッジメント”など、さまざまな要素に影響するSPを、“SPクラッシュ”を当てることで奪い合えるというゲームデザインは、シンプルなのに奥が深くておもしろいと思います。

カネキング:複雑に見える部分もありますけど、全般的にインターフェースはよくできていると思いますよ。チュートリアルもありますし、少し遊べばすぐに慣れるレベルかと。

『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』 『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』
▲画面の情報量が多いゲームだが、遊び始めると、すぐに慣れるはず。なお、SPは主に必殺技の使用に必要となるもので、“SPクラッシュ”と呼ばれる攻撃を当てることで、相手のSPを吸収できる。この“SPクラッシュ”の使用回数は“SPクラッシュカウント”と呼ばれ、その増やし方はシリーズによって異なる。

そみん:僕はACTがうまくないので、細かい部分の出来の良し悪しはよくわかりません。先日の開発スタッフの皆さんとの対戦で、“SPクラッシュ”がダウン中の相手を拾うために役立つことを初めて知ったぐらいなので。だから、主に1人用の“ストーリー”モードを遊んだ印象になりますけど、難易度さえ下げれば、僕でもちゃんとクリアできるバランスなのがよかったです。

 それから、とにかくバトルのテンポがスピーディなのは気持ちよくていいですね。『ウルトラマン』シリーズキャラのダッシュ溜め攻撃とかで、ゴリゴリと力押しをできるのも快感でした。

うま:キャラクターものにありがちな、攻撃ボタン連打のゲームじゃないですよね。やればやるほど、うまくなっていってる自分を感じることができました。それでいて、操作はかなりシンプルですし。

そみん:低レベルのコンピュータ相手の時は、ある程度はボタン連打で勝てるのが、個人的にはありがたいです。レベル上げの時とかは、まさにRPG感覚で、同じステージを何度もクリアすることが効率的な部分もありますし。

カネキング:このゲームのコンボは、簡単なうえに、気持ちいいですよね。上下左右に激しく移動しながらでも、かなり手軽にコンボがつながるのは楽しいと思います。ただ、簡単につながりすぎるから、吹き飛ばし効果があるカード“タカカンドロイド”や“風雲再起”みたいに、相手のコンボをカットできるカードが手札にないと、一方的に攻撃されまくって、キツいんですよね。

そみん:最初は、一部のカード効果が強いのも気になりました。特に吹き飛ばし系のカードは、攻撃の起点にも使えるし、相手の攻撃をカットする防御にも使えるし、強すぎるじゃないですか。

うま:このゲームは、吹き飛ばし系のカードを使うと、そこから追撃も“SPクラッシュ”も必殺技もつなげられるから、本当に吹き飛ばし系のカードは重要ですね。

カネキング:最初にプレイした時は、理不尽に感じるでしょうね。せっかくのコンボを、ワンボタンで使えるカードでカットされるなんて、ふざけるなよって。でも、何回か遊んでいると、それがこのゲームのルールなんだと理解できて、気にならなくなってきますね。

 対戦の駆け引きの中で、カードの効果が微妙だったら誰も使わなくなりますし、カードが強いのは、バランス調整の方向性として正しいと思いますね。

『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』 『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』
▲格闘ACTとカードバトルが融合した、非常にユニークなバトルが展開。カードはどんな状況でも使えるので、格闘ACTの部分を阻害することがないのが特徴。自分のキャラクターが攻撃を受けて操作できない状況でも、カードを使って相手の攻撃を中断させることができる。

うま:格闘ACTの中には、特殊なゲージを消費することで相手のコンボを強制的に中断させたり、通常はつながらない攻撃をコンボとしてつなげられるようになったり、そういった特殊なシステムもあるじゃないですか。『HEROES’ VS』におけるカードも、それに近いと思います。

カネキング:決して無尽蔵に使いまくれるわけじゃなく、30枚というデッキの枠組みの中で、どのカードを組み込むかを考える部分もいいと思います。

うま:カードがないとどうにもならないけど、カードがあればどうにでもなるっていうのが、このゲームのバランスとしていいんじゃないかと思いますね。

 このゲームって、ヒーローカード(カードに対応したヒーローの技を、その場で繰り出して攻撃できる)だけは何度も使えるじゃないですか。最近、その重要性がわかってきて、「よく考えられているなあ」と感心しました。

そみん:え、どういうこと?

うま:ヒーローカードは、攻撃よりも防御での有用性が高いんですよ。吹き飛ばし系カードがない時でも、ヒーローカードをうまく当てれば、相手の攻撃をカットできます。特に、こちらがダウンしていて、起き上がり際に相手から攻撃を重ねられそうになった時、うまくヒーローカードを使って妨害すれば、こちらの被害を抑えられます。

 個人的に、ダウンした時の起き上がり際の攻防が弱いとずっと思っていたんですけど、ヒーローカードがその役割を担っていたことに気付いて、遅まきながら感心したわけです。

そみん:なるほどね。ええと、ちょっと余談ですけど、“ACTとカードの融合”と聞いた時、僕の頭をよぎったのはゲームキューブのカードアクションRPG『RUNE(ルーン)』でした。

 これは2002年にフロム・ソフトウェアが発売したゲームで、2003年には続編も出たんですけど、とにかく出来がいいゲームでして。斬撃とか射撃とか、それぞれ特殊な攻撃アクションを持つモンスターのカードでデッキを組めるんですけど、4つのボタンにカードが対応していて、プレイヤーが自分好みのアクションで戦えるユニークなゲームシステムが特徴でした。

 僕の中では長い間、この『RUNE』に匹敵するレベルの“ACTとカードの融合”には出会えなかったんですけど、『HEROES’ VS』は『RUNE』とはまったく別の形で“格闘ACTとカードバトル”が見事に融合していて、とてもワクワクしたんですよ。

うま:たしかに『HEROES’ VS』のカードは、格闘ACTとうまくマッチしていて、新しい可能性を感じましたね。ゲーム機のコントローラのボタン数には限りがあるわけで、特にリアルタイムで遊ぶACTは、ボタンの割り振りって大事だと思うんですよ。アクションを増やそうとすると、複雑なコマンド入力やボタンの同時押しなどを利用しないといけなくなります。

 そんな中、本作でのカードの使用はRボタンなんですけど、たった1つのRボタンが攻撃にも防御にも回復にも妨害にもなるんですよ。行動の選択肢がめちゃくちゃ広いのに、操作自体はとても簡単で、さらにACTレベルのリアルタイム性が高い状況でも対応できるという、すごい発明になっていると思うんですよね。もしかしたら、この発想やインターフェースは、他のゲームやジャンルとの相性もいいかもしれません。

カネキング:RPGのコマンド選択なんかにも応用できそうですね。何よりタッチ操作との相性がよさそうだから、PS Vitaで同じような形にしたら、さらにスムーズに遊べるかもしれませんね。

→本人ボイスに大満足! キャラクターごとの特徴についてトーク!(2ページ目へ)

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※画面は開発中のもの。
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データ

▼『HEROES’ VS(ヒーローズバーサス)』ダウンロード版
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PSP(ダウンロード専用)
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年2月7日
■価格:6,280円(税込)

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